りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。 「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。 視触診だけで簡単に下された診断。 そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。 “良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2016年05月

≪私の記録 68≫ 退院翌日 2 ~母の見舞い~

そして今日は、父と一緒に母のお見舞いに行く

手術から一晩経った母は、
意外と元気そうにしていた

心配していた声も、
まだほとんど出せないだろうと思っていたが
かなり出ていて驚いた

「声、ずいぶん出てるね。
 リハビリすれば、きっとまた仕事できるね」

「そうかい?」

以前の母の声とは違い、
かなりハスキーボイスにはなっていたが、
リハビリもしていけば、
きっとまた、声を出す仕事ができそうに思えた

いや、そう願おう


が、やはり、傷が痛むのだろう

首に両手を当てて、つらそうにしている

それでも母からは、
これからしっかり生きていく姿勢が感じられた

私も病室では、極力明るく振る舞った


退院日から、休むことなく、
家のことをしなければならないのは結構きつい

このまま入院を続けて放射線治療を受けた方が
楽なのは間違いない

母も、

「入院して治療をした方がいい。
 お父さんのことは心配しなくていいから」

そう言ってくれたものの、
長期間、父一人にしておくのは、
やはり不安が大きい

ある程度のことはできる父ではあるが、
それでも家の中のことは、
女性のようにはできない

『私が“乳がん”ということで
 一緒に生活するとなると、
 父自身も私に気を遣うだろうな...』


実際に“普段の生活”に戻ってみると、
思っていた以上に腕が不自由だ

これまでは簡単に取れていた目の前のものも、
今は手を伸ばしても届かない

これまでは簡単に持っていたフライパンも、
今は重くて持ち上がらない

これまでは簡単に持てたはずのまな板も、
楽に持ち上げられない

『こんなに動かないのか...。
 こんな物も持てないのか...』

と、ショックの連続だ

何をするにも、これまでの倍の時間はかかる

そんな自分に苛立つ

『この左腕は、本当に動くようになるのだろうか。
 痛みはなくなるのだろうか。
 麻痺は戻るのだろうか...』


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何がいいかなんて、きっと誰にもわからない

昨晩はエアコンの暖房でしのいだが、
さすがに今朝はストーブの出番

先日までの真夏日はどこへやら

暖かな炎を演出しているストーブと、
その横に置かれている扇風機...

なんとも風変わりな光景である


そんな昨日は、夕飯のお誘いがあった

お寿司だ

もちろん、回る寿司

    外 食

北海道の寿司は、一番美味しいと思う


そんな“食”であるが、
病気をすると、特に感心を寄せる分野だ

「あれがいい」と聞けば、食べてみたり、

「これがいい」と言われれば、
“試してみようか...”と思う


かつては、
“食品の焦げががんになる”と言われていた

が、今では、
“ほとんど人体に影響はない”とされている

『あれほど“肉や魚の焦げは食べないように”と
 気をつけてきたのに...』

が、その裏で、
“やっぱり焦げはよくない”との、
新たな説が唱えられはじめた

『何が正しいのか...』


そして、かつて、
“コーヒーは胃がんになる”と言われていた

が、今では、
“1日5杯のコーヒーは、身体にいい”と
提唱されている

“昔の常識”は、“今の非常識”

そして、“今の常識”は、
“未来の非常識”になるのだろう


“がん”という病は、特に、
“いい”と言われるものは試したくなり、
“悪い”と聞けば、排除したくなるというもの

が、あふれる情報の中には、
当然のことながら、根拠のないものも多い

私は、
“がんに効くサプリメント(健康食品含め)”など
存在しないと思っている派

“がんを消滅する施術”など、
あり得ないと思っている派

“食事だけでがんは消えない”と思っている派

理由は、

『“がん”は、
 そんなに簡単に消えるものじゃない』と思うから

『そんなに簡単なことでがんが治ったら、
 とっくに新薬が出ている』と思うから

『そんなに簡単なことでがんが治るのなら、
 それががんの特効薬(方法)として、
 全世界に広まっている』と思うから

『そんなに簡単なことでがんが治るんだったら、
 すでにがんで苦しむ(亡くなる)人はいない』

そんなことが本当にできたら、
ノーベル賞ものかな...


そして、その食品が、
ほかの人には合っていても、
自分に合うとは限らないこともある

だから私は、
他人に安易に勧めるのも勧められるのも、
好まない


少し前に、
“にんじんジュース”なるものが流行っていたらしいが...

なんでも、“がんに効く”とか?

私は、その材料も、どう作るかも知らないが...

“ジュース”ということは、
おそらく“生のにんじん”を使うのだろうと推測する

『“生”だとしたら、
 アスコルビナーゼは大丈夫なのだろうか...』

と、少し心配してみる


食事は、単品ではその効力を発揮してくれない

一品に偏ることで、悪さをすることもある

様々な食材を組み合わせることで、
それぞれのよいところを引き出し、
悪い部分を補っているのだと思う


そして、
“身体にいいもの”と言われているものでも、
嫌々食べていては
その効果が薄れると聞いたこともある

“食べなきゃ”と、ストレスに感じることが
きっと、よくないのだと思う


美味しく、楽しくいただけるのが、
心も身体も健康にしてくれるような気がする


藁にも縋りたくなる気持ちもある

この世に“奇跡”があるのなら、
信じてみようとも思う


結局、“何がいいか”なんて、
きっと誰にもわからない


時折、

残された人生、
“好きなものをたくさん食べて終わらす”か、

それとも、
“食生活に気をつけて長生きを目指すか”――

そんな話題をあちこちで耳にするが...

