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引用元:死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?
http://toro.open2ch.net/test/read.cgi/occult/1395334657/

163: 名無しさん@おーぷん 2014/11/11(火)22:14:20 ID:17ndlsgLL
人●しにつきあわされた話。

フィクション多数。多分時効だと思う。
俺が学校卒業して就職してちょっとたったくらいのはなし。
地元の零細。まぁなんじゃかんじゃでいろいろあった。
人間関係はよかったと思う。大人にもいろんなタイプの人がいるなぁと
思って、すごく勉強になって楽しかった。あの事件が起こるまでは。

きっかけは、飲み会。そこで、Aさんがブチギレる事件があった。
酔ったBさんが、つい年上のAさんの仕事にダメ出しをした。

まぁ酔った席の話だし、Aさんも笑ってすませればそれでよかったんだろうが
そうはならなかった。
Aさんは、もともとヤクザの世界にいたそうだが、スジを通すより優しさを優先する
あまり、組長から「お前はこの世界には向かない、カタギになれ」と言われた人。
そんな彼にとって、スジは通さない、優しさもないBさんの言質を許せなかったみたいだ。
Aさんの怒りはその日だけでは収まらず、Bさんを追い詰めていった。

Aさん曰く、Bさんは仕事の上で不正を働いていた。その不正はBさんのみならず、C、D、E…と
たくさんの同僚をもまきこんでの上で。Aさんはその不正の証拠を掴んでいた。そしてそれを
公開すると興奮してまくしたてていた。

俺は、幸か不幸かその不正には絡んでいなかったが、公開されると億単位の賠償責任が
発生するのはあきらかだった。俺は、その零細に恩もへったくれもなかったが、
それをすると、そこの不正に関係しなかった人たちも路頭に迷うと思い、Aさんを説得した。
今でも、それが正しいかどうかはわからない。その不正は、どこの誰にも損を与えない
ものだったからだ。(バレなければという前提、ここは詳しく言えない)

…今思うと、俺も卑しい。結局は自分の利益で説得をしていたのかもしれない。
結局、Aさんは落ち着きを取り戻し、その日は帰っていった。

164: 名無しさん@おーぷん 2014/11/11(火)22:16:14 ID:17ndlsgLL
だが、次の日の夜、事は起こった。
Bさんから電話があり「Aさんと和解できそうだ、中立の立場として立ち会ってくれ」と。
俺は時間外であったが、これも仕事と思い和解ならと、喜んで付き合うと同意した。
車で迎えに来たDさんと向かった先は、なぜか近場であるが人がこない山林だった。
異様な雰囲気、そして多くを語らないDさんがすごく不気味だった。

山林の中のひらけた場所を落ち葉を踏みながら、すすんでいくとそこにはAさんと
彼を取り囲む、B、C、Eさんと見たことない人が数人いた。

Aさんは、落ち葉の上に正座をして、嗚咽をあげながら泣いていた。ヒィヒィと声をあげて。
B、C、Eさんは「遺書を書け」とせまっていた。
Aさんは「書けません」と泣きながら言っていた。

そこからは、もう記憶がほとんどない。場面も飛び飛びで鮮明に語れない。
ぼんやりとした記憶からは、Aさんは自●をせまられていたこと、
Aさんは家族を恫喝のネタにされていたこと、決して和解の席なんかじゃなかったこと。
気がつくと俺は自分の家の前で車を降ろされていた。フラフラと眠りについた。

次の日、同僚からAさんが山林で自●したと告げられた。俺の昨夜の行動なんて言えやしない。
自分の心に蓋をして、沈痛な面持ちで通夜に参列した。
Aさん奥様の「お手数をかけてすみませんでした…」の言葉が俺の胸に今も刺さる。

今でも俺が戸惑うのは、B、C、D、Eさんが決して、悪人ではなかったいう点だ。
普通にいい人で、よき家庭のパパなのが恐ろしくてしょうがない…。
こんな話はツレにも誰に言えない。

現在、俺は地元田舎から引っ越して、都心で仕事をしているが、しょーもないイビリをやる上司を
見る度に、(相手がどんなパイプもってんのかも知れないのに…こいつ、命がおしくねーのかな?)って思う。





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