赤い実、ころり

主に完結した少女漫画をレビューしています

金色のコルダ


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金色のコルダ
 
呉由姫
 
 

白泉社『LaLa』2003年~2011年まで連載
花とゆめコミックス全17巻
 
 
 
 
あらすじ
 
舞台は普通科と音楽科が存在する星奏学園
普通科に通う日野香穂子(2年)は、他の生徒には見えない学園を見守る音楽の妖精リリと出会う
”誰にでも弾ける魔法のヴァイオリン”を授かり、半ば強引に学内コンクールに出場することになる
ライバルは美形揃いだけど、癖がありそうな音楽科の人たち
音楽一家のサラブレッドで卓越したヴァイオリン技術を誇る、クールな完璧主義者、月森蓮(2年) 
元気で人懐っこい、トランペット吹きの先輩、火原和樹(3年)
華道家元の子息でフルート専攻、優雅な姿勢と優しい笑顔の裏に別の顔を隠す、柚木梓馬(3年)
マイペースで、いつもぼけっと音楽と自分の世界に浸っているチェロ奏者、清水桂一(1年)
おっとりしているが、クラリネットの腕前は確かな冬海笙子(1年)
そして普通科のサッカー部だったが、秘密に練習を重ねてきたピアノの名手、土浦梁太郎(2年)
「絶対無理!」と尻込みしていた香穂子も、「音楽をたくさんの人に身近に感じてほしい」と言うリリの願いと、音楽に熱心な彼らと接するうちに、だんだんヴァイオリンを奏でることが楽しくなっていき・・・



雑記
 
これはあれです、いわゆる乙ゲー
女性向け恋愛シュミレーションゲームの漫画化
ゲームはいじらないリリィは漫画のみですが、他にもアニメなど多彩なメディア展開したみたいです
 
恋愛シュミレーションゲームと聞くと、単純に逆ハーレムを思い浮かべますが、これはクラッシックを扱っているところに食指が動きますね
同じ雑誌『LaLa』で連載していた水野十子「遙かなる時空の中で」全17巻も流し読みしましたが、こちらはもっと奇想天外な感じでした
「金色のコルダ」も、2011年夏に完結巻が発売するまで、5ヶ月に1冊ペースで飛び飛びに読んでいたため、面白いと言う感覚が薄かった(すみません)です
でも実家に置いてくる書物をまとめている途中、ふと全巻一気に再読してみたら、今更はまった・・・
 
もともとヴァイオリニスト萌え
クールで感情表現が苦手な月森蓮派でしたが、改めて惚れてしまいました~
しばらく熱は続きそうで、現にここ数日、月森蓮の演奏したヴァイオリン曲を聴きまくっています
もっとも年中無休で、あちこちの2次元キャラに陶酔するのが趣味のようなものなので!(笑)
  
 
 
感想
 
これはもう興味の対象が、ヒロインが誰といい感じになって、最終的にくっつくか
自分が贔屓している男の子が、想像通り優しかったり、意外な一面を持っていたり、ヒロインと絡んで出番が増えるを待って新たな発見を喜ぶ・・・と言う感じかな?
恋愛の合間にクラッシック描写があって、誰が何を選曲して、どんな演奏をするのかも、非常に楽しみ
比較的知名度の高い名曲が使用されていて、頭でイメージし易いのも嬉しいです
そして、ヒロインの成長が肝
魔法のヴァイオリンを渡されたものの素人にすぎない彼女が、一から音楽を愛する心を育てていくのは、同調も羨望も覚えます
華やかな舞台に立つ緊張を乗り越え、人を感動させる素晴らしい演奏は日々の努力の上に成ると、ヒロインは拙いヴァイオリンの音色で、みんなに伝えるために頑張っていきます
 

さあ、あなたなら誰と恋愛しますか?
好みの男の子を探して、香穂子が誰と結ばれたのか確かめてみてね




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東京ラストチカ



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東京ラストチカ
 
みよしふるまち
 



『月刊コミックブレイドアヴァルス』(マッグガーデン)に、2010年3月号~11月号まで連載
アヴァルスコミックス 全2巻



あらすじ

明治43年、文明開化を終え、著しく西洋化しはじめた首都・東京
女手一つで育ててくれた母を亡くし、幼い弟を抱えた津村花は、子爵の有馬家に女中として奉公に出ることになる
そこで出会ったのは、つい先日亡くなった主に代わり、有馬家を率いていかなくてはならなくなった若き当主・有馬光亨
彼との出会いが、花の運命を大きく変える
時代の変わり目に翻弄される、身分違いのひとつの恋が、そこにはあった...



