【旧 三月四日 赤口】清明・玄鳥至(つばめきたる)
灌仏の日に生まれあふ鹿の子哉 〜松尾芭蕉 「笈の小文」
今日は灌仏会《かんぶつえ》。花祭りとも呼ばれるお釈迦さまの誕生を祝う日です。お釈迦さまが生まれるとすぐに7歩あるいて、右手で天を、左手で地を指し、『天上天下唯我独尊』と唱えました。すると9匹の龍が現れて甘露の雨が降りだしたといいます。その言葉を訳すと「天上天下に私よりも尊い者はいない」となり、後に「唯我独尊」が自惚れ者を謗る言葉となりましたが、釈迦の本意は「この世で解脱する唯一の存在である」という予言のようです(諸説ありますが)。キリスト教やイスラム教、神道にも共通するこの手の伝説に関しては事実かどうかの詮索にはほとんど意味がありません。ともあれ釈迦の誕生仏はこの時の姿を写しています。これに甘茶をかけるのは甘露の雨によるのだそうです。
Photo :誕生仏
春は花 夏は橘 秋は菊 いつも妙なる法《のり》の華山
〜一乗寺 御詠歌
兵庫県加西市の法華山一乗寺は西国三十三所の第26番。孝徳天皇の勅願で650年に創建された古寺です。開基の法道仙人は天竺から紫雲に乗って播州に飛来し、八葉蓮華の形をした霊山を見つけて法華経のこの寺院を建てたと伝えられています。このお話も釈迦の誕生伝説と同じく、雲に乗って云々はともかく、法道仙人なる人物が実在したことは事実のようです。


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