琵琶一人旅

琵琶奏者 塩高和之の徒然日記 日々の想いを綴ります。

2009年11月

琵琶を聴く夕べ終了~いよいよ旅立ち

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「琵琶を聴く夕べ」2デイズ終わりました。声の調子は万全とはいえませんでしたが、それでもお客様に助けられて、なかなかいい感じで務めることが出来ました。
会場となったこの蒼は、大正時代に建てられた蔵を改装したギャラリーで、とっても雰囲気がいいんです。30数名でいっぱいのこじんまりした所なんですが、二日間ともいっぱいのお客様にお越しいただきまして、無事終わりました。中には横浜や千葉からのお客様もいて、本当に感謝です。

上の写真は蒼の入り口。そして次が私めの雄姿。

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最期はギャラリーのオーナーKさんとお母様
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終わってから西荻の老舗ビストロ「さて」で牛肉の赤ワイン煮を3人で食べてきました。旨い!!

さて、明日の朝一番でシルクロードに出発です。旅にハプニングはつきものですが、いったいどんな面白いことが起きるやら??
帰りましたら、たっぷりと報告します。

では、行ってきます~~~。帰りは12月の頭です。それでは皆さんお元気で・・。











ライブ・ライブ・そしてツアー


IMGP0109昨日の琵琶樂人倶楽部「女流琵琶楽Ⅱ」は賑々しく終わりました。これは昨日出演のお三方。実に充実した演奏を披露してくれました。

今回は筑前琵琶の大久保旭夏さんが四弦を弾いてくれたのですが、今、四弦の筑前琵琶を弾く人がほとんどいないので、大変貴重な存在なんです。今後の活躍に期待したいですね。左:大久保さん、中央:樋渡蓬水さん、右:都錦鳳さん。お疲れ様でした!

IMGP0110そしてこちらはお越しくださったお客様。実は3人とも琵琶を弾く方で、薩摩四弦、五弦、筑前の演奏家でもあります。
琵琶樂人倶楽部は流派などしがらみを超えて集うことの出来る会ですので、これからもどんどんお越しいただきたいと思ってます。



さて、今週は大忙しです。so-live small金曜と土曜に私のソロ演奏会が西荻窪のギャラリー蒼であります。土曜日の方が若干席が残っているとの事ですので、ぜひぜひ起こし下さい

ギャラリー蒼 http://www.galley-so.com
Tel 03-3331-3681

大正時代に建てられた蔵を改装してギャラリーとして運営している素敵な場所です。古きよき杉並の風情が残ってます。
 



そしてそして日曜日からは「中央アジア~コーカサスツアー」に行ってまいります。four_j_musicians[1]
これは今回一緒に行く勇士達。特に奄美島唄と薩摩琵琶が一緒に演奏するなんて事は歴史上あり得ないことなので、かなり注目のツアーとなのです。

詳しいスケジュールは
http://www.jpf.go.jp/j/culture/new/0908/08-02.htmlを御参照下さい。

今年は薩摩藩が奄美に進攻して400年という節目。この節目に歴史を乗り越えて「進攻」から「親交」へと手を結ぼうというわけです。島唄の前山真吾君は期待の若手。凱旋帰国公演を是非奄美でやりたいですね。

なんせ薩摩琵琶の演奏家が九州より南の奄美沖縄で演奏した例がないのです。まあ薩摩藩はそれだけ支配体制を南の島々に引いていたということでしょうが、歴史も政治も超えられるのは音楽の良い所。民族の歴史は夫々色濃く背負っていますが、歴史や古典は大事にしながらもそれに振り回されることなく、次世代に向けて演奏したいものです。私が突破口を開きたいと思います。

ツアーは11月15日から12月頭までのちょっと長い旅になります。このブログも旅に出る前にもう一回書けるかな?という所。金土のソロライブの報告もしたいのですが、なかなか準備に追われていてどうかな~~?

という訳で忙しい一週間です。









琵琶樂人倶楽部

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毎月、琵琶樂人倶楽部というレクチャーと演奏の会を主催しています。今月でちょうど満2才。毎回テーマを変えてレクチャーをして、それにまつわる曲を聞いてもらう。時に流派の聞き比べや、琵琶の種類の違いによる聞き比べなど交えながら毎月やってます。

今月は11日(水)に女流の琵琶奏者三流派による聞き比べをやります。筑前琵琶、錦心琵琶、そして我が錦琵琶の女流お三方による対決。

ヴィオロンという名曲喫茶を借りて毎月やっているのですが、時に盛況だったり、時に4,5人のお客様しかいなかったりと色々。毎月やるという事は本当に良い勉強になるもんです。
レクチャーに使うレジュメを書く為に調べ物をするのは勿論ですが、毎月とどこうりなく運営してゆくというのは、大雑把な私にはよい戒めとなって、その効果はばっちり!

