January 2011

January 16, 2011

キャリアに王道なし

臨床7年を経て大学院に進学し、いつのまにか年まで明けてしまった。月日がたつのは早いモノ・・・・なんて毎年言ってるが。

時々若い外科の先生に「大学院に進むべきですか?」と聞かれることがある。答えは「イエス」とも「ノー」とも言えないのが正直なところ。新臨床研修制度が始まる以前、自分はその前世代、いわゆるストレート入局の最後の世代なので、あたらしい制度のもとでキャリアを積み始めた医者がどういう道を辿るのか、それが正しいのかなんてわかりようもない。

一昔前は大学を卒業し、医局に入り、数年間、関連病院で修行し、大学院に進んで学位をもらい、海外留学をし、帰国してお礼奉公をし、そこそこの関連病院の職をもらい、無難な老後・・・・というのが大方のキャリアプランだったと思う。新臨床研修制度が始まり、若手医師が自分の自由な意思で職場を選び、大学と関係なく伸び伸びと研鑽を積んで実力を蓄え・・・・・・までは証明されたといっても良い。しかし、その後どうなるかはあと10〜20年くらいしないとわからんのじゃないだろうか。

外科の分野に限っては、最初の数年を比べるといわゆる「勝ち組病院」できちんと研修した若手の勝利と言える。大学に属してコマとして適当な施設に送られた人材は、前者の半分の実力もないだろう。あえて言えるのは、臨床の実力、とくに手術技術を「早く」身につけるには大学で雑用やコマをやっている暇はないということ。専門医の資格などを取るには民間病院で研鑽を積む方がはるかに効率が良い。

しかし、全国学会や大学と言った日本の医療をリードする機関において、いわゆる「要職」に着いている人間はほとんどが大学のコマとして生きて、周囲を蹴散らしてのし上がった人物である。彼らの手術技術がひたすら一般病院でやってきた名もなき外科医たちより上かというと「?」だが、少なくともキャリアとしての予後が良いとは言えそうだ。

どちらが幸せかは価値観の問題であるし、自分が将来どういう形で働きたいかで道を選ぶのがよい。医師になって数年の段階でそこまで考えている人間はまだ少ないとは思うが・・・・。ただし、どちらも中途半端で結局最後は働いても働かなくてもいいような場所で適当にやって医師人生を終える人もたくさんいる。

また、大学院に限って言えば手術技術の停滞ということは否めない。しかし、自分のやり方しだいで、医師として医学者としてそこでしか得られない貴重な経験を積むことができ、生かすことができると信じてはいる。だが、進学しないからといって、大学院に進んだ人間より医学者として劣るということはない。

大切なことは、今目の前にあることをきちんとこなし、その都度自分で考え、たまには人の人生を参考に、かつ流されることなくやっていくことが大事なんではなかろうか?


rigasure at 17:39|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 大学院生活 | 外科キャリアプラン

January 14, 2011

認定証が来ました

専門医認定証が届きました。高い紙きれです。同意に消化器がん外科治療認定医とかいうよくわからない資格もついてきたようです。



rigasure at 23:44|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 外科キャリアプラン | 大学院生活
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