感想
 
作者の初連載にして、初単行本だそうです
表紙の明治浪漫っぽい雰囲気と、身分違いの恋に魅かれて、購読しました
年末の大掃除の途中で見つけ、何となく再読してみると、初読では駆け足な展開の悲恋で終わってしまった印象でしたが、あちこちに素敵なセリフが散りばめられているのを再発見!
胸がきゅううううと締めつけられ、評価が上がったので、ご紹介します
 
 
物語はちょうど桜の季節から1年を巡ります
ちゃんと調べたんだなと感じさせるくらい紙上から明治末期の情緒が溢れている半面、やはりファンタジー、当時は使用人がこんな振る舞い、絶対許されなかっただろうなと思う行動も多々
裕福な子爵である光亨が物腰柔らかく、女中である花と対等に会話を交わすのも、やや作り事めいていますが、現実感に目を瞑れば、2人に芽生えていくほのかな好意が心地良いです
乱暴に走る馬車から弟を庇い頬に傷を負った花が、その馬車に乗る高貴な身なりの男性と、一瞬視線が合ったのが、最初
負傷させたお詫びに、亡き父親から譲られた高価な万年筆を惜しげもなく差し出した光亨を花はぴしゃりと撥ね退ける、この万年筆のエピソードがラストにつながっているのは、感嘆します
 
貧しく働き者の花の手はいつでも擦り切れていて、光亨がその手をいとおしげに見詰めたり、包んだりする描写に愛情が見えてきます
2人の間に流れる空気が優しく、決して激することなくも、心から思い遣っているのを感じます
そして言葉選びが本当に上手くて、花や光亨が要所で口にするそれが、胸に温かいものをくれました
  
「君が嬉しいと、僕も嬉しい、君の大切なものは、僕も大切に思える、・・・生きててよかった」

「みんな耐えてます、きっとみんな辛くて・・・でもそれを知っているから、ぎゅっと黙っていられるんです、気づかないふりをしていればいずれ全部消えてしまいます、そしたらまた同じ生活を続けていかれます、・・・だから・・・だから」

「あなたはこんな狭いところにいてはいけない方、あなたならきっともっとたくさんの人に出会えるはず、たくさんのものを見て・・・そして選んでいける」

「単純なことでいいんだよ、ただ笑ってくれれば、それが容易でないときは頼ってくれたらいい、持ちきれない気持ちがあったら預けてくれればいい、きっとそれが望みだよ」
 
結局とても悲しい結末を迎えますが、鬱蒼としたものではなく、じきに晴れる薄日のような読了感です
全2巻と言う短さゆえか、掘り下げきれなかった部分、厳格な母親や不治の病(結核)の経過などはキレイに濁されてしまいましたが、かえって余白により想像を促されるのも悪くないです
差し詰め最大の関心事は、約束の手紙ですね
箱に何通も詰まっているのが描かれた一コマがありましたが、光亨が書き溜めた手紙でしょうか?花の返事は入っているのでしょうか?
 
光亨の中で永遠に咲き誇る花の笑顔は、この上なく幸せそうで、切ないはずなのに励まされるのです
 




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聖・はいぱあ警備隊


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聖☆はいぱあ警備隊
森生まさみ
 
愛着度 ★★★

「LaLa DX」(白泉社)にて、1993年~2000年まで連載
 
花とゆめコミックス 全11巻
白泉社文庫 全5巻
 
 
 
あらすじ

共学化したばかりの東郷高校は、全校生徒1,200人のうち、女子はたった20人
梨本つぶらは入学早々上級生に絡まれてしまうが、助けてくれた彼に一目惚れ、それが狼の群に紛れ込んだ子羊を守る風紀委員会、通称「はいぱあ警備隊」の隊長、高屋敷昴だった
高屋敷のことが気になって仕方がないつぶらだが、筋金入りの天の邪鬼な性格のせいで、顔を合わせば心にもない態度をとってしまう
一方の高屋敷は、腕っ節は強いが、純情すぎて色恋沙汰には弱く、ほぼ両想いなのに通じない
ある日、自分を含めた女子の盗撮写真が裏取引されていることを知ったつぶらは、男装して捜査に乗り出したところ、同じ目的のため動いていた高屋敷と鉢合わせしてしまう
誰何され、咄嗟に“はいぱあ仮面”を名乗るが、なんと高屋敷はあっさりそれを信じ込んでしまった
こうして正義の味方となったつぶらは、高屋敷に正体を隠して、圧倒的権力で学園を牛耳る生徒会長の黒峰理一郎や、金儲けを企む闇の商売人“Z”と互角に渡り合っていくが・・・
 
