令和6年9月9日(月) 【旧 八月七日 友引】白露・草露白(くさのつゆしろし)

露ながら折りてかざさむ菊の花老いせぬ秋のひさしかるべく
  ~紀友則(850-904)『古今和歌集』 巻5-0270 秋歌下

露の置いた菊の花を手折って髪に挿頭しましょう老いることのない年が続くように。

240909_露ながら折りてかざさむ菊の花
Photo:車折神社の重陽祭 ~京都観光 案内のポータルサイト

 九月九日は五節句の一つで、陰陽思想では陽の数とされる奇数のうち、一桁では最高である「九」が二つ重なることから「重陽の節句」と呼ばれ、たいへんめでたい日とされてきました。中国では祖先のお墓をきれいにして邪気を払い、菊の花を飾って長寿を願う習慣があり、これが平安時代に伝わったもののようです。日本でもこの日には菊の花を摘み、髪や冠に挿頭したり酒に浮かべて祝ったりしたことから「菊の節句」とも言われます。

長月の九日ごとに摘む菊の花もかひなく老いにけるかな
  ~凡河内躬恒(859?-925)『拾遺和歌集』 巻3-0185 秋歌

毎年九月の九日には菊の花を摘んで祈ってきたのに、その甲斐もなく老いてしまったよ。

 今も昔も健康長寿へのあこがれはつきませんが、生活習慣を見直さないとお酒を飲んで祈るだけではだめだということですね。

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