2007年10月

2007年10月30日

瞬間崩壊(第48節VSサガン鳥栖)

鳥栖 3―0 京都

得点
25分 藤田(鳥栖)
30分 金信泳(鳥栖)
33分 加藤(鳥栖)

私的MVP
MF 高橋義希(鳥栖)


加藤監督体制で二勝一分けと、調子を取り戻しつつある京都。
今節は、アウェーで苦手サガン鳥栖との対戦だった。


京都のスタメンは、
GK上野、
DF平島・森岡・チアゴ・中谷、
MF石井・角田・斉藤、
FW徳重・パウリーニョ・美尾。
チアゴが怪我から復帰し、美尾は第二節以来の久々のスタメンで左ウイングに入った。
アンドレの出場停止で、同じタイプの田原がセンターフォワードに入るかと思っていたが、パウリーニョをその位置に置いたスリートップで臨んだ。



まずペースを掴んだのは京都。
特に、左サイドの美尾のところからチャンスが生まれるが、ゴールには繋がらない。

すると、ワンチャンスを活かしたのは鳥栖だった。
FW金信泳が左サイドに流れ、前線中央に走りこんだボランチ高橋へパス、京都のマーキングが完全にずれた状態で、最後はエース藤田にパスが渡り、あっさり鳥栖のゴールが決まった。

さらに五分後、左サイドからボランチ高橋のフリーキックを、京都チアゴがクリア出来ず、こぼれたボールを金信泳が押し込む。

さらに、さらに三分後、左サイドからの高橋のコーナーキックを、DF加藤がヘッドで決めて、三点目。

八分間で立て続けに三失点・・・
茫然自失とはこの時の私の状態である。


反撃を試みる京都は、美尾・徳重を下げて田原・渡邉を投入、田原のポストプレーからの展開での打開を図る。
さらに前半終了間際にも、左サイドバック中谷を下げてMF倉貫を投入。
中盤の角田を最終ラインに下げた。

しかし、前半に一点返すことすら出来ず、この時点で試合は終わったと言っていいだろう。

後半は、倉貫などは気のきいたプレーを見せるが、しっかり守備を固めた鳥栖にチャンスを作れず、
逆にカウンターから鳥栖藤田にキーパーまで交わされた状態でシュートを打たれるが、これを外してくれたのが唯一の救い。

完敗だった。


私的MVPは、三得点全てのアシストをした鳥栖の高橋義希にした。得点場面以外でも、攻守に効果的なプレーを見せた。水戸の小椋、C大阪の香川などJ2のクラブで中心選手として活躍する若手選手は多いが、彼もその一人。バランサーでありゲームメイカーでありキャプテンでもある22歳。今後も注目していきたい選手だ。



京都の敗因は、言うまでもなく守備の崩壊。
久々出場のチアゴは、連携・フィジカル・試合感、いろんな面でまだ試合に出れる状態ではなかったかもしれない。手島・秋田といった経験豊富な選手が控えているだけに、加藤監督にいい判断をしてほしかった。
中盤の角田を、二試合連続で途中から最終ラインに下げざるをえなかったのは残念だ。

攻撃面では、スタメンのスリートップのチョイスは悪くなかったとは思うが、途中交代は機能しなかった。
個人的には美尾は残してほしかったし、渡邉の投入は後半まで待った方が相手は嫌だったと思う。
ただこれは、中谷の怪我もあったようだし、そもそもゲームプランがリスクマネジメントも及ばないほどに崩壊した状況では仕方なかったかもしれない。


非常に残念な試合内容で、非常に大きな勝ち点を失い、消化試合数関係なく完全に四位に転落した。
残り四試合、札幌・仙台とは直接対決もあるが、追い詰められた状況になった。
二週間後、次の山形戦は絶対に勝たなければならない。
ただ修正点ははっきりしている。
この二週間、天皇杯で明治大学に負けて得た二週間を利用して、守備の再構築をしっかりやってもらいたい。


それにしてもサガン鳥栖。本当に苦手だ。
彼らのいないリーグに早く行きたい。


ringoushi at 10:53|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

2007年10月24日

豊大噴火(第47節VS愛媛FC)