 

雑記
 
小学3年生くらいに本屋に並んた初コミックス「そして今日も世界は揺れる」を手にとってから、長らく愛読している森生まさみさん
ほとんどが実家に眠っていますが、一応すべて著書は購読しています
もっとも筆に油が乗っていたのが、ちょうど「LaLa DX」で「聖☆はいぱあ警備隊」を、「LaLa」本誌で「おまけの小林くん」をかけもち連載していた頃だと思います
 
ちなみにリリィが好きな作品順番は、いつかどこかで語る機会があればいいですが
4位 「ミモザでサラダ」
3位 「理由は彼女にきいてくれ」
2位 「羊たちは何をみた」
1位 「感嘆符なしでは語れない」
 
そして、5位に森生まさみさんの出世作「聖・はいぱあ警備隊」、代表作「おまけの小林くん」と続きます
あ、でもサスペンス調「コンクリートノイズ」「7人目は笑う」
初期の「城南高校生徒会シリーズ」なんかも捨てがたいな・・・
「夢限宇宙で恋をしよう」は、番外編の「つま先で恋をしよう」カップルの方が好きだったんだよね
うわうわうわ、懐かしい~~~~
  
森生まさみさんの作風をチラッとでもご存知の方はお解かりでしょうが、青臭いです
ハイテンション、ラブラブ、むっつり、めろめろ・・・
思わず( *ノノ) キャーと顔を覆いたくなる赤面シーンが満載で、大人になって再読すると無償に恥ずかしかったり
少女時代にはたまらなかったんだろうなぁ、絵も可愛いし
(あ、健全なので、そこはお間違いなく!
もちろん今でも大切な想い出ですが、しばし照れ臭くて直視できない場面に行き当たるのが複雑です
えいっと気合入れて読んじゃいましたが (笑)
 
そんな乙女の妄想爆裂の森生ワールドでも、最たると言っても過言ではないハイテンション・ラブラブラブラブ・・・(無限)コメディーが、この「聖・はいぱあ警備隊」なのです
 
 
 
 
 
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感想
 
メインはつぶらと高屋敷のつき合ってないカップル(笑)です
学園内では公認でイチャイチャしていますが、決して近づいてはいけません、馬に蹴られます
つぶらは好きなのに嫌いと言っちゃう天の邪鬼で、高屋敷は最初こそ女に免疫がないため戸惑っていましたが、「お前の嫌いは逆の意味なんだ」と気づいてからは、ケンカしていてもデレデレ~~
なんだ、このバカップルはいい加減にしろ!と内心呆れながらも、徹底してそれを繰り返している2人にあてられるのが快感なんですから、乙女心とは美味しい妄想だけで出来ているんですね
 実は先日再読した勢いのまま語っていますが、さすがにこの歳まで生きてくると美味しい妄想だけ食べていけないので、久しぶりに味わったら胸焼けを起こしてしまいました(爆)
なんてはた迷惑な2人・・・しかも突っ込みどころがありすぎる
学園内で飲酒して“はいぱあ仮面2号”と化す高屋敷とか、おいおい高校生が酒乱って 
でもこの2人は恋愛ゲームを楽しみながら、どきどきはらはらお互いにお互いを振り回し、絆を強めていく、それで上手く釣り合う最高に甘い甘い、砂糖菓子より甘い関係なんですよ
だから、胸焼けに負けず、ひたすら見守ってあげましょう
 
 
初見当時は、高屋敷って強くて優しくて男らしいと憧れていたものですが、もっと憧れていたのがつぶらの愛らしさ
パーフェクトな容貌、着ている洋服も、ちょっとした仕草も、女の子っぽくって可愛い・・・って、待て
今の視点ではうええええぇぇぇんと泣くヒロインに同調するのは、無理
泣き虫=可憐な女の子の方程式が通用するのは子供だけ、むしろ自分から危険な事件に飛び込んでいく、好奇心いっぱい“ぱいぱあ仮面”に変装したつぶらの無謀な一面の方が断然いい!
こんな女の子になりたかった、素直で勇気があって、好きな人と一緒に力を合わせて戦える、つぶらの理想
天の邪鬼のヒロインが素直になりたいと、望む自分に変わっていくのは、読者を共感させる、少女漫画に描かれるテーマのひとつですよね
 
