2005年04月

2005年04月27日

分数をパズルで理解する

妻からぽろっと質問を受けた。

 

分数ってわからない子にはどうやって教えるん?

 

痛いところを突かれた。

もちろん、塾で教えているからには一通りの教え方はできる。

けれど私にはこう聞こえた。

 

パズルで分数って教えれるの?

 

そう、その通り。

私が今から頭を悩ませて解決しなければならない問題だ。

 

出来るようになったらお知らせします。

 

ペンシルパズルで出来ること出来ないことが自分の中では

まだ漠然としているのかもしれない。

 

身に付けることが出来ることは、

 推理する力

 計算力・暗算力

 論理的思考

 視野を広げる

 出題者のクセを見つける力

 集中力を付ける

 

難しいことは、それぞれの概念を理解すること

これはこれからの課題ですね。

 

けれど世の中には「まさか!」ということがたくさんありますよね。

堀井洋子さんの「折り紙と数学のひろば」という本があります。

 

すばらしい本なのですが、はじめのところに折り紙と数学の授業を中・高校生に30年以上教えられていたということがありました。

 

私には想像がつきません。もしも実際に堀井先生の授業を受けたことがおありの方がおられましたら、ぜひお話をきかせていただきたく思います。

 

すこしそれましたが、パズルと迷路で算数を小学生に教えることは可能だと考えております。折り紙も加えて、算数というものを実技科目としてとらえたいです。

 


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2005年04月26日

算数の嫌いな生徒

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算数の大嫌いな生徒が、いくつか塾をみてどういうわけかうちを選んだ。

たとえばA君としよう。

 

A君は学校の勉強というだけでつらそうな顔をする。

小数点とか、分数とか、大嫌いなのが伝わってくる。

 

けれどこの不等号の中に数字を入れていくのは苦ではないようだ。

1〜nまでの数字が縦横一通りづつ入る。

 

3×3から始めて、4×4。

5×5になると相当悩む。

 

10分ぐらいひとつのプリントを見つめている。

 

半分くらいは解けない日がある。

 

毎週2回来て、頭を使って帰る。

目に見えて集中力は増している。

 

「この問題に比べたら、算数の問題なんて簡単だよ。」

と今日言ったけれど、信じていないようだ。

 

A君には考える力があるということは私にはわかる。

失礼な話で誰でもその人なりに考えることは出来る。

 

集中力が持続するということも証明された。

もちろん興味があればの話だ。

 

さてここから、どうやって学校の勉強へ移行したらよいものか?

いつもここが一番難しい。

いっそパズルだけで出来ないものかと考えている。

 

けれど今の私の力では無理だ。

毎日少しずつしか前進しない。

 

今の方法は、多分、繰り返し私が見本を見せることだ。

A君は「単純なんだ」ということが理解できないだけだ。

算数は難しいものだとどこかで思い込んでしまっている。

 

その考えを解きほぐすのは非常に難しい。

 

A君の頭の中には

給食の時間についたカレーのシミのように

「算数は難しい」という考えが

こびりついてしまっている

 

 

 

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2005年04月25日

迷路の効用 続き


私の塾はきわめて牧歌的な塾なのかもしれない。教材会社の営業の方からはパズルや迷路を見せると、おもしろいけどよく保護者からクレームが出ませんね、と言われる。

 

けれど新聞の折込チラシに半分はパズルをのせているし、無料体験に来たらやっぱりパズルをやってもらう。そして子供の姿を見てもらいます。

 

かなりのパーセンテージの方が入会されるが、常識にとらわれずに子供のことを考えられる親御さんだなって、心の底から思います。

 

パズルや迷路を解いて入ってきた生徒は、次第に自分から数学の問題に格闘し始めます。私はどちらをやれとも言いません。


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迷路の効用

通常の勉強をする前によく迷路のプリントを渡します。それで気づいたことはなかなか迷路が嫌いな子はいないなあ、ということです。数理パズルなんかだと嫌がる子もたまにいるんですが、迷路は一応やってみようって思うみたいで、ひとつアプローチの数が増えたなって思ってます。迷路を前にすると人は解かねばならないっていう気になるんでしょうか?そして毎回その謎は解かれ、子供たちはすっきりした気分で数理パズルを解き、塾のテキストの問題を解きます。もっとくれ!って言われるんですけど、迷路が一番作るのに手間がかかるんですよね。 


