2006年10月09日

コーポレート・メッセージ調査2006

 企業の理念やらしさを表現する方法の一つとして、「コーポレート・メッセ ージ」があります。いわば企業のキャッチフレーズです。

 日経BPコンサルティング社が、今年7月に実施したコーポレート・メッセ ージ調査の概要を発表しました。こちら

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 “回答者にメッセージを提示し、発信元企業名を自由記述でたずねた「企業 名想起」の正答率ランキング(=企業名想起率)”の第1位は・・・



 ロッテ。ご存知、『お口の恋人』です。しかも企業名想起率は、91.8%。2位が66.3%で すから、ダントツの第1位というわけです。残りの8%の人には、なぜロッテ とわからないんだよ!と突っ込みたくなりますが。

 このメッセージが強い理由はいくつかあります。

 まず永年ずっと使っていること。ロッテが誕生した昭和23年(1948年)以来 使っているようですから、すでに60年近くPRしています。年代を問わず浸透 しているのもうなづけます。91.8%の勝因でしょう。

 次に、語呂のよさ。短いのもあって、覚えやすいですね。3回も聞いたら忘 れないでしょう。意図はないのでしょうが、ちょっと卑猥なイメージも沸きま す(私だけだったらすみません)。覚えやすさを助長しています。

 さらに、このメッセージには理念が込められているんですね。

 ロッテ社のHPを見ると、会社情報の冒頭に書いてあります。こちら

 「一人でも多くの人々に愛される会社、愛される製品づくりを目指して。」 と題し、まずロッテの社名が、ドイツの文豪ゲーテが書いた『若きウェルテル の悩み』に登場するヒロイン“シャルロッテ”に由来していると解説。

 そして「世界中の若者たちに旨に深く残る永遠の恋人“シャルロッテ”をイ メージしたキャッチフレーズが“お口の恋人”なのです。」

 恋人というコーポレート・メッセージは照れくさいですが、他社でも使える でしょう。けれどもロッテの場合は、理念に裏打ちされている。あとは先に言 ったもの勝ちですけどね。

 ロッテさんは以前に担当させていただいたことがあって、工場も何度か見学 させていただきました。現場で働く方にもインタビューしましたが、食品メー カーとして地道に努力されているなと感じました。

 そのせいか、『お口の恋人』と言ってもいやらしくないし(私だけですか)、 照れくさくもありません。60年近く経っても通用するのがすごいですね。

---------------  さて、企業名想起率の第2位以下を見てみると・・・

 第2位 『ココロも満タンに』といえば、コ・ス・モ、せ・き・ゆ、ですね。 出てきたのは比較的最近です。第3位は、『あしたのもと』。そう、味の素。 「あじのもと」に「あしたのもと」と重ねているのがニクイです。

 第4位は『うまい、やすい、はやい』、もちろん吉野家(吉野家ディー・アンド・シー)です。第5位は、私も 大好きなコピーライター仲畑貴志さんが考えた、『目の付けどころが、シャープ でしょ。』

 第5位までのコーポレート・メッセージは、個々の解説は今回飛ばしますが、 すべて各々の企業が大切にしている理念やらしさをうまく表現しています。

 調査では他にも、“回答者にメッセージと企業名をセットで提示し理解度を5 段階で聞く「メッセージ理解度」”というのがランキングされています。

 第1位は、先ほど企業名想起率にも登場した吉野家。ロッテは第3位です。

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 私がよいと感じるコーポレート・メッセージ、つまりお客様、従業員、社会、 株主が企業姿勢が分かりやすくてよいと喜んでもらえるメッセージとするために は以下のような条件が必要です。

 1) 簡潔明瞭で覚えやすいこと
 2) 競合と差別化できていること
 3) 理念、らしさ、独自の強みが表現されていること
 4) 信憑性(リアリティ)があること
 5) 機能だけでなく、情緒、自己表現価値も含んでいること
 6) 将来への拡張性があること

 コーポレート・メッセージは、別に大企業やto C(一般消費者向け)企業だ けのものではありません。


 あなたの会社には、コーポレート・メッセージはありますか。それは、お客様 の目線で見て、上記の1)〜6)を満たしていますか。


(おまけ)
 ロッテはHP内で、とってもわかりやすい面白コンテンツを用意しています。 よろしければ、こちらを。

 チューインガムの歴史はマヤ文明に遡るとか、コアラのマーチのぬり絵や工作 などもあって、小さなお子さんとも遊べますよ。

rinenshintou at 01:40│Comments(0)TrackBack(0) 【ブランド】 | 【企業理念・事業戦略】

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