 
テーマと言えば、ヒーローには永遠のライバルがつきものですが、高屋敷にも存在します、鮎川拓
「俺と互角に戦えるのはお前くらいしかいない」とか言っちゃってます
意外と簡単につぶらが素性を暴いちゃうので、ネタバレじゃないはずですが、悪の総裁“Z”です
お互いライバル意識が強くって、「コイツだけには負けたくない」と常にいがみ合っていますが、その反面、誰よりもお互いの能力や魅力にコンプレックスを感じているくらい認め合ってもいます
この高屋敷と鮎川拓のつぶらを巡る攻防や駆け引きが、物語上1番面白い見所かも知れません
 
 
そして、お気づきですか?
何故、文庫5巻の表紙を貼りつけたのか、モーホー生徒会長の黒峰理一郎です
子供のリリィのセンサーにはまったくひっかからなかったんですが、あら不思議
大人のリリィには、人畜無害な高屋敷より、ブラックな黒峰理一郎の方がカッコいい(え?)と思ってしまったんです
 
転機は、理事長の娘ミス・アニー乱入の回です
ヤバイ、髪を下ろしただけなのに、まさか今更このお人の言動にときめく日がこようとは!
と言うか、報われない恋をするミス・アニーが健気で、つい応援したくなっちゃうんですよね
しかし理一郎には決して趣旨変えしてほしくないので、ミス・アニーにはお気の毒ですが、結ばれずにずっと腐れ縁でいてほしいです
 


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私はシャドウ


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私はシャドウ
 
柏谷紀子

集英社「YOU」に、2007年14号~2010年23号まで連載
 
集英社文庫 全6巻


あらすじ
 
夫・武文を熱愛する専業主婦・浅葱芹菜
武文に尽くすことが生きがいの芹菜だが、周囲の目は冷ややかで、浮かれているのは彼女ばかり
そんなある時、「ベタベタした関係は気持ち悪い」と夫に言われ、友人の誘いで自立する決心を・・・
そして、ひょんなことから探偵・陣内の事務所で働く羽目になった芹菜は、偶然、武文が女性といるところを目撃してしまう
別人に成りすまし、夫の職場に潜入するが・・・!?
 

感想

芹菜は専業主婦、よく紹介文などで“平凡な”と形容されていますが、とんでもないですよ
確かに夫のために掃除洗濯料理をし、家でじっと夫の帰りを待ち、翌朝また旦那を送り出す
物語冒頭の芹菜の世界はそれだけの繰り返しですが、この夫への依存心が尋常じゃない!
“ふみくん”と呼び、邪険にされても粗末にされても馬鹿にされても、「悪いところがあったら直すから、嫌わないで」と、時にへらへら笑って、時に泣いて縋る
 
実は夫婦関係は過去の悲しいある出来事で破綻しているんだけど、芹菜はそれに目を瞑って見えない振りして、甲斐甲斐しく武文の世話を焼き、愛情を注いで・・・否、押しつけています
武文はと言うと、冷静な仮面の下で、重い芹菜の存在にうんざりし、他所の女性に癒しを求めています
精神的にまだ大人になりきれてない2人が、本当の責任や覚悟を持たないまま結婚しちゃった感じ
それでも新婚の頃は幸せに溢れていて、ちらちら回想シーンが挟まれますが、切ないです
 
芹奈の生活を一変させたのは、細々と探偵業を営む陣内との出会い
探偵の弟子として、デビュー!
卑屈で惨めだった主婦が、別人に変装し、事件に首を突っ込み、調査に忍び込み・・・
どんどん活動的になって、生き生きと強く歩みはじめる芹菜の精神的な独立が、最大の面白みです
最初は口喧嘩友達兼、師匠だった陣内とも、山場を乗り越えるたび絆が深まっていくのもいい
この陣内、見てくれはイケメン武文の足許にも及ばない印象ですが、内面が知れるほど頼りがいがあって、渋くって、カッコよく思えてくるから不思議
一見軽薄そうだけど、いざとなると体も張る頭も冴えるから素敵なんですよね
対し武文は2枚目エリート風、言動も如才ないけど、ぶっちゃけ中身が甘ったれで、人間性に深みはないと言うのが、個人的な解釈です 
 
