りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。 「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。 視触診だけで簡単に下された診断。 そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。 “良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2011年12月

痛 み

もう一ヶ月になる

寒さのせいだろうか
わきの下のリンパ節郭清をしたところが疼くのは...

ついでに、おっぱいまで痛み出す始末...

まぁ、この2つの手術痕は隣り合ってるから仕方がない
きっと連動して痛くなるのだろう


もう、こんな痛みなんか、何度も経験済み

『またか...』

そう軽くあしらうしかない、今ならね...

でも、最初の頃は不安で仕方がなかった

『再発...?』

『転移...?』

そんな言葉がチラついてたっけ...

でもこの2つのワードは、
がん患者である以上、一生抱えていかなければならない
決して脳裏から遠ざけてはいけない言葉なのだ


そんな不安を頭の片隅にちょっと置きつつ、
また来年も、生きて行こう――


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年末年始、今昔物語

華やかだったクリスマス――

  プレゼントを選んだり...

  色とりどりのイルミネーションに心躍らせ...

  ショーウィンドーの鮮やかなディスプレイに目を奪われたり...

あんなにクリスマスが来ることを心待ちにしていたのに、
終わってしまえば、なんか...虚しい...

きっと、それまでの“ワクワク感”が楽しいんだろうね


今もそう

これから迎えようとしている大晦日...
そして、お正月――

期待はいっぱい

でもそれらが過ぎると、
またいつもの...フツーの日常に戻ってしまう

やっぱり虚しい...

だから、“今”がいいのかも...
そう...その“ワクワク感”ってやつ...


そういえば...
私が子供の頃の“年末年始”って、今とは全く違ってたな...

今は大晦日のテレビ番組も多種多様
好きなものが選べる

でも、昔は見る番組は決まっていた
“レコ○○大賞”なんてものを見てから、
国営放送の紅白の歌番組に切り換えるのが定番

そしてそれが終わると、国営・民放関係なく、
どのチャンネルを入れても“ゆく年、くる年”ってのをやってたっけ...


正月も...

  なんにもすることがなくて...

  どこにも行くところがなくて...

  テレビさえも面白くなくて...

なんか、めちゃめちゃ暇な時間を、ムダに過ごしてたなぁ...
当時は、“正月=暇”...ってのが定説だったんだよなぁ...

子供ながらに、「暇だ」...なんて言った日にゃあ、

「お正月は何もしなくていいの!!」

なんて、母ちゃんに怒られたっけ...


それが今では、
元日から通常通りに営業するお店が増え、
またそれが当たり前になってしまってる

『従業員がかわいそう』

とか思っちゃうよね...

正月くらい、休みたいよね、休ませてあげたいよね...

...って言ってる私もそうだった

サービス業だったから、みんなが休みの日に働く生活...
もちろん盆も正月も、ゴールデンウィークだって関係なし

周りの人たちが羨ましかった...

『カレンダー通りに休んで、みんなと同じことしたい』

正直、そんなふうに思ったこともあったっけ...


昔は“大晦日”と“お正月”って、特別だった
1年で、一番重要視してる期間だった


でも年々、その“特別感”が薄れつつある

良いことなのか、悪いことなのか――


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“過剰在庫シンドローム”

  シャンプー...

  洗顔フォーム...

  歯磨き粉...

  洗剤...

  ティッシュペーパー...

  その他諸々――


戸棚を開けて、それらがズラッ...と並んでいると、
なんか安心するのは、きっと私だけではないはず...

そして、残り2つくらいになると、不安が付きまとい始める

これって完全に、“過剰在庫シンドローム”――

...って、また勝手にコトバ、創ってしまった...


そう...家にまだあるのに、特売しているとついつい買ってしまう

『次はいつ安くなるかわからないから、とりあえず買っておこう』

そんなことだから、家に物があふれる
でも無くなるのはもっとコワイこと...
とにかくそれらがキチンと整列されていないと落ち着かないのだ

完全にビョーキだ...


