りかこの乳がん体験記

 30代でみつけた左乳房のしこり。「“良性”だからそのままにしておいていいよ」。視触診だけで簡単に下された診断。そして私は医師の言う通り放置した。 4年8ヶ月後、大きくなったしこりを切除。“良性”だと思っていたのに、病理検査の結果は悪性――乳がんだった・・・。

がんと就労

“がんになること”は、そんなに悪いことなのか―― ~後 記~

『大人のためのがんの授業』

『企業のためのがんの授業』

を、推し進めてほしい理由は、

“がんという病気が
 正しく理解されていない”から

その中に、
“偏見”や“排除”という蔑視的な背景が
未だ見え隠れしている現実があることだ



昨日の記事、

  『“がんになること”は、
   そんなに悪いことなのか――
      ~第113回 がんサロン~』


「がんになった」

それだけで、解雇をされるのも現実

まさに、“不当解雇”

なぜ、“がん”になると
仕事を奪われなければならないのか...



ほかにも、

“面接時に、
 がんであることを告げるべきか”

という問題もある


  ○特に言う必要はない

  ○話したところで、
   不採用になりそうな気がする

  ○話さなければ、
   隠し事をしている後ろめたさがある

  ○隠したまま就職したとしても、
   がんであることが誰かの口から
   会社に告げられる不安がある

  ○この街のように狭い地域では、
   どこから話が伝わるかわからない

  ○このよ街のような狭い地域では、
   病院に入るところを
   誰に見られるとも限らない

  ○他人から会社に噂が伝わるのなら、
   最初に自ら話した方がいいのではないか

  ○隠し事をしたくないので面接時に
   がんであることを話したら、
   診断書の提出を求められた

  ○内定をもらったが、
   入社時の健康診断で引っかかり、
   結局、就職できなかった


これらが、
がんを経験した人たちの思いであり、
実体験である


そのほかには、

  ○職場で無視をされる

という話もある
 (これは、私の実体験である)



日本人の半分ががんになる時代

今や、特別な病気ではなくなっている

現に、
“生活習慣病”に位置付けられている“がん”


がん患者を蔑視している人たちは、
自分ががんになったとき、
はじめてその現状に気がつくのだろうか

それとも、それさえも
気づかづにいるのだろうか


遅れている日本のがん事情

“隠し通す”という美学が、
ここにもあるのだろうか――



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“がんになること”は、そんなに悪いことなのか―― ~第113回 がんサロン~

早いもので、
がんサロンが開設されて9年半

最近は若い方の参加者も増え、
新たな問題が浮き彫りになっている

その中でも最大の課題は、
やはり、“就労問題”のようだ



  ○がんになったことで解雇される
    (退職を促される)

  ○がんになったことで、
    自ら退職をせざるを得なくなった

  ○がんになったことで、
    仕事に就けない


など、以前から大きな問題だった

この数年、
働き盛りのがん罹患者が増えたことで、
国や都道府県では
様々な取り組みがなされている

が、実際は、上辺だけ

...のような気がしてならない

企業側も、
がん患者を積極的に
受け入れる状況にはないのが現状だ

いや、言い方を変えれば、
“排除”という方が正しいかもしれない


「なぜなのだろう...」

と、いつもみんなで話をする


  ○再発の恐れがあるから

  ○突然、
   休む日があるかもしれないから


...という意見が出る


  「小さい子どもを持っている人だって、
   突然会社を休むこと、あるよね」

  「ほかの病気で休みを取れたり、
   産休があるのに、
   なぜ、“がん”では解雇されるのか」

  「治療や検査日の休日に
   有給休暇を当ててもいい」

  「今は、働きながら、
   がん治療ができる時代なのに」

  「働かなければ、治療ができない」

  「働かなければ、生活ができない、
   生きていけない」


そして私たちは、いつも口を揃える

「きっと、自分の身に降りかからないと、
 わからないんだよね」

「自分ががんになったとき、
 はじめてこの状況がわかるんなじゃいかな」

と...



