りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

余命の告知を望むか――

『医師から
 “余命1ヶ月”という告知がなかったため、
 家族で残りの人生を
 充実させることができなかった』――


先日、そんな報道を目にした

現在、訴訟問題になっている


亡くなったのは、50代女性

乳がんだった


  2005年頃、乳がんがわかり、
  2009年、再発

  肺などに転移し、
  抗がん剤治療を受けていたが、
  2018年1月下旬、亡くなった

  主治医は、1月中旬の検査で、

  “余命1ヶ月”

  と判断したが、
  患者本人と家族には告知はしなかった



3年前、母が緩和ケアに入院したとき、
主治医に、

「余命2ヶ月」

との告知を受けた

告知をされてたのは、私たち家族

母には最期まで
命の期限は告げなかった



「では、私は、
 余命を知りたいか」――


いつだったか、風邪をひいて
内科にかかったことがある

初めての病院だったため、
問診表に色々と記入をしなければならなかった


盲腸、子宮筋腫、乳がん...

アレルギー、副作用の出る薬...


こんなとき、

「病歴は、
 きちんと整理しておかなければ...」

と、いつも思う



問診表は、細部にまで渡っていた

これまで何度も書いてきた問診票

が、ここまで細かいのは初めてだった


最後の方になると、
かなり重めの問診になってゆく

その中でもはっきりと記憶に残っているのは、


  命にかかわるような病気だった場合、
  余命を告知されたいですか


というものだった


「いや、私、
 風邪で受診に来ただけだし...」


と思いながらも、
数年前に告知をされた、
乳がんのことを思い出していた

「この内科の病院でも、
 そんな告知をされることがあるんだな...」



“余命”か――

知りたいような、知りたくないような、

知っていた方がいいような、
知らない方がいいような...

乳がんになってから
数えきれないほど考えてはみたが、
こればっかりは答えが出るものでもない

その時その時の状況にもよるだろう

残された命の時間にもよるだろう

何より、

知りたいとき...
知りたくないとき...

と、心が揺れそうだ

知ったあとでも、

「知らなければよかった」

と、後悔もしそうな気もする



こんな人がいた

それは、ある難病にかかった男性

医師の見解では、「余命1年」

そして彼は、残された1年を、
“人生の片付け”に費やした

やっていた自営をやめ、
身の周りの整理


残り2ヶ月前には死への準備のため、
病院に入った

が、入院して2ヶ月が経っても、
体調が悪くなる気配がない

「自分は本当に死ぬのか...」

と、疑問を持ちはじめる


結局、病気は悪くなることなく、
退院したのだが、
その後の生活が大変だったようだ

何より困ったのが、仕事

自営を閉めてしまったため、
収入がない

財産も整理してしまった


そして余命告知から5年の今、

彼は生きている



難しい、余命の告知

稀な例ではあると思うが、
余命の告知が、
こんなふうに人生を狂わせることもあるのだ


考えさせられる問題である――



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★しこり発見から治療までの経緯は⇒こちら

★さらに詳しい経緯を更新中⇒≪私の記録≫から



りかこプロフィール

★2009年5月より、院内開催『がんサロン』にて、体験記・エッセイ執筆
★2010年9月 市広報にて体験記掲載
★2011年8月31日 乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍出版
★2012年1月21日 講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』
★2012年4月5日 FMオホーツク『乳がんについて』対談
★2012年4月 キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載
★2013年6月より、サイト『ドクターズガイド』ブログ掲載
★2016年9月14日 フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送
★その他、ピンクリボン活動など啓発活動

★取得している国家資格:調理師免許(食と健康を考える乳がん患者)

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名前
メール
本文
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
左乳房のしこり切除

★2006年11月28日(火)
乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
局所再発の疑いで、
細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
対側(右)乳がんの疑い
(前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
・明細胞がん(クリアセル)、非浸潤性乳管がん
 (化学療法・放射線の効かない稀ながん細胞)
・核グレード 2
・ER 90%
・PgR 10%
・HER2 (-)

★術 式
・腋窩リンパ節郭清
・乳房扇状部分切除
 (4分の1強切除)

★治 療
・放射線23回照射
・LH-RHアゴニスト製剤投与
 4週間毎、2年間(23回)
・抗エストロゲン剤
 (クエン酸タモキシフェン)
 5年服用
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