りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

2016年06月

母の想い出。「元気か?」の言葉。

先日、父から電話があった

『なんだろう...。
 まもなく控えている母の一周忌のことだろうか』


父と話をするのは久し振りだ

なかなか会う機会もない

いや、

“敢えて会わないようにしている”

と言った方が正しいだろうか


「元気か?」

それが父の第一声だった

これまでは、人を思い遣るような言葉は
決して口にしなかった父

母ががんになって、
転移して、

治療法もなく、
日に日に衰えていく姿を見、

「余命2ヶ月」と告げられ、

それでも尚、
1年、2年と生きられると思っていた父

“がん”という病気がどういうものなのか、
わかっていなかった父

急激に
身体が動かなくなってゆく母を目の当たりにし、

「余命1週間」と告知されて、
ようやくその現実を思い知った父

結局母は、その日亡くなった


父はそんな母を見て、
ようやく私の身体を案じてくれるようになった

きっと、

「娘もいつどうなるかわからない」

と、はじめて知ったのだろう

さすがに、私も、
「体調を崩している」とは言えず、

「元気だよ」と答える


そして、家庭菜園の、
ラディッシュとほうれん草を持ってきてくれた

今年も自宅の庭で、
母が好きだった野菜を作っているらしい

母の想い出

『そっか、もう植えてたんだ...』

母は亡くなる直前、庭先に腰かけ、
大きく育ってゆく野菜たちを見て喜んでいた母


母が余命を告知された頃、
「野菜はもう作らない」

そう言っていた父

亡くなる直前に、
「やっぱり植えたら?」

と、提案した

それは、野菜が好きだった母への想い

そして、

“母がいなくなっても、
 少しでも父に身体を動かしてほしい”

という、娘としての思いだ

「うん。少しだけど、植えようと思ってた」

父の意外な言葉に、私は安堵した


『でも、このほうれん草、
 いくらなんでも小さすぎ...』

母がいたら、きっと、

「なんでこんなに小さいのに採るの!?
 もう少し大きくなってから採ればいいんでしょ!!」

と、父を一括していたに違いない――



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乳がん、やめられたらいいのにね

止血剤を飲んで3日

出血量が減ってきた

薬はあと7日分

それまでに止まってくれるだろうか

止まってくれなければ、また受診だ

赤ペン、いちごジャム、ケチャップ...

血液を連想させる赤いものは、
もう見たくもない


出血によると思われる体調不良も未だ続き、
微熱も引かず

さらに昨夜からは、リンパ節郭清をした、
わきの下から肩甲骨までもが痛み出す始末

“弱り目に祟り目”とは、まさにこのことか...


体調が悪いと心細くなる

痛みが出ると不安になる

乳がんの手術をして、9年以上が経って、
それでも不安は尽きない

5年の治療が終わっても、
まだまだ病気は続いてる

『一生、この身体と...
 この想いと、一緒なんだ』

と、何度思ってきたことか...

『この病気に終わりはない』

そうわかってはいても、
時々、乳がんであることに疲れる

たまに、
乳がん、休みたくなることがある

乳がん、やめられたらいいのにね――



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再発のリスクを冒してでも――

止血剤を服用して2日

薬が効いているのか、
それとも、
たまたま収まる頃なのかはわからないが、
とりあえず、出血量は減った

その分、身体も少しは楽になったが、
それでもまだしんどい

「貧血ではなかったから、倒れることはない」と、
自分を誤魔化して動く


婦人科へ行くと、いつも、

「乳がんをしているから、ホルモン剤は使えない」
という話になる

が、こんなことが続くなら、

「再発のリスクを冒しても、ホルモン治療してほしい」

そう、医師に訴えるかもしれない

“するかしないかの再発を考えるより、
 今、この現状を何とかしたい”


“いや、やっぱり再発はよくない”

せっかく5年間、つらい治療に耐えてきたのに、
再発してしまったら、すべてが無駄になる

せっかく再発をしないために治療をしてきたのに、
再発してしまったら、意味がなくなってしまう


まぁ、そのせいで、
こんなことになってしまった訳だけど...


これで再発したら、シャレにならないな...