『子どものがんの授業』が
各地で広がりを見せつつある

それより先に進めなければならないのは、

『大人のためのがんの授業』

とりわけ、

『企業のためのがんの授業』

なのではないか...


と、思ってやまないのだ――



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必要なのは、“子どものがん教育”より“企業のがん教育”?

各地で広がっている、“子どものがん教育”

医師が学校で出張授業を行ったり、

また、がん経験者が直接、
声を届けることもある


  ☆参考資料

   『よくわかる! がんの授業』

    ※右サイドバー【リンク集】にリンクあり



そして、“進んでいる”と思われがちな、
“がん患者の就労問題”

数年前から
国や自治体が力を入れはじめてはいるものの、
上辺だけのきれい事に思えてならない

根底には、遅々として進んでいない、
企業のがんへの偏見と理解がある


これほど増えている働き盛りのがん罹患者

治療をしながら働ける時代にもなった

がんになったからと言って、
すぐに寝たきりになる訳ではない

やりたいこと、夢、希望を持ちながら
自分の人生を歩いていける時代だ

が、未だに解雇をされたり、
就職に不利になったり、
仕事を与えられないなどという話を
耳にするのが現状だ


『“がん教育”は子どもたちより先に、
 大人である“企業”に向けて
 進めていくべきなのではないか』

...と、強く思うのである



がんであることを隠して就職をしたり、
がんになっても職場には告げずに有休を取り、
手術・治療を受けたり...

そんな話を聞くと、
なんとも理不尽な思いがする

そして、

「がんであることがバレやしないか...」

「もしバレたら、クビになるかもしれない...」

そんな思いを抱きながら、
日々を過ごしていることも



本当に、がん患者が“普通に”
働ける日は来るのだろうか


きれい事ではない、真の改革が、
進んでいくのだろうか


理想の社会は、
まだまだ遠いような気がするのである――



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“がん患者が働く“ということ

  “がん患者が働く”ということ

  それは、治療費のため

  それは、やりたいことを続けてゆくため

  それは、生きてゆくため――



“がんを隠して働く後ろめたさ”って、
なんだろう

なぜ、隠さなければならないのか――

それが今の日本の現状


が、こんな狭い地域では、
いつ、どんな形で知られてしまうかわからない

病院に通うことさえ、
周囲の目を気にしなければならない

「バレたら、クビになるかもしれない」

と...



乳がんになって、
事務職に就いて来なかったことに、
少しだけ後悔した

  そもそも車の免許が取れないため、
  事務職に就くの不可能だったのだが...


それは、これまで私は、
身体を使う仕事に就いてきたからだ

乳がんの手術をすると、
以前のようには動けなくなる

“普通のひと”が簡単に持てるものでも、
私にはそうはいかない

健康な人との差を感じた

自分ができないことへの苛立ちを感じた


病気のことを職場に伝えていないということは、

「できない」

じゃ済まされない

なんとか熟さなければならない

それも、周囲の人たちと同じペースで...

そしてその無理は、すぐに身体に現れた


乳がんであることを職場に伝えれば伝えたで、
今度はお互いが気を遣うようになる

重い物を持つときも、
気を遣われるようになる

そうなると、ほかの人の負担が増える

そしてその思いが、私の心の負担となる


何より現実を突き付けられたのは、
職場での、

“無視”