京都 3―1 愛媛

得点
12分 ジョジマール(愛媛)
24分 パウリーニョ
59分 田原
75分 田原


私的MVP
FW 田原豊


前節、徳島相手に久々の勝利を飾った京都。
難敵愛媛を迎えてのゲームで今度は、8月以来久々の西京極勝利といきたい。

京都のスタメンは今節も4―3―3。
GK上野。
DF右から平島・秋田・森岡・中谷。
MF角田・石井・倉貫。
FWは徳重・パウリーニョ・アンドレでのぞんだ。


試合は、開始から京都がボールを支配し、愛媛が守備からの逆襲を狙う構図で展開する。
数えきれないくらいのコーナーキックを立て続けに得る京都だが、愛媛にしっかりクリアされ得点を取れずにいると、愛媛も鋭いカウンター攻撃でエースジョジマールに繋げてくる。

14分、先制は愛媛だった。
中盤でボールを奪うと、右サイドのMF大山からのグラウンダークロスにジョジマールが飛びこみゴールに押し込んだ。


まだ早い時間なので、点は返せるとは思ったが、京都DFがジョジマールについていけていないのが気になる。

早めに追い付きたい京都は24分、ほぼゴール正面のフリーキック。
これを徳重がヒールでカベをずらし、パウリーニョがグラウンダーの強烈なシュート。
キーパーの手をかすめたボールはゴールに吸い込まれた。


同点に追い付いた京都だが、やはりジョジマール、そして内村の愛媛2トップに振り回される場面があり、上野の好セーブで何とか切り抜ける。

ここで、秋田と角田をポジションチェンジ。
スピードに対応出来る角田を最終ラインに置いたことで、ジョジマールとの走りあいにも勝てるようになり安定感を取り戻した。
そしてこのあと、中盤に入った秋田に代えてボランチ本職の斉藤を投入して修正完了。

前半での早めの修正が功を奏して、このあと、愛媛のカウンター攻撃は影を潜める。


ハーフタイム、京都は前半あまりボールが収まらなかったFWアンドレを田原に交代。
この田原投入が西京極に嵐を巻き起こした。

後半、その田原が「らしい」スーパーゴールで勝ち越し点を挙げる。
右サイド平島からのアーリークロス。
田原が相手DFに体を預けるような形でゴールに背を向けた刹那、私は「来た!」と思った。
規格外の男、田原豊が完璧な今期二発目のバイシクルシュートをゴールに突き刺した。
今期一発目(第2クール徳島戦)以上に完璧なオーバーヘッドだった。


この規格外田原、さらに75分には、徳重の右サイドからのグラウンダー気味のクロスを、胸でゴールに押し込んで貴重な追加点。


3―1、終わってみれば京都の快勝だった。

私的MVPはもちろん田原豊。
この男、爆発した時のインパクトは凄いものがある。
今後、田原が爆発する時のことをを出身地鹿児島の桜島になぞらえて、
「豊大噴火」の四時熟語で呼ぶことにしよう。(安易か?)
今期二度目の豊大噴火は昇格争いの真っ只中、最高のタイミングだった。

他の選手では、前半に愛媛の決定機二本を好セーブで防いだ上野も素晴らしかったし、
角田と斉藤が前半途中のポジションチェンジと途中出場後いい仕事をした。
攻撃陣では、FKを決めたパウリーニョはもちろん、徳重と倉貫のベテランコンビの的確な仕事ぶりもさすがだった。


豊大噴火のインパクトで忘れそうになるが、この試合のポイントは、角田を最終ラインに下げて斉藤を投入したところだ。
加藤監督のインタビューを見ると、相手FWのスピードにかきまわされた場合に角田を最終ラインに置くのは、想定していたようだ。
このあたりのリスクマネジメント、早めに修正出来る決断力はさすがだと思った。
ただ、スタメンの時点で、角田なり手島なりを最終ラインに置いておけば、一失点目はなかったかもしれない。が、これはここ二試合のいい流れを作ったメンバーを尊重したのだろう。



