ロイヤルホスト東中野店
2009年05月06日
奥多摩相対性理論
ぼくは東京生まれ東京育ちなんですね。
ということで生粋の東京人であるからには東京のことは隅から隅まで把握しておきたい。
そんなささやかな願望はいささかも持ち合わせておりません。
が、
行ってきました奥多摩。
ギリ東京です。
奥多摩の奥、つまり奥奥多摩までいくと、山梨県です。
生粋の東京人の僕は県境を越えた途端にひしひしと the アウェイ感を感じとったので間違いありません。
うそです。山梨県なのはほんとです。
むしろ東京よりも他県にアットホームな魅力を感じるまことです。
そうそう、奥多摩には暴走族の野郎共がいらっしゃるんですけども、なぜ彼らは都心部ではなく八王子や立川、江戸川などの端っこのほうで活動しているのでしょう?
そうなんです。
彼らも他県のアットホームな魅力にとりつか・・・やめましょう。
いつの時代も本当のことを話す人は命を狙われます。
さてさて、僕のことですからただの奥多摩観光などには興味ありません。
ただの人間にも興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。
(※友人のえんどーくんが突然ハルヒオタになってました)
いわゆるひとつの一泊二日チャリンコdeキャンプat奥多摩だぜ!!
チャリも完成し、テント寝袋自炊用具もろもろのソロキャンプ用品も揃い、さぁいざ出陣ということで。
とりあえずさっき帰ってきたんですけども、
楽しかったです。
面白かったです。
気持ちよかったです。
しかしそれよりもなによりも
まぁーーー、シンドかったです。
まず、中野−奥多摩間が90kmほど。
ロードレーサーならば一日に200kmだって進めちゃうらしいから、距離としては問題ないはずだ。
問題は荷物だった。
通常の自転車キャンプツーリングの場合、うしろに荷台をつけたりそこにバッグを装着したりして、大抵の荷物をチャリに乗っけて本人はなにも背負わず走るのが一般的。
なはずなのだが、僕の場合荷台とかついてねーし10kg超の荷物を搭載したバックパックひとつ背負って激走。
数十人のチャリダーと遭遇したが、そんな大荷物背負ってんの俺だけじゃねえか!!
ですがそんな苦難にも屈せずに快調に飛ばしていました。最初は。
青梅を越え、奥多摩町にさしかかったあたりからでしょうか。不穏な空気は流れ始めます。
やけにキツい。
やけにキツいぞ。
ちゃりんこ買ってまだ2週間、今回で運転5回目の超ビギナーであり、
初めてのロングツーリングに挑戦中であり、
10kgの荷物を背負っており、
野球をやめてすでに半年が過ぎ去っており、
ベジタリアンとなって5ヶ月目に突入しており、
おととい彼女に「うすっぺらい」と言われたおれ、
という現状自己分析をふまえて、もう一度計算にトライしてみるものの・・
やはりキツい。キツすぎる。
この俺が、こんなに早くバテるはずがない。
そんなバカな・・
てゆうかお遍路よりキツい・・
そんなバカな・・
登り坂でついにチャリを押して歩いてしまった・・
そんなバカな・・
そして必死に歩いている自分の横を「こんにちわ〜!」と景気のいい挨拶を振りまきながら颯爽と走り抜けていくチャリダー・・
そんなバカな・・
こんなはずじゃ・・こんなはずjya−−−−−!!!
わかるよ。悟空にやられたフリーザの気持ちが、痛いほどわかるよ。
なにはともあれ
今晩のビバーク(野営)場所に到着。
今日の寝床:そのへんの河原(多摩川沿い)
まことくんはキャンプ場なんか使いません。
寝るために金は使いません。
お遍路中も36泊中33泊野宿だったため、そんな生き方が根付いてしまったようです。
ちなみに女性と寝るためなら金は・・・やめましょう。
本当のことを話すと命はありません。
人生初のソロキャンプ。
美味そうなバーベキューの焼き音。
食欲をそそる燻製肉の香ばしい匂い。
今釣ったばかりのヤマメの塩焼き。
見あげてごらん、満点の星空。
いずれもなし!!!
代わりといっちゃあなんですが
炊飯にやや失敗した感のある玄米ごはん。
のり。ほんと普通の海苔。
乾燥わかめ。なお、カツオはいない。
塩。博多の塩的なね。
ごま塩。ごまと塩を混ぜたもの。すりつぶしてないので結局それぞれが分離する。
りんご。一個。椎名・・・純平の妹。(僕の誕生日にニューアルバム『三文ゴシップ』発売の奇跡)
水。奥多摩の水。別名、水道水。
曇り空。ご覧の通りの素晴らしく仄暗い曇り空!
えっと、以上ですね、はい。以上です!
ちょっと今回はザックの容量が小さくてですね、食材ほとんど積めなかったんですね。
しかもそれなのに玄米にはこだわってしまった結果、こんなもろ粗食感まるだしな感じとなりましたね。
てゆうか、誰か教えてください。
旅しながら玄米自炊ってどうやりゃいい?
玄米って水に浸さなきゃいけないから、白米よりもむずいんす。
旅自炊の本とかwebページみてもどこにも載ってないし!