「なんでこんな病気の人と
 一緒に働かなければならないの?」

「なんで、
 まともに仕事もできないような人を雇ったの?」


そう言わんばかりの表情と態度だった



...これが現実なのだ


私はもう、社会に飛び込む勇気はない――



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がん患者の現実 ~がん患者の就労~

  「がん患者だって働きたい」

  「がん患者は働けないの?」

  「治療費のためにも
   働かなければならない」――


そんな声が大きく聞こえてくる『がん患者の就労問題』


奇しくも先日、

  『健康診断で不採用』

という記事を書いたばかりであるが、
やはり多い、この問題


現実は、がんはまだまだ解雇の対象であり、
自主退職も余儀なくされる

がんであることを隠したまま面接を受け、
健康診断でバレはしないかと不安になる

ポートを入れている人たちからは、

「就業前の健康診断のレントゲンで、
 ポートが映って結局知られてしまった」

との話もある


「がんです」と言わない後ろめたさ

「がんです」と言うことによって
待ち受ける偏見

隠し通しながら働くことで感じる、
肉体的、精神的な苦痛と疲弊――


そこには、未だ、

『私はがん患者です』

とは大きな声では言えない、
日本の社会があるのだ


  私も面接で、
  がんであることを言わずに勤務した経験がある

  「隠している」という後ろめたさ

  それを、
  「敢えて言うことでもない」と、
  正当化しようとする思いが打ち消す

  「こんな狭い地域。
   どこから私の情報が入ってくるかわからない」

  毎日、
  そんな怯えにも似た感情を抱きながらの職場は
  実に居心地の悪いものだ



国や都道府県を上げて
本格的に取り組みをはじめている、
『がん患者の就労』

が、中身を知らない、
上辺だけのきれいごとに思えてくる


がんへの意識、理解は、もしかすると、
がん検診率と比例しているのかもしれない

それは、
都会と地方の地域格差でもあるのだと思う


今や、

『日本人の2人に1人が罹る』とも、
『3人に2人が罹る』とも言われているがん


解雇を言い渡した上司

面接で不採用にした人事関係者

「あなたががんになったらどうしますか?」――



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りかこプロフィール

★2009年5月より、医療機関開催『がんサロン』にて、体験記・エッセイ執筆
★2010年9月 市広報にて体験記掲載
★2011年8月31日 乳がん体験記『4分の3の乳房(ちぶさ)』書籍自費出版
★2012年1月21日 講演『乳がん闘病記 ~「ありがとう」と「感謝」の気持ちに至るまで~』
★2012年4月5日 FMオホーツク『乳がんについて』FPとの対談
★2012年4月 キーストーンアライアンス『百年シナリオ通信』記事掲載
★2013年6月より、サイト『ドクターズガイド』ブログ掲載
★2016年9月14日 フジテレビ『めざましテレビ ~がんの見落とし~』ブログ紹介・インタビュー放送
★その他、講演、ピンクリボン運動など啓発活動

★取得している国家資格:調理師免許(食と健康を考える乳がん患者)

メッセージはこちらへ
乳がん履歴
★2002年3月3日(日)
 左乳房にしこりをみつける  

★2002年3月4日(月)
 視触診の結果“良性”と診断

★2006年11月8日(水)
 左乳房のしこり再受診  

★2006年11月15日(水)
 左乳房のしこり一部切除
  (外科的生検)

★2006年11月28日(火)
 乳がん告知      

★2007年1月11日(木)
 左乳がん手術

★2008年7月8日(火)
 局所再発の疑いで、
 細胞診・組織診(結果は良性)

★2009年2月17日(火)
 対側(右)乳がんの疑い
 (前年からしこりあり)経過観察

★2010年2月16日(火)
 右乳房細胞診(結果は良性)
手術・治療の経緯
★がん細胞の種類(しこり3つ)
 ・明細胞がん(クリアセル)
  (化学療法・放射線が効かない稀ながん細胞)
 ・非浸潤性乳管がん

 ・核グレード 2
 ・ER 90%
 ・PgR 10%
 ・HER2 (-)

★術 式
 ・腋窩リンパ節郭清
 ・乳房扇状部分切除(4分の1強切除)

★治 療
 ・放射線23回照射
 ・LH-RHアゴニスト製剤、
  4週間毎、2年間(23回)投与
 ・抗エストロゲン剤(クエン酸タモキシフェン)、
  5年服用
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