やっぱり、“ほどほど”がいいのだろうか――



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そして、病気のことはいつしか忘れ去られる

そして、家族も職場も、優しいのは最初だけ

こちらが“乳がんである”ということも、
いつしか遠い記憶の彼方に追い遣られる

そう、
「もう、治ったんでしょ?」と、言わんばかりに

まぁ、それが、
“日常に戻る”ということなのか、
“普通”と認められたことなのか...

“特別視”されないのは、
ある意味、ありがたいことではあるが...

それでも動かない腕や、
治療で体調が悪いのは
変わらず続いている訳で...


いや、他人なら、まだ、“仕方がない”と思える

“がん”という病気を理解している人なんて、
そういない

そんな私も、自分が乳がんになるまでは、
がんのことは全くの無知だった

そして、家族なら、
“病気のことを理解してくれる”と思っていた

同じがん患者であった母なら、
私の病気のことも理解してくれると思った

いや、最初のうちは理解もあった

が、それもほんの僅かの期間

慣れてしまえば、
家族であるが故に
投げかけられる辛辣な言葉がある

“わかり合える”なんて思いは甘かった

きっと、病気のことを本当に理解するのは、
家族ですら難しい


病気のことをわかってもらおうとする方が
無理なのかもしれない


『喉元過ぎればなんとやら』――

なのだろう

それが、人間のよいところでもあるのだが...



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健康な人の中に入っていけない

『私は“がん”である』

そんな思いが、いつも頭のどこかにある

年月とともにその思いは薄らいでも、
“がん”という事実は忘れることはできない


そんな心が周囲との壁をつくってしまうのだろうか、
所謂、“健康な人”の中に入れない自分がいる

そこには、得体の知れない後ろめたさや
引け目があるのかもしれない

治療の副作用で体調が万全ではないことが
そうさせるのかもしれない

重い物を持てないことが、
“他人より劣っている”と
感じているからなのかもしれない


例えば、友人や職場

優しくされると、
その気遣いのありがたさに
嬉しくもあり、申し訳なくも思う

嫌味を言われたり、無視をされると、
“がんだから...”と感じる

どちらにしても、気を遣われ、気を遣うものだ


そんながん患者である私のことを、
周囲の人たちは、どう思っているのだろう――



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医療過誤

“医療過誤”か...

何気なく点けていたテレビから
流れてきた言葉――


私の場合、
“がんを見落とされた”というのは、
やっぱり医療過誤に当たるのだろうな...

“誤診”という言葉は使いたくない
だから使わないでいた

それは私自身、
“誤診”であると認めたくなかったからなのか...

それとも、
“医者も見抜けないこともある”という思いが
あったからなのか...

しかも、私のがんは珍しいもの

見落としても仕方がなかったのか――


それでも、
「定期的にみていきましょう」という
フォローもなかった

「そのままにしてていいよ」は、
医師としてどうなのだろう

そう言われれば、患者は医者の言葉を信じる


結局、4年8ヶ月後、
乳がんであることがわかる訳だ

医師を訴えることも頭を過ぎった

が、
医者と争っても勝ち目はないのは知っていた

そして、その時点での余命は、2年

残された時間を、
自分らしく、
有意義に、
大切に過ごしたかった

争ってる時間は、私にはなかった


そりゃあ、悔しくてたまらない

あの時、“がん”とわかっていたら、
きっと違った人生を送っていた

諦めなければならないことも、
もっと少なかったかもしれない


“命を救うはずの医者によって、
 命を縮められた”――


そして、あれから9年

最近になって、ようやく憤りが薄れたきた

いや、今、こうして元気に生きているから
そう思えるのだろう

もっと病気が進行していたら、
気持ちはきっと、違うものになっていた


私がこんな思いを抱いていることも、
あの医師は知らずにいるのだろうな...



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りかこプロフィール
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乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
左乳房にしこりをみつける    

★2002年3月4日(月)
視触診の結果“良性”と診断  

★2006年11月8日(水)
左乳房のしこり再受診        

★2006年11月15日(水)
左乳房のしこり切除      

★2006年11月28日(火)
乳がん告知            

★2007年1月11日(木)
左乳がん手術          

★2008年7月8日(火)
局所再発の疑いで、
細胞診・組織診(結果は良性)  

★2009年2月17日(火)
対側(右)乳がんの疑い
(昨年からしこりあり)経過観察     

★2010年2月16日(火)
右乳房細胞診(結果は良性)   
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(左乳房しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)、
  非浸潤性乳管がん
 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・扇状部分切除
  (4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤投与
  4週間に1度、2年間(23回)
 ・抗エストロゲン剤
  (クエン酸タモキシフェン)
  5年服用
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