子供たちが迷路を解いていて何のプラスになるかというと、紙全体を見るようになり視野が広がります。慣れてくるとまずは目だけで追っていくので、幾何の準備としては最適です。図形の問題をみて「わかりません」とだけ言う生徒が増えたと嘆く前に、さまざまな試みをしないといけないって思っています。 


もうひとつはやはり達成感を比較的簡単に体験させてあげることができることです。どこででもだれでも言ってることですが、意欲ややる気というものは達成感の積み重ねで強くなるものでしょう。小さな達成を積み重ねていくことでより難しいものに挑戦する気持ちもわいてきますし、失敗してもチャレンジし続けることができると思います。 


何よりも大切なことは、目で解くということには反するのですが、試行錯誤して答えが見つけられるということです。子供たちが1時間に作る消しゴムのカスの量がその子のがんばりをあらわしています。生きていくうえで試行錯誤することほど人を成長させるものはないと考えています。勉強も同じで試行錯誤して自分の勉強のスタイルを作り上げていくものだと思います。その過程でいろいろ頭を使うことで能力が身につきます。 


もうひとつ考えられることは、作者の問題作成パターンを見つけるようになることと、解法のパターンを見つけるようになるということです。いつまでもでたらめに進んで行くのではなく、論理的に進んでいくようになることです。 もしかしたら象徴的な意味もあるかもしれません。勉強ができない子は迷路の中に自分自身を見つけるのかもしれません。または問題の渦中にある子は、今の自分の問題を迷路の中に見つけるかもしれません。迷路を解くことによって開放される自分かあるのかもしれません。 


塾で勉強ばかり教えていると、シンボルとか象徴とかいう言葉をめっきり使わなくなります。現実的にものごとを見るようになります。合格不合格、得か損かでしか勉強を見ていないことが多くなります。けれど自分自身を振り返ると、学生の頃、もっとも大きな問題は勉強ができるとかできないとかではなく、なぜ自分は生まれてきたのかとか、何をするために生きていくのかということだったと思います。一応そんな問題をクリアしてきて大人になったら、小学生や中学生を自分と同じ視点でしか見ることが出来なくなってしまいます。「勉強はしたほうがいい、その方が得やから」なんていうのは大人の視点ですよね。それで納得できるような子供は狭いかもしれません。 


今日この日記を書いていて気づいたことは、子供の頃は世界はシンボルで埋めつくされていたということです。すべての出来事には隠された意味がありました。目の前をとぽとぽ歩く犬が意味を持っていました。見知らぬおばさんが何気なく発した言葉の中に世界の謎を解く暗号が隠されていると思っていました。自分の生きている世界を理解しようと毎日もがいていた気がします。 子供たちに母親や塾の先生が何を言ってもほとんどが伝わらないのは当たり前です。子供とは見ているものが違うのですから。もしかしたら一枚の迷路が心への入り口かも知れません。



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2005年04月23日

目標は算数をすべてパズルで教えること

教室からまるい月が見えます。
駅前に引っ越してきて2ヶ月。
生徒数は昨年と同様。
けれど違っているのは昨年9月からつくりはじめた
数理パズルを授業で使っていることです。

自分自身がかなり変化しました。
算数なんてテキストにそって
わかりやすく教えてればいいじゃないか、
と思っていました。

けれどふとしたきっかけで
パズルを子供たちにやってもらったら、
驚くほどの食いつきで、
それからは毎日勉強の日々に突入しました。
もっと難しいのを欲しいというい要望にはこたえなければいけないし、
小学2年にはかなり易しいものを作らないといけない。

まだまだ始まったばかりですが、
日々の出来事や成果をつづっていきたいたいと思います。

今日は不等号ナンバープレイスの効果を実感しました。
3×3のマスから始めて4×4、5×5と進めていくと
生徒が自信を付けていくのがわかりました。
算数の苦手な生徒は自信を取り戻すことからまずはじめないといけません。

その手法としてもパズルを使うことが非常に有効だということに気づきました。