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止まらない出血。急遽、婦人科へ――

婦人科からの出血が、すでに1週間続いている

それも、結構な量だ

さすがに3~4日前から体調不良

貧血と思われる倦怠感、動悸、息苦しさ、吐き気、

そして今朝は、
歯がガチガチとな鳴るほどの寒気に襲われた

今日の朝は、もう何も口にできないほど、
食欲も落ちた

2週間ほど様子をみようと思っていたが、
これだけの出血が長く続くとさすがにしんどい

収まる気配もない

...ということで、急遽、病院へ――


月曜の朝一

混んでいると思ったが、
まだ診療前の産婦人科は意外にも空いていた

うなだれるように待合室のソファに陣取る

すでに身体を支えていることさえしんどい


すぐに呼ばれ、まずは採血

貧血がないか調べるためだ

が、寒さと寒気で手が冷え切り、
なかなか血管が出ない

それでなくても出づらい血管

「こっちの腕(右)の方がいい?」

と、看護師さんに左腕を出すよう、
やんわりと促されるが、

「左腕は乳がんの手術をしてるので、
 できないんです」

そういうと、

「あ、ごめんなさいね」と、優しく謝られる

婦人科は、下半身がカーテンで仕切られる

なので、声は覚えていても、
看護師さんの顔はほとんど見たことがない

『ああ、あの声の人って、この人だったんだ...』

と、点が線で結ばれる


採血が終わると、次は内診

経膣超音波検査だ

出血時の婦人科ははじめて

かなり抵抗があったが、
具合の悪さが優先して
ほとんどどうでもいい状態

超音波のモニターを見ながら、
カーテンの向こうで、
医師が何やら呟いている

「腺筋...筋腫...卵巣が...。
 ダメだったら掻爬する」

『掻爬!?』

その言葉に、なんだか不安になってゆく

「内膜は厚くなってないから、
 がんではなさそうだね」

『がん検診は2ヶ月前にしたばかりだから、
 たぶん大丈夫だとは思っていたけど...』


一通り診察が終わると、
次は医師からの説明がある

まずは採血の結果だ

「貧血なかったよ」

『え? そんなはずは...』

医師が教えてくれたヘモグロビンの数値は、
私の人生史上、最高の数値

私自身も、はじめて見る高い値だった

『では、貧血時の症状である、
 倦怠感や動悸や息苦しさ、吐き気、
 そして、あの体調の悪さはなんだったのだろう...』


医師は続ける

「この場合、
 普通はホルモン剤で出血が止まるんだけど、
 りかこさんは乳がんやっているから、
 ホルモン剤は使えないから――」

『前は、私が乳がんをしたことを忘れて
 ホルモン治療勧められたことがあったけど、
 今日は忘れられていなかった...』

「ホルモン剤は使えないから、
 とりあえず、止血剤出しておくね。
 10日分出しておくから、
 10日経っても出血が止まらなかったら来て」

『10日か...。
 まだそんなに出血、続くのかなぁ...。
 もし止まらなかったらどうなるのだろう...』

診察時の、医師が口にした、
“掻爬”という言葉が頭を過ぎる――


乳がんの治療から、
翻弄され続けている婦人科への影響

“女性ホルモンのバランスが崩れる”って、
こんなにも大変なことなのか...



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いよいよリンパ浮腫か...

今日も朝から冷たい雨

なかなか暖房が手放せない

とても夏が控えているとは思えない寒さだ



朝、目覚めて、まずすることがある

それは、手のひらを“グー”にしてみること

術側の左腕が浮腫んでいないかのチェックである


通常、左腕は、若干浮腫んでいる

なので、グーで握ったとき、
左手は右手よりしっかり握れない

ちょっとムチッとした感じになる


が、今朝は違った

もっちりとして、
いつものようにギュッときつく握れないのだ

嫌な予感が過ぎる...

恐る恐る見てみると、
手のひらが分厚く盛り上がり、
手相が深く刻まれている

指も節々を境に、
もっこりと膨らんでいる

甲の骨も出ていない

それはまるで、
ふっくらとした赤ちゃんの手のひらのようだ

「とうとう来たか、リンパ浮腫...」

先日も、浮腫みの前兆があった

「いよいよリハビリ通いかな...。
 きっと、一度浮腫んでしまったら、
 完全に元には戻らないんだろうな...」

そんなことを考えながら数時間

浮腫みは少し引いたようだが...


「やっぱり安心はできないな...」

ずーっとつきまとう、“乳がん”という影

ひどくならないように、
しっかりマッサージをしなければ――



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りかこプロフィール

★2009年5月より、医療機関開催『がんサロン』にて、体験記・エッセイ執筆
★2010年9月 市広報にて体験記掲載
★2011年8月31日 乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版
★2012年1月21日 講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』
★2012年4月5日 FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談
★2012年4月 キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載
★2013年6月より、サイト『ドクターズガイド』ブログ掲載
★2016年9月14日 フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送
★その他、講演、ピンクリボン運動など啓発活動

★取得している国家資格:調理師免許(食と健康を考える乳がん患者)

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(23回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
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