サトシックママです。
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〜EMI〜 48
【えみ】
[おおのさとし、、、]
夫から聞きたくなかった言葉が流れた。
おおの、、さとし、、。
やっぱり、知っていたの。
私は血の気が引いていくのが分かった。
震えていた。
[ちょっと話があるから、、部屋へ来いよ]
レストランで、酔いつぶれたマイクを起こして、自分の部屋へ行くように話し、私は夫の部屋へついて行った。
部屋に入った途端夫は急に私に抱きつき、ソファに押し倒そうとした。
「やめて、やめて!!やめて!!!」
私は大きな声を出し、チカラの限り思いっきり体を揺さぶった。
[くそっ、、何が嫌なんだ!俺たちは夫婦だぞ!結婚したんじゃないか!]
夫も、大きな声で怒鳴った。
「もう、、昔の話だって言ったじゃない!」
[どうしても、いやならさ、俺だって考えてる事はあるよ。]
「…………」
[俺はえみが何て言っても離婚しないぞ]
「…………」
[ふーっ、、これからさ、、会社もドンドン大きくなる。で、オーストラリアの方にもまた、会社増やすつもりだし、えみの力は大きいんだ。妻としての役割もある。俺は離婚は困るんだ。分かるだろう?俺はもう、えみの今までの事はとやかく言わないつもりだ。
でも、これからは困る!だから奴と別れろ。]
「…………」
私は夫の話が耳に入って来ない。ただ、これから私はどうすればいいのか、そればかり考えていた。
「別れないと言ったら?」
[おおの、、さとし、、。1人潰すくらい今の俺には何でもない。]
「何をするの?」
[俺は奴がどんなことしてるかは知らない。でもアイドル歌手なんて、どうってことないだろ、、。簡単だよ。でも、えみ、そうなると、お前だって、ただじゃ済まないよな、えみの親の会社だって名前は出るだろう。ただの親じゃないんだから]
私はどうなっても構わない。親の事も別にどうでもいい、でも智は、、智は私が守る事しかない。
「どうすればいいの?別れればいいの?そうすれば彼には手を出さない?」
[妻としての役割、、分かるだろ?]
私をじっと見つめて言う夫。
私は智を守る、絶対。何が何でも。
「そうしたら、手を、、何もしないって約束してくれるの?」
夫は黙っていた。
私には智を守る一心しかなかった。
私はその場で自分で、服を全て脱いだ。夫の目の前で。
そして、ベッドルームに行き、横たわった。
〜続く〜
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