難敵愛媛は今回も難敵だったが、何とか乗り越えた。
そして次節アウェーで対戦するのは苦手鳥栖。
まだまだ気の抜けない試合が続くが、札幌・東京Vも勝っているので、しっかり勝って京都に戻ってきてほしい。


ringoushi at 23:20|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

2007年10月21日

失点ゼロからの再スタート(第46節VS徳島ウ゛ォルティス)

徳島 0―2 京都

得点
43分 中山
53分 パウリーニョ

私的MVP
DF森岡隆三


加藤監督の登録も完了し、新しい戦い方を木曜と金曜の完全非公開練習で仕上げて徳島に乗り込んだ京都。

システムは前回に引き続き4―3―3だが、中盤を角田と石井のダブルボランチにして、中山をその前に置く形に変更した。
また、出場停止の徳重に代わって倉貫がセカンドトップに入り、GKは平井ではなく上野が先発した。


立ち上がり攻勢をかけたのは徳島だった。
右サイドバック塩川とトップ下の片岡あたりからチャンスを作る。
アンドレ(徳島MF)のFKも強烈だったが得点は決まらず、徐々に京都の流れになる。

先制点は43分、平島が徳島陣内で相手DFからボールを奪ったところでファールを受ける。
この右サイドからのパウリーニョのFKにヘッドで合わせたのは、アンドレでも秋田でも森岡でも角田でもなく中山だった。
京都が先制して前半終了。


後半、追加点が欲しい京都は53分、ゴール正面のFKをパウリーニョが鮮やかに決めて、二点目を早い時間にゲットする。

この後、何度か京都にチャンスがあるがこれを決められず、試合は終盤に。

後は、ここ三試合のあの悪夢を払拭するだけだ。

アンドレ(京都FW)に代えて田原を入れた後、
オフェンシブハーフ中山を下げてボランチの斉藤を入れ、中盤の守備力を上げる。
さらに、パウリーニョを下げて投入されたのはDF大久保。
ガチガチに守備を固めて悪夢を振り払おうとする京都。

徳島が最後に迎えた決定機、キム・サンウのクロスからの石田のヘッドは、上野が触ってゴールならず。
京都が久しぶりの完封勝利を飾った。


私的MVPは、迷ったが完封勝利したことにあえてこだわって、ゲームキャプテンも務めた森岡を選んだ。
他では、二点に絡んだパウリーニョはもちろん貢献度大だが、何度かの決定機逸は残念だった。
また、GK上野の判断の良さも印象的だった。


下位相手の試合で逆にプレッシャーがかかる状況だったが、しっかり勝ってくれて安心した。
徳島は、悪いサッカーをしているわけじゃないが、
パスミスから簡単にボールを渡してしまうところが見られた。
セットプレーでも、ヘッドが得意ではない中山にドンピシャで合わされたり、甘いなと思う部分があり、そのあたりは順位通りの実力差があった。


京都は相手のスキを上手く突いて、セットプレーでの二得点を得たのは良かった。
しかし、まだ取れたかなという印象もある。
昇格に向けて、決定機を逃さない強さも身に付けたい所だ。

課題だった試合の終わり方だが、足も止まってなかったし安心して見られた。
ただ、下位相手なのでこれは本来当たり前に出来るべきこと。
やっと、悪い呪縛から解き放たれたので、今後も今節の安定感を見せてほしい。


次節は水曜日、愛媛を迎えてのホームゲーム。
上位チームに強さを見せる時がある愛媛だけに、厳しい戦いも予想されるが、
今節、札幌・東京V・仙台も勝っているので、しっかり勝って上にプレッシャーをかけたいところだ。


ringoushi at 23:11|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

2007年10月14日

繰り返す悪癖。新たな光明。(第45節VSセレッソ大阪)

京都 2―2 C大阪

得点
25分 パウリーニョ
76分 渡邉
87分 柿谷(C大阪)
89分 古橋(C大阪)

