2005年08月08日

コンサルはどうしてノウハウを本で公開してしまうのか?

人間はマネすることができます。

経営者もマネすることができます。

塾のシステムもマネすることができます。

広告もマネすることができます。



何か本を読んだ。

これは使えるじゃないか!

良かった!良かった!

と思ってやってみると上手くいかない。

そもそもやってみるまでもいかないことも多い。

関心はするが自分で考えていませんからね。



世の中に「○○コンサルタント」という仕事は多いのでしょうか。

よく本など書かれています。

私も好きな作家が2人程います。

けれどそういう方に依頼することはないでしょう。

そんな規模にまでなっていないのも理由ですが、

それらの本はヒントとしてあるだけで

答えが書いてあるわけではないですよね。

結局自分の頭と時間を使って考えないといけません。

自問しなければなりません。

自分にとってはそれはどういう意味なのか、と。

それは何に対してのヒントなのか、と。




そして我々はいつも学習についても考えなければいけません。

「ウラ技の書いてある本を手に入れた。」

「塾で上手いやり方を教えてもらった。」

「こんな情報、他では手に入らないよね。」

それは答えなのか?

我々はお金を出して答えを求めているのか?

やっぱりヒントにすぎないんじゃないか。

それらはすべて「材料」とか「パーツ」ではないのか。

組み立てるは自分自身です。




話は変わるんですが、

「コンサルはどうしてノウハウを本で公開してしまうのか」

ということをずっと考えていたんです。

ノウハウの流出ではないのか?って。


よくあるのは「こんなチラシがうける!」

っていう見本を載せて解説して

読んでるほうは「フンフン、なるほど、そうか!」

ってなって、やってみるわけです。


そのチラシが当たらなかった場合。

1.こんなコンサルは役に立たない、といって忘れてしまう。

2.自分の業種は特別だから上手くいかなかったんだろう。
  やっぱり直接会って分析してもらおう。

これでコンサルは集客できました。



そのチラシが当たった場合。

 やった!次も同じ手でやろう。

 →はじめはいいが次第に反応がなくなる。

 元の状態に戻り、そしてまたノウハウを求める。

 そうだ、あのコンサルに頼もう。


当たっても当たらなくても依頼は来るんでしょうね。

藁にもすがりたい人にとっては

次回のチラシが当たるかどうかしか関心がありません。

つまり深く考える余裕がない。



けれど実際は長続きしない。

たとえ上手くいってチラシが当たっても

世の中、そんなに甘くはない。

人は慣れるし、飽きもする。

同じ事を繰り返すと陳腐化していきます。

そういうサイクルにはまるとずっと依存することになるかもしれません。



「それはいいアイデアだな〜」と思ったとき

自分でそれを作れるようになることが大切なんでしょうね。

アイデアそのものではなく

アイデアを生み出す過程をマネしないと

アイデアは消費され、陳腐化してしまいます。


消費され、陳腐化する前に次を考える。



最近やっとそんなことがわかるようになりました。

多分もう、すごーく偉い先生がしてくださるアドバイスも

すごーい有力なご父兄が出される意見も

一旦、ちょっと保留の状態にして

自分の頭で考えるように出来るはずです。



なんだかんだ言っても自塾のことを24時間考えているのは

自分しかいませんからね。





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この記事へのコメント

1. Posted by Sachi(学習塾講師のブログ通信Sachi-net)   2005年08月09日 02:39
りんごさん、こんばんわ。
 明日は塾近隣の小中学校が登校日です。というわけで朝の授業はなく、夜更かししちゃってます。

 すごく感激しました。僕も本は好きで、さらに権威を持ってそうな人の書いた本ほど好きなんですが、結局それを真似して長続きはしません。でもミーハーな僕はそれでも真似をしようとしているときがあるのですが、何にせよ、自分流のアレンジと言うか、
 
>一旦、ちょっと保留の状態にして
>自分の頭で考える

 この期間が必要です。
 でも、それでも今後もたくさんの本を読み、たくさんのヒントを得て、自分で状況に応じて取捨選択していきたいと思います。「真似はしない、でもとりあえず吸収はさせていただきます」なんていつも思ってます。姑息でしょ?

 りんごさん、かっこいいです。
 ありがとうございました。
2. Posted by    2005年08月09日 12:30
こんにちは。

この記事に直接関係はないのですが、最近のりんごさんの発言に絡んで、「ひとこと」をご紹介。

82歳とは思えないポップな絵の絵本が子どもたちに大人気の画家・元永定正さんの言葉です。

「自分が面白いと思ったらやってみる、というのが新しいものを作る大事な考え方だと思います。」
「...まねをするのでは全然意味がありません。...いろいろ勉強しても、最後はやっぱり我流に目覚めた人だけが歴史に残っていると僕は思うわけです。」

私もこの言葉を忘れずに進みたいと思っています。
ご参考までに...。
3. Posted by りんご   2005年08月09日 13:13
サチさん、こんにちは。

>今後もたくさんの本を読み、たくさんのヒントを得て、自分で状況に応じて取捨選択していきたいと思います。「真似はしない、でもとりあえず吸収はさせていただきます」なんていつも思ってます。

全く同感です。

姑息だなんて思いません。
私は場合によればやっぱり真似もしますよ。
やり方の問題だし、こちらの精神状態にもよりますが。

今回のは、すぐに影響を受ける自分への戒めです。

またよろしくお願いします。
4. Posted by りんご   2005年08月09日 16:50
桐さん、いつもすいません。

元永定正さんって82歳だったんですか。

驚きですね。

子供が一冊持ってます。

>自分が面白いと思ったらやってみる、というのが新しいものを作る大事な考え方だと思います。

やっぱり迷ったらこれですか!

もうずっと迷っていたんです。

ありがとうございました。
5. Posted by mottock   2005年08月12日 00:39
はじめまして。mottockと申します。コメントを頂いてから時々読ませていただいております。

「マネ」について私の考えを一言。

新しいアイデアを生み出すために必要な知識や経験は、真似をすることで身に付けているのではないでしょうか。

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