2007年06月09日

【コムスン】に思うこと

 コムスンを抱えるグッドウィル・グループの折口会長が、厚生労働省から の“退場通告”から2日もたって、6月9日に記者会見を開きました。

 その後はマスコミ各社に次々と登場して頭を下げて弁明に終始。私もその 中の一つを見ましたが、通告後にHPだけで一方的にグループ会社への事業 譲渡を発表、記者会見を開かなかった経緯に筋が通っていません。

 「従業員の雇用とサービスのセーフティネットのため」「介護を受けてい る人に一晩でも不安にさせたくなかったから」グループ会社への譲渡を決め たなら、記者会見はもちろん、十分な事実説明をするべきでした。

 折口会長の本当の意図は調査が進めば明らかになってくるでしょう。私は、 今何を優先するべきかという視点で今回の事件を捉えてみようと思います。



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 まず最初に考えなければいけないことは、現在コムスンのサービスを受け ている人へのサービスの確保です。ここで大切なのは、これまでコムスンが 提供してきたサービスが是か非かということ。

 介護報酬の不正請求は明らかに法律違反であり、責められるべきです。最 後の1円まで早く返還してもらいたい。それは、5月29日に明らかになった 業界大手3社も含めて、すべての介護事業者に求めるべきことです。

(明らかになっている不正請求は、都内だけで大手3社で約4億2,600万円。 内訳は、コムスンが約2億200万円、ニチイ学館が8,500万円、ジャパンケア サービスが約1億3,800万円。3社以下はやってないのでしょうか?)

 それは別に追究していく問題として、コムスンが提供していたサービスが 十分であったのならば、次の事業者が決まるまでの間は来年3月までと言わず コムスンが面倒を見るべきである。

 しかし十分でなかったのならば、分割してでも今すぐに譲渡先を探して、 サービスの主体を移し、サービスの見直しを図る必要があります。これが利 用者本位の考え方だと思います。

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 折口会長は、コムスンの理念をこう掲げています。
 『一人でも多くの高齢者の尊厳と自立を守る』

 理念の言葉としてはすばらしいことです。しかし本人もテレビで反省して いましたが、「“一人でも多くの”の部分が独り歩きしてしまった」と。独 り歩きさせたのは、誰あろう折口会長です。

 上記HPには、「全国のコムスンのスタッフは、毎日『コムスンの誓い』 を唱和しています。」と書いてあります。『コムスンの誓い』の一文目は、 「私達は、一人でも多くの高齢者の尊厳と自立を守り、お客様第一主義に徹 します。」

 現場でお年寄りや障害者の人たちと接している人たちは、「一人でも多く の」のノルマに追われ続けていた自分から目を覚まし、すぐに目の前の介護 の必要な人たちを大切にすることができるでしょう。

 楽な仕事と思ってこの業界を選んだ人はいないでしょう。好況ですから、 条件の悪い方でも介護より楽な仕事は見つかるようになってきました。

 「一人でも多くの」の旗を振っていた幹部の人たちは、入れ替わっていた だいたとしても、現場で働く方たちを巻き込んで欲しくない。彼らの雇用を 本気で考える意味でも、早く今後をはっきりさせてあげて欲しいものです。

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 もう一つは、今後の介護事業の問題。

 それは不正請求を放置してしまった厚生労働省と、業界企業が一体となっ て早急に取り組む必要があります。年金制度の信頼に続いて、介護保険に対 する信頼さえ失ってしまっているのですから。

 業界大手3社が「他もやっているのだから、最大手もやっているのだから」 と不正請求や不正申告を続けていた中で、介護本来の理念を掲げて取組んで きた会社があるはずです。

 業界として、その経営者を代表に置いて、参加企業襟を正して、一から業 界倫理を考え直すことをすぐに始めてもらいたいと思います。

rinenshintou at 23:10│Comments(0)TrackBack(0) 【企業理念・事業戦略】 

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