私的MVP
DF角田誠


監督交替翌日、好調C大阪を西京極に迎えた大一番。
KBS京都の無料招待の甲斐もあって、一万四千人を越える観衆を集めて行われた。
ちなみに私はサンガの勝利を願うお賽銭代わりに、あえて入場料をいつも通り払っての観戦だった。

京都は、4―3―3の新布陣。
GKは平井。
DFは平島・秋田・森岡・中谷。
ここまではいつもと同じ。
今回は、中盤アンカーの石井の前、センターハーフに角田と斉藤を起用。
前線はセンターフォワードにアンドレ、セカンドトップにパウリーニョと徳重を入れる形で挑んだ。


この新システムが機能して、序盤から京都がペースを掴む。
パウリーニョ・徳重が前で自由に動き回り、斉藤・角田も連携を上手く取りながら、中盤で攻守に気のきいた動きを見せ、
中央の石井とアンドレがしっかり自分の仕事をこなす。
役割分担がはっきりしたのが良かったのだろう。
水を得た魚のように、各選手が動き回った。

そんな中、京都に先制点が生まれる。
アンドレが、相手陣内深い位置で相手ボールを奪い中央へのパス。ここでのゴール前の混戦からパウリーニョがゴールに押し込んだ。

このまま前半リードで終了し、さらに、ゲームを支配したかった京都だが、後半五分、徳重が二枚目の警告で退場となる。

ただこれで、京都がやるべきことは明確である。
中盤と最終ラインが相手のスペースを消してボールを奪い、能力の高い2トップにボールを預ければ、速攻にも繋がる。

途中からは、アンドレを下げて渡邉を投入し、中盤をフラットに四枚を並べて、サイド攻撃にも対応した。


すると、パウリーニョの守備からボールを奪い、角田から素早くスペースに走りこんだ渡邉へ。
その渡邉が、戻ってきた相手DFを上手くいなして冷静にゴール。
価値絶大のゴールに、私は、最近の苦しかった日々と美濃部さんのことを思い出して目頭が熱くなったほどだ。

しかし最後の最後に、試合は「意外だけどいつも通り」の方向に向かう。

京都の二点目が入った所で、
C大阪クルピ監督は、前線ポストプレーヤーの小松とパサーの濱田を下げて柿谷・酒本を入れて、古橋・香川を含めた機動力重視の布陣にすると、
ここまで、獅子奮迅の活躍を見せていた京都角田が負傷交代。
残り五分で京都は苦しい状況に追い込まれる。

そして、
86分、18歳香川からの完璧なスルーパスをもらった17歳柿谷が冷静にGK平井を交わし、ゴール。

89分、京都のCK後の逆襲で、酒本が右サイドのスペースにドリブル突破し、グラウンダーのクロス、
中にいた18歳香川がこのボールを大人なスルー、
最後はフリーの古橋が落ち着いてゴール。

京都にとって、痛恨の三試合連続終了間際追い付かれドローで試合終了となった。



私的MVPは迷いなく角田を選んだ。
斉藤と共に豊富な運動量で相手の攻撃を寸断した守備はもちろん、
精度の高いミドルシュートや、二点目のアシストとなったロングパスなど攻撃面での貢献も大きかった。
異議での警告は余計だったが、今後の活躍にも期待できる内容だった。



試合内容は、最近では最高の出来だった。
1日で、ここまで修正した加藤新監督(まだコーチ登録だが)はさすがだと思う。
今後に向けて、光明は見えた。
しかし、最後はクルピ監督の采配が上回った。
加藤監督は、逃げ切る為の采配ができなかったのは悔やまれる。
厳しいかもしれないが、フロントの立場で自ら決断した美濃部監督の解任なので、この試合は「結果」を出して欲しかった。


次節からは、下位のチームとの四連戦が始まる。
現在の順位は四位。
札幌・東京Vとは少し水をあけられたので、この四連戦は最低でも三勝一分け以上(もちろん全勝がベスト)ではいかないといけない。
その後の札幌・仙台との直接対決に繋げるためにも、これからが勝負だ。


ringoushi at 19:56|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

監督交替

驚いた。一年ぶりに。

13日、京都サンガF.C.美濃部直彦監督が解任された。
後任には、加藤久総監督が就任するそうだ。
まだ、Jリーグへの登録は済んでないが、今日のC大阪戦から加藤総監督が指揮をとる。


