2005年08月19日

金持ち相手のビジネスの限界 【カネボウ】

 今週注目のニュースはこれです。

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世界一?カネボウが12万6000円のクリーム発売へ

 カネボウ化粧品は9日、1個12万6000円の最高級薬用エージングケアクリーム「トワニー センチュリー セルリズムSP」(40グラム)を12月に限定発売すると発表した。

   今月16日から予約を受け付ける。同社によると、「世界で最も高価なクリーム」という。



 女性ホルモンの分泌低下などで起こる肌の弾力低下や乾燥など、肌の老化防止に効果がある成分を配合した。希少性の高いマダガスカル原産のランの香りを分析したリラックスできる香りなど、同社の技術力を結集した商品という。

 年1回の限定発売で、16日から9月30日まで、全国の化粧品専門店で予約を受け付ける。発売は12月16日。カネボウ化粧品は1万個の注文を見込んでいる。(2005年8月9日19時22分 読売新聞)

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 何かと話題のカネボウですが、化粧品におけるカネボウブランドは、まだ健在なんですねえ。部門を買いたがるのもわかる気がします。

 それにしても化粧品1個40グラムで12万円ですよ。

 エージングというからには、ある程度年配の女性がターゲット。本当に老化防止ができるなら12万円をぽんと出す方はいるんでしょうね。

 先日サントリーが1本100万円のウィスキーを50本ですけど売り出したら、1日半で完売したそうです。「いいものにはお金を惜しまない」というお金持ちの消費志向を意識した商品開発が最近ははやりです。

 しかししかし、前出の化粧品はとりあえず1万個の発売を予定しているそうです。12万円で1万個ですから12億円。売れればそれなりの規模です。化粧品の原価は想像できますから、かなり利益になるでしょう。

 これから儲かるビジネスの一つは、お金を持った個人向けの化粧品や健康食品など美容・健康、そして心理関連の商品であることは間違いないでしょう。これまでもこの分野は一般消費者向けに成長を続けています。

 業界の人に聞くと怪しい団体の商品もありながら、実際には国が十分監視できているとは言いがたいのが現実のようです。まじめにやっている会社は迷惑しているといいますが、原価を考えるとおいしい商売ですね。

 さらに最高級化粧品ですから・・・今後もこうした商品開発はどんどん進むのでしょう。一方でかつては考えられなかった超格安の口紅がコンビニで売っていたり。ここでも二極化ですね。

 以前ソニーがアメリカで、船井電機の向こうを張ってウォルマート向けの商品開発を始めるというニュースを聞いて、私はえらくびっくりしたことがあります。なぜあれほどブランドを大切にするソニーが、低価格帯の薄利多売ビジネスに乗り出すのだ!? 大丈夫か、ソニーと。

 一部の家電を除けば、同じ製品の家電価格はだいたい決まっています。たとえソニーだからといって、化粧品のように40グラムで12万円という商品は出せないわけです。

 アメリカは日本と比べ物にならないくらい年収格差、消費の二極化が進んでいるといわれています。となるとお金持ちに高級家電を売って儲けたところで、利益にはいずれ限界が来ると考えたのではないでしょうか。

 お金を持っているのはお金持ち、彼ら相手の商売は儲かるからと舵を切りすぎると危ない。いずれアメリカ国民の8割とも言われるウォルマートのようなスーパーに通う一般庶民をターゲットにしないと商売にならない時代が来る。

 日本も早晩、似た状況に陥るのではないかと私は予想しています。

rinenshintou at 12:00│Comments(0)TrackBack(0) 【マーケティング】 

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