前作「離婚予定日」もそうでしたが、柏谷紀子さんの描く物語は、主人公がドジで頑張りやさん
まさに損な性分なんですが、邪心がない主人公は、最初こそ辛い目に遭っても、負けないでいるうちに自力で幸運を手繰り寄せます
主人公はトコトンお人よしだけど、何故か他の登場人物はみんな曲者、性格に一癖も二癖もあります
反面教師かな?(笑)

 

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Under the Rose 冬の物語


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Under the Rose
アンダーザローズ
 
船戸明里


愛着度 ★★★★

単行本Under the Rose1巻、2巻の途中まで
文庫本 全1巻




Under the Rose
とは?

19世紀末の英国を舞台に繰り広げられる、ロウランド伯爵家の光と影
魅惑的なキャラクターたちと、ダークな心理描写が、もろツボです 


作者の船戸明里さんによると、4部構成になっているそうです
5男ライナス視点の“冬の物語”は、1巻と2巻の途中までで完結しているので、今回はこちらをご紹介

今展開しているのは、家庭教師レイチェル視点の“春の賛歌”で、2巻の途中から~続行中です
夏と秋を冠するタイトルは、まだ詳細未明です
更にややこしいのですが、「Honey Rose」と言う、「Under the Rose」よりも時間軸がだいぶ後の話もすでに発表されています
こちらはいずれ単行本収録予定らしいですが、ネットで有料ダウンロード購読もできるみたいです
ただし「Under the Rose」のネタバレを当然含むので、リリィはおとなしく単行本化を待っています




 “冬の物語”あらすじ
 
19世紀英国、没落貴族の公爵家の娘・グレースは、愛人のロウランド宅で謎の死を遂げた
彼女の息子ライナスとロレンスは実父・ロウランド伯爵に引き取られるが、ライナスは母の死にロウランド家の人々が関わっていると疑念を抱く
真相を究明しようとするライナスの孤独な闘いが始まった



“冬の物語”ちょこっと感想(ネタバレなし)
 想い入れが強いほど語れない性質なので、簡潔に・・・
 
 
みんな一癖ある登場人物でも誰に一番心を動かされるかって、リリィは断然ライナスです
誇り高く、毅然としている心のうちでは、常に自分の居場所を奪われないか脅えている
人を傷つけることを本心では躊躇いながらも、鎧のように身を守るための自尊心がそうせざるを得ない
 
は!Σ(゚Д゚ )
ツンデレか、ツンデレなのか!?
  
 
「貴方が大嫌いです、ライナス坊ちゃん!!
神様だって貴方だけは赦さないでしょうよ! 誰も愛せない人は、誰にも愛されないわ
貴方にだって、いつか傷ついて、苦しむ日が来るのよ」
 
序盤、別れ際のメイドの印象的な捨て台詞
心底同意してしまうようなライナスのひどい言動の数々が続いていくのですが
次第にライナスの複雑な出生事情、それゆえの孤独感や疎外感が明るみに出るにつれ
踏み躙られたくないプライドを躍起になって守って、そうすることで誰より自分自身が苦しみもがいている、ライナスの言葉にしない悲鳴がひしひし伝わってきます
 
 
面白いのは、あくまで“冬の物語”は、ライナスの視点で語られる世界観だと言うこと
ライナスの目を通すと、父親のロウランド伯爵、次男ウィリアムや正妻のアンナも、後に“春の賛歌”の主人公レイチェルとは、微妙に焦点がぶれた人物像を描いています
結局、対峙する相手によって心象も異なる事実が、読者を惑わし、真実をぼやかしているみたいです
 
例えば亡きグレース・キング(5男ライナスと7男ロレンスの実母)には、彼女との想い出を口々に語るので、陽気だったり陰気だったり、気どってなかったり華やかに装っていたり、毒にも薬にもなるような多面性のイメージを受けます
どれが正解か、どれも正解
 
 
どんな人間もいろんな顔を持っていて当然だし、こうだと決めつけるのはかえって間違っている
何度読み返しても新鮮で一考してしまう、リリィが感じるこの漫画最大の魅力がそれなのかな?
 
ライナス萌えなのは言わずもがな (((( *ノノ) いやん



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