どういう意図の元で今回の人事が行われたのかは、今のところ(14日未明現在)定かではない。
ただ、美濃部監督(前監督)のブログをみるかぎり確かなのは、辞任ではなく解任であるということ。
つまり、美濃部さんの意思ではなく、フロントの決断だということだ。

確かに、8月くらいから流れが悪く、未だに好転の兆しが見えないのは事実だ。
しかし、このタイミングでの監督交代はリスキーである。今から、新しくやれることは限られているし、一歩間違えば崩壊も有りうる。
昨年も同じようなタイミングで柱谷監督が解任されたが、結局降格した。
そして、加藤総監督はクラブの専務も兼ねており、これで結果が出なければ、またフロント含めた総入れ換えのような事態にもなりかねない。

ただ、フロントはそういったこともわかった上で、今回の決断を下したのだろう。
これは、本当に引き下がれなくなった。
絶対に上がらなくてはならないというクラブの決意は窺える。
もう、その決意に期待するしかない。


とにかく、今日のC大阪戦だ。
昨日、上位2チームが揃って勝っている状況も含めて、絶対に勝たなくてはならない試合になった。
今、我々は選手達を信じるだけだ。


最後に、美濃部さんにはひとまずお疲れ様を言いたい。
サンガにずっと関わってきた初めての監督なので、長くやって欲しかった。
本当に残念だ。
また、サンガに戻って来てほしい。


ringoushi at 02:30|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

2007年10月10日

繰り返す悪癖(第44節VSアビスパ福岡)

福岡 1―1 京都

得点
2分 森岡
89分 布部(福岡)

私的MVP
MF 布部陽功(福岡)

京都のゴール裏に掲げられた横断幕。
「いいディフェンスからいいオフェンスを」
これは、日曜日の天皇杯で明治大学が掲げていた横断幕と同じメッセージだ。
当たり前のことのようだが、凄く大事なことだ。
初心に帰って明治大学の選手達を見習おうということだろう。


京都の先発は、怪我のDFチアゴに代えて秋田、前節に引き続き出場停止のDF角田の所には森岡が入った。
初めて、京都で秋田・森岡がCBでコンビを組むことになった。


先制は開始早々、その京都森岡が直接FKを完璧に決めて今期初得点を挙げた。

この早い時間帯での得点が作用したのか、このあとの展開は終始、攻める福岡に守る京都の構図になる。

前半は、福岡の攻撃を京都がしっかりはね返し、アンドレ・パウリーニョを中心に少ない人数でもシュートに行くことが出来ていた。

後半、左サイドにいた斉藤をボランチに、倉貫を左サイドにシフトチェンジした京都は、福岡の攻めに対し完全に受けに回ってしまう。
特に、ボランチの位置から再三、最前線に飛び出してくる布部にてこずり、何度もシュート打たれてしまう。

運動量の落ちた倉貫・アンドレに代えて、徳重・西野を投入するも状況は変わらず、
逆に、残り10分で福岡が長身DF長野を前線に投入してパワープレーを強めてきた。

このあたりから、最近の嫌な記憶が思い出されてくる。もはや、二点目の可能性は皆無。後は、守りきるしかない。

後半ロスタイムは五分。
京都は、森岡が足をつっていたのもあり、パウリーニョを下げてDF手島を投入、守りを固める。

しかし、そしてやはり、福岡がCKから長野が繋ぎ、田中が粘ってクリアさせず、最後はキャプテン布部がゴールに押し込んだ。


試合はこのままドロー。

逃げ切れなかった京都にとっても、順位的に勝利が求められる試合だった福岡にとっても痛恨の試合となった。(上の一文。前節も似たことを書いたような気がする)