それで失敗したのが、乳がん告知の時

乳がん告知を受けるほんの数日前、
例の如く、私はたくさんの買い物をしていた

シャンプーだの、ヘアワックスだの、生理用品だの...

『これでしばらくは大丈夫だな...』

なんて安心していたら――

直後にまさかの乳がん発覚!!
抗がん剤治療をする...なんてことになってしまった

『シャンプーいっぱい買ったのに、意味ないじゃん!!
 生理も来なくなるなら、ナプキンだって要らないじゃん!!』

まぁ、髪はとりあえずまた生えてくるか...


そんなことがあって、一時はこの買い物行動を反省した

『必要な時に、必要な分だけ買おう』

そう改心した

『いつどうなるかわからないのに、
 いっぱい買い置きしたって仕方がないもんね...』

なんて、思ったりした


それから数年が経って――

一時期は鳴りをひそめていた“過剰在庫シンドローム”も復活!!

やっぱり特売品買いはやめられない
やっぱり消耗品はいっぱい並んでいないと安心しない

だって、私はまだまだ死なないからね

それに、安くGETできた時の、あの達成感ったらたまらない
ストレス解消にはもってこい...


そして私はまた今日も、セール品求めてひた走る――


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副作用の消費期限

薬を飲む――

毎朝の日課...
もうかれこれ4年11ヶ月、続けてきた行為

私が飲んでいるのは、
抗エストロゲン剤である“クエン酸タモキシフェン”という薬
 (一般には“タモキシフェン”)
5年の服用が標準的な治療になっている

なぜ5年なのか――
  2年だと、乳がん再発のリスクが高まる
  10年続けると、再発のリスクは5年と同等
  それどころか、かえって副作用による身体への影響が大きくなる

これらのデータは、過去に治験をしてくれた人たちがいたから

そのお蔭で私たちは今、こうして治療に取り組むことができる


私の術後療法は、“ホルモン療法”と言われるもの
所謂、“抗がん剤治療”と言われている“化学療法”はしない

がん細胞にもいろいろあって、
同じ“乳がん”であっても治療法が違ってくるのだ

もっと言うと、ホルモン剤にも種類がある
大別すると、閉経前に使う薬と閉経後の薬だ

私のがん細胞は、
女性ホルモンである“エストロゲン”をエサに増殖をするタイプ

だまだまだ生理が順調に来ていたので、
まず、その“エストロゲン”を止めなくてはならない

そこで登場するのが“デポ注射”

  
  “デポ注射(depot injection)”とは――
    “LH-RHアゴニスト製剤”という薬剤で、
    一般には“酢酸ゴセレリン”といわれている薬
    
    “デポ”には、貯蔵庫・倉庫という意味がある
    前立腺がんの治療にも使われる薬で、
    お腹の皮下に、小さな錠剤のようなものを注射で打ち込む
    “徐放性”で、4週間効果が持続する仕組み
    乳がんにはほとんど使われることはないが、
    3ヶ月タイプもある


この注射で卵巣の働きを止め、エストロゲンの分泌を抑える
そして、身体の中に微量にあるエストロゲンを“退治するため”、
同時にタモキシフェンも服用する

  “退治するため”と言うより、
  エストロゲンより先回りして、がん細胞に取り付く
  まぁ、言ってみれば、“疑似餌”みたいなものだろうか


卵巣の働きが完全に止まってしまうため、当然、生理も止まる
そして、エストロゲンの分泌が活発な若い人ほど
つらい副作用に耐えなければならなくなる...という訳だ

  中には、あまりのつらさに途中で治療をやめる...なんて話も聞く
  ぶっちゃけ、私も、何度も挫折しそうになった

人間の女性が一生のうちに分泌するエストロゲンの量は、
高々ティースプーン一杯ほど
それが止まるだけで、こんなにも身体に支障を来すなんて...


デポ注射は2年が標準的な治療になっている
本当に、本当につらい治療だった

副作用が軽くなったのは、
注射が終わってから10ヶ月経った頃からだろうか...
3ヶ月...半年と、少しずつではあるが楽になってきて、
でも、タモキシフェンも飲んでいたので、
思っていたよりは体調は好転しなかった

そして、10ヶ月後に生理が戻った

3年近く生理がなくて、正直楽だった

『もう子供も産めないのに、生理なんか要らないよ...』

そんなふうに思ったりもした
生理が無きゃ無いで、『女じゃない』とか愁いてたクセに...


