2009年05月20日 12:18

病院だけでなく、診療所もなくなる

 今回、国内感染を明らかにしたのは神戸市の診療所開業医であった。その役割を果たしたと書いてしまえば簡単なことだが、serendipityの陰には、多大なる努力の積み重ねとひらめきが隠れていると考えるべきだろう。

医師機転、感染を確認
予防接種済み「季節性ではない」
(2009年05月19日 読売新聞)







 既に現地では一般患者の診療の手控えが始まっている様子との情報が伝わってきている。賢明な判断であり、地域社会の対応は高く評価されるべきと思う。

 ただ、兵庫県は深刻な病院医療崩壊地域であるが、さらに身近な医療機関である診療所の診療報酬の引き下げへと財界首脳が声を上げている。

開業医報酬下げで一致
財政審 勤務医に重点配分
(2009年5月19日 読売新聞)




 病院医療への手当は喫緊の課題であるが、診療所開業医が要らないというわけでは決してない。また、日本の医師のキャリアパスとして、年齢や家族状況から病院医療への従事が難しくなった比較的高年齢の層が診療所開業医を構成している。無理が利かないのだ。

 診療所が倒産して数が減れば、その患者さん達は結局、診療所の間をドミノ倒ししながら診療所医療の崩壊を現出するか、あるいは既に崩壊した病院外来に押し寄せることになる。

 病院と診療所は車の両輪であって、常に持ちつ持たれつの関係にあるのだ。

 むしろ、診療所開業医の少ない地域での病院医療の崩壊は深刻であり、手の打ちようがない。

 いい加減、医療崩壊にゼロサムで右往左往するのは無理だという現実と向き合っていただきたい。


西室泰三 - Wikipedia
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』.



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