私的MVPは、同点弾の布部。気迫のこもったプレーで、特に後半は独壇場だった。
他では、最後のパワープレーに入った段階でタスクをこなした長野も貢献した。



さて、冒頭に書いた横断幕のメッセージ、
「いいディフェンスからいいオフェンスを」だが、
今日は、出来ていなかったと言わざるをえない。

前半はともかく、後半、相手の攻勢に押されて、前線からの「いいディフェンス」が出来ず、当然「いいオフェンス」にも繋がらない。
最近の流れの悪さが精神的にも影響したのか、守りきろうという意識が強すぎて、自分達のサッカーが全く出来ず、後半シュート0本に終わった。


結果が大事なのは当然だが、特に、リードした後の「内容」を放棄しすぎな気がする。
「受け」のサッカーになりすぎている。



次節は好調のC大阪戦。今の状態は相手の方が上だ。
いい意味で思いきれる、開き直れるチャンスだと思う。
このあたりで勝ち点計算でもしようかと考えていたが、あえてやめておく。
目の前の試合をチャレンジャー精神で。
再スタートを期待したい。


ringoushi at 22:47|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07 

2007年10月07日

紫は明治の色(天皇杯三回戦VS明治大学)

京都 0―1 明治大学

得点
88分 林(明治)

私的MVP
GK 関憲太郎(明治)


ジャイアントキリング、アップセット、下剋上、番狂わせ。
天皇杯の醍醐味である。
私は今日、この醍醐味を思う存分味わった。
それにしても、苦い味だ。


京都は、リーグ戦に備えて主力を温存して臨んだ。
先発は、
GK上野、
DF登尾・角田・手島・三上、
MF星・中山・安藤・美尾、
FW中払・西野。

リーグ次節出場停止の角田・中払を含めたサブメンバー。
主力に出場停止リーチの選手が多い中で、サブメンバーの状態をはかる機会になる。


とか、言ってる前に、まずは勝たなくては意味がない。

序盤は完全な京都ペース。
西野が相手GKと一対一になるなど、決定機が何度も訪れる。
が、この決定機を何度も逸すると、ミスが増え始め形を作れなくなる。

それでも、逆に相手に攻められることもなく、前半30分までは明治に得点のチャンスは皆無だった。

しかし、その前半30分から、徐々に明治がチャンスを作りだすと、
後半は最初から、完全に明治ペースになる。

京都は、精彩を欠いたFW西野に代わって入った田原にボールを集めようとするが、明治の激しいプレッシャーの前に形をつくれない。

そんな中明治は、63分に長身FW末廣を投入して林(横浜FC特別強化指定選手)とのツートップにし、FW橋本(名古屋特別強化指定選手)を一列下げて、さらに攻勢を強める。

これで、いよいよ決定機が出始めてきた明治が決勝点を決めたのは88分、パスワークで繋いで、最後はFW林がペナルティエリア少し外から左足で放ったシュートが京都DFに当たりながらゴールに吸い込まれた。

京都も最後は角田・登尾を前線に上げて、パワープレーを試みるも及ばず、明治大学が勝ち切った。



私的MVPは、再三の好セーブでジャイアントキリングを演出した明治GK関(仙台入団内定)にした。
他では、FW橋本・DF近藤も良かった。


残念だ。
結果はもちろんだが、それ以上に内容でも上回れたことが非常に残念だ。
そして、中払・角田・手島・三上らリーグ戦に出ていた以外のメンバーの低調ぶりが目立ったのが、最高に残念だ。
今日は、「このメンバーで」勝たないといけない試合だった。
リーグ終盤戦に向けて、明らかになった選手層の薄さが致命傷にならないことを祈りたい。


一方、明治は最高の時間帯の得点で、勝つにはこれしかない形だった。
試合終了後、私のいたバックスタンドでは、私を含めた京都のファンから盛大な拍手が明治大学イレブンに贈られた。
ただ、粘って、運を見方につけて勝ったのではなく、サッカー自体が勝っていた。
U22代表経験のある長友を欠いての勝利、素晴らしかった。

四回戦の健闘を祈りたい。


ringoushi at 23:36|PermalinkComments(0)TrackBack(0) 京都サンガFC06―07