今、毎朝一錠のタモキシフェンを服用して、
それもあと42回で終わりで...

『嗚呼、やっと終わりか――』

毎日、毎日、一錠ずつ減っていく薬を目の前にして、
複雑な想いが去来する


でも、気になるのはやっぱり副作用の消費期限

『どのくらいで楽になれるのかなぁ...』


   今日は、ちょっと難しいお話になってしまいました
   乳がんをされていない方には、
   「何の事やらさっぱり...」かもしれませんが、
   「こんな治療があるんだ...」ということ、
   そして、乳がんのことを少しでも理解していただけたら
   ありがたいです

     今日も読んでいただいて、ありがとうございます
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“一人一病”

“一人一病”(ヒトリ-イチビョウ)――

こんな四字熟語、あったっけ...?
いや、ある訳がない
だって、私が勝手に創ったから...

『一人につき、罹る病気は一つまで』

...だったらいいのになぁ...って、希望的観測


がんサロンに行くと、当然、私より年上の人が圧倒的に多い

「いや~、歳取ると、あちこち悪いところ出てくるよね~」

なんて会話がそこここから聞こえてくる

みなさん、何かしらの病気をいくつも抱えてる
“がん”だけでも十分闘い甲斐のある病なのに、
まだ与えるか...ってくらい...

中には、違うがんを2つも3つも経験してる人がいたりで...

『こんな大病は、一人に一つでいいよ...』

いつもそう思ってしまう

かくいう私も、全く他人事ではないのだけど...

“検査が大切”

そう思うけど...
なかなか足が向かないのも事実...


でも、サロンに来る人たちはみんな元気
  もちろん、元気だから来られるんだけどね
  来たくても参加できない人も、当然いる訳で...

そして、とにかく明るい
そこに悲愴感は微塵も感じられない

『みんなつらい思いを乗り越えてきたんだろうなぁ...』

きっとそれぞれが、たくさんの想い、抱きしめているんだろうけど、
みんな生き生きしてる、キラキラ輝いてる


“がん”は、「治った」とは言えない病気
一生、再発・転移と向き合っていかなければならない病

だから、本当は“過去の病気”ではなくて“現在進行形”
「乗り越えた」なんて言い方は、違っているのかもしれない

でも時間の経過は、確実にヒトのココロを癒してくれる

かつての私がそうだったように――

     読んでいただいて、ありがとうございますm(__)m
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りかこプロフィール

★2009年5月より、院内開催『がんサロン』にてエッセイ執筆
★2010年9月 市広報にて体験記掲載
★2011年8月31日 乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍出版
★2012年1月21日 講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』
★2012年4月5日 FMオホーツク『乳がんについて』対談
★2012年4月 キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載
★2013年6月より、サイト『ドクターズガイド』ブログ掲載
★2016年9月14日 フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送
★その他、ピンクリボン活動など啓発活動

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名前
メール
本文
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
左乳房にしこりをみつける    

★2002年3月4日(月)
視触診の結果“良性”と診断  

★2006年11月8日(水)
左乳房のしこり再受診        

★2006年11月15日(水)
左乳房のしこり切除      

★2006年11月28日(火)
乳がん告知            

★2007年1月11日(木)
左乳がん手術          

★2008年7月8日(火)
局所再発の疑いで、
細胞診・組織診(結果は良性)  

★2009年2月17日(火)
対側(右)乳がんの疑い
(昨年からしこりあり)経過観察     

★2010年2月16日(火)
右乳房細胞診(結果は良性)   
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(左乳房しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)、
  非浸潤性乳管がん
 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・扇状部分切除
  (4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤投与
  4週間に1度、2年間(23回)
 ・抗エストロゲン剤
  (クエン酸タモキシフェン)
  5年服用
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