漢字検定ブームなど最近の日本人は漢字への関心がたかまっていて、たくさん漢字をあつかえることが知的だというイメージがひろがっていますが、そもそも漢字は他国の文字であり、文字をもたなかった日本語が文字を導入するのにはちかくの中国の漢字を導入するしかなかったというだけなのです。だから、中国がアルファベットをつかっていたら日本語はアルファベット表記になっていたかもしれないのです。

また、本来の日本語であるやまとことばに漢字をあてる訓よみは日本語の表現をゆたかにしたのは事実ですが、やまとことばの発展がさまたげられ、日本語の表記を複雑なものにしてしまったという弊害もいなめません。漢字のいかついイメージにやまとことばの意味がひっぱられてしまうこともあります。たとえば、しつけは「しつけ」とかけばこどもを注意しているだけにかんじられますが、「躾」とかくときびしく注意されているようなかんじです。

MS-IMEには変換候補に用法がでてくるのですが、これが対象によってつかいわける訓よみの乱用を助長しているような気がしてなりません。ひらがなでよめばわかる日本語のふしぎという本によると、民俗学者の柳田國男は大和言葉にどのような漢字をかくのかたずねることを「どんな字病」となづけたそうです。

常用漢字をふやすことはいいことなのですが、漢字が他国の文字であることがもっと認識されるべきで、やまとことばや方言、アイヌ語といった日本古来のことばを大事にすべきではないでしょうか。
にほんブログ村 ニュースブログ ニュース批評へ
にほんブログ村
気にいったら↑このバナーをクリックしてください。
漢字と日本人 (文春新書)
漢字と日本人 (文春新書)
  • 発売元: 文藝春秋
  • レーベル: 文藝春秋
  • スタジオ: 文藝春秋
  • メーカー: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 756
  • 発売日: 2001/10
  • 売上ランキング: 25424
  • おすすめ度 4.0
ひらがなでよめばわかる日本語のふしぎ
ひらがなでよめばわかる日本語のふしぎ
  • 発売元: 小学館
  • レーベル: 小学館
  • スタジオ: 小学館
  • メーカー: 小学館
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2003/06
  • 売上ランキング: 177211
  • おすすめ度 4.5