旅人には米は玄米しか食さない人はいないのだろうか・・・情報求む。
7月からまた旅に出るので。
蚊はいない〜人もいない〜いたと思ったらスケアクロウだった〜結構びっくりした〜スケアクロウとは案山子のこと〜案山子とはかかしのこと〜
深緑の恵みが視覚を凌駕し、清流の音が聴覚を支配し、触覚は大地が奪う。
地球の壮大な息吹がこだまする。
そうだ、地球とは地球上で最も巨大な生命体なのだ。
そんな大自然の中で誰にも邪魔されずに瞑想していると、(しかし虫くんたちは邪魔をする。おじゃま虫。)
意外といろんな思考が浮かんでくる。
むしろ家でしている時のほうがα波状態に入れている、つまり良い瞑想ができている気がする。
大自然の中でこそ、深く入っていける、
雑音の多い都会だと雑念も多く集中しにくい。
普通、そう思う。
しかし、あながちその逆かもしれない。
雑念がそこらじゅうに溢れている都会だからこそ、集中しようという気が高まる。
絵に描いたような大自然の中では、外界に余計なものが存在しないぶん、自分の中であれこれと考えをめぐらせてしまう。
外が複雑だから中をシンプルにしようと。
外がシンプルだから中は複雑にしようと。
ないものねだり。
だったりして。
僕の場合、自然の中にいると深く内側に入ることよりも、自然と触れ合っていたい、感じたい、感謝したいという願望が強くて、「わぁ〜自然すげぇ〜やべ〜サイコ〜ありがと〜」的なことばかりしてそれで満足してしまって、あんま瞑想しなくてもいいやってなっちゃう。
そうだ、普段の生活は非瞑想的だから意識して瞑想状態に入ろうとするのだろうけど、
自然の中にいると生活そのものが瞑想的になっているからわざわざしなくてもいいのかもね!
まあ本来は自分の内側は外側の事象に左右されないものであります。
気にせずいこう、ゴールデンウイーク。
さあ飯食っておやすみ。
19時就寝。5時起床。
理想的!現代人にあるまじき睡眠タイム!
旅すると生活がものすごくシンプルになるのだ。
お遍路のときはリアルタイムでケータイで日記書いてたのでちょっと夜遅いときもあったけど。
最近ケータイでのネット利用をやめた僕の日常生活は、以前よりだいぶシンプルになった。
おはよう地球。
今日も鳥達のさわやかな鳴き声が僕の目覚ましさ。
朝飯食って、テントかたして、さて帰ろうよ、朝7時。
はや!!
と思ったので、なぜかふと思い立って川の向こう岸の目印に向かって100球ならぬ100石くらい投石してみたが、そうこうしても時計を見たらまだ7時半だった。
ひとつも当たらなかった(泣)
帰り道。
ものすごく気持ちいい。快適。清々しい。すがすがしいすがすがすぃースガシカオ。
あることに気づく。
やけにラクだ。
実にラクだ。
なぜかって?
下り坂だからだ。ゆる〜い下り坂って一番気持ちいいんだよな〜
っておい!!
まったくやれやれだ。
どおりで行き、やけにシンドかったわけね。
急な上り坂も多かったから、トンネルとか普通の平坦な道っぽいところも全部びみょ〜に登り坂になってたのに気づかなかった。そりゃ〜進まないわ。
これで、シンドかったのは自分の体力の衰えのせいではなく道のせいにすることに無事成功。ようやく計算が合った。
行きより帰りのほうがラク。
ラクだのシンドいだのといった物事の判断は、なにと比べるかによるのだろう。
帰りよりも家でマンガ読んでるほうがラク。
行きよりも部活のインターバル走のほうがシンドい。
そう、この世は相対的。
思い返せばこれまでにもよく経験してきた物事の相対性。
アルバイトでのこと。
高3のとき初バイトで某ファミリーレストラン・ロイヤルホスト(仮)で働いた。
キッチン勤務だったのだが高校生のくせに年末年始16連勤(一日10時間労働)もしていて業務もかなり忙しかったので、ある日店長に聞いてみたのだった。
「ここってバイトのキツさでいうと10段階中いくつですか?10が高いほうで」
「ん〜、そうだな、7か8ぐらいじゃない?」
「うわ!かなり高いっすね。(でもここしか知らないから他がわからないな・・)ちなみにコンビニはどれくらいなんですか?」
「1に決まってんだろ!!」
素直で律儀で正直な僕はその後間もなくその店を辞め、コンビニでアルバイトをして実態調査に乗り出した。
僕は脅威の方程式をあみ出した。
キツさ方程式a:ファミレスの休憩時間=コンビニの勤務時間
ちなみになんということか、ロイヤルホスト東中野店(仮)では休憩とはタイムカード上のものでしかない場合も多々あった。
「おい、休憩の時間だ。タイムカード押してこい」
「はい」
「そしてすぐに戻ってこい」
「はい?」
「タイムカード押してすぐ戻ってこい」
「休憩は・・」
「おい、いいのか?お前が休憩してる間、お前のポジションの仕込みをするやつはいねぇぞ。ということは結局お前がキツくなるだけだぞ?仕込みをしたほうがいいと俺は思うけどな」
「・・・仕込みします」
「よし。じゃあタイムカードだけ押してこい」
書き直そう。
キツさ不等式b:ファミレスの休憩時間>コンビニの勤務時間
コンビニは天国だった。ほんと、1レベルだった。
だがこれも、最初に7か8レベのファミレスを経験していたからこそ経験できる天国に違いない。
コンビニバイトはただのコンビニバイトだ。
しかし僕にとってはそこは天国だったのだ。
そうだ、外側は関係ない。僕の内側が全てを決めるんだ。
そう、この世は相対的。
わたしがいるから、わたし以外がある。
ということは
わたし以外があるから、わたしがいる。
好きな人がいるから、「好き」という経験ができる。
ならば
嫌いな人がいるから、「嫌い」という経験ができる。
晴れがあるから、曇りがある。
ここがあるから、あそこがある。
あれがあるから、これがある。
全てに、ありがとう。