以前からこういうレクチャーを交えて琵琶を紹介し、聞いて貰うという形は考えていたのですが、なにせ私の演奏できるのは薩摩琵琶の五弦と楽琵琶だけなので、違うタイプの琵琶を弾けるパートナーを探していた所、薩摩の四弦と平家琵琶を弾く古澤錦城さんと出会い、琵琶樂人倶楽部発足と相成った訳なのです。

勿論来年もすでに一年分決まっていますので、ぜひぜひお越し下さい。

この絵は長崎に住むとあるおばあちゃまが、大阪での私の演奏会の時に来てくれて、その時の印象をパステル画にしてくれたもの。この絵を琵琶樂人倶楽部HPのトップに掲げ、使わせてもらっていいます。また私のCDジャケットにも登場していただいています。なかなか良いでしょ?


琵琶樂人倶楽部HPは
http://biwa-shiotaka.com/?page_id=46

来年のスケジュールは

120日(水)  薩摩三流派聞き比べ    ゲスト 石田克佳

          正派 薩摩四弦 薩摩五弦(錦)

 

217日(水)  文学と琵琶シリーズⅢ~―風諭の詩人・白楽天

 

317日(水)  錦城自作曲を語る

 

421日(水)  現代の琵琶楽

 

519日(水)  琵琶フロムシルクロードⅢ

 

616日(水)  薩摩弾き語り聞き比べ 

四弦VS五弦(同じ曲での聞き比べ)

 

721日(水)  語り物の系譜Ⅲ   ゲスト 伊藤哲哉(俳優)

 

815日(水)  SPレコードコンサート

 

915日(水)  楽琵琶と平家琵琶      

 

10月        ヴィオロン休み

 

1117日(水)  女流琵琶楽(筑前・錦・錦心) 

ゲスト(未定)

 

1215日(水)  文学と琵琶シリーズⅣ~平家物語と平曲の関係 

 





ご贔屓に!!










静岡おでん徒然?

先日、某人間国宝の演奏を聴きました。伝統邦楽に於いて時々感じるのですが、これで本当に我々の音楽なんだろうかと疑いたくなるような時があります。今回の演奏も、聴いていてあまりの歌の稚拙さに首をかしげずにはいられなかった。いくら価値観が違うとはいえ聴いていられなかった。

その歌い手も若い頃は凄かったのかもしれないし、それなりの先生なんでしょう。しかし、はっきり言って声は出ていないし、音程はあまりにも酷い。息も詰まっているみたいで、とても舞台で歌うようなしろものではありませんでした。こんなもんでいいんだろうか。一緒に聞いていた人からも、さすがに一言「下手」。それしか出てこなかった・・・。

音楽は常に社会と共にあるから、いくら伝統音楽とはいえ、現代の人が現代の感覚で聞くものです。価値観が違っても、現代人にとって何かしらの魅力があればそこを探ろうとするし、ついて来る。そしてどんな形であれ継承もされて行く。しかしこの演奏のどこにその魅力があるのだろう?私には最後まで判りませんでした。
もしその歌が伝統の歌い方で、それこそが価値であり、判らない輩のほうが悪いと言うのであれば、現代人に見放されても、以後誰にも継承されなくてもそれを受け入れる覚悟を持たなければならないでしょう。

よく伝統邦楽はドレミではない、と言いいます。私も常々言っています。しかしそれはドレミなんて微塵も感じもさせない独自の文化を持った音楽だから、そう言っているのであって、稚拙なものでは結してありません。今回のようなものは独自の文化も魅力も感じられないから、とりあえずドレミで聴いてみてしまうだけです。
インドでもアラブでも何処の国の音楽でも独自の文化、方法論があり、圧倒的でかつ、得もいえぬ魅力がある。そういうものに触れた時にはドレミがどうのだなんて、誰が考えようか・・・・?

少なくとも声がろくに出ていないようなものは論外としか言いようが無いですね。

IMGP0096さて今日の写真は静岡おでん。これは東京や大阪のおでんとはまったく概念が違う食べ物です。だから東京と比べてどうのこうのという気が起こらない。つまり前出のインドやアラブの独自の文化と同じで、ドレミでものを考えること自体がナンセンスというしろものである。久しぶりに静岡に行ってたっぷりと味わってきましたが、実に実に旨かった。本当に旨かった。
この写真は静岡県立総合病院前のお惣菜とおでんの小さな店のもので、私は静岡一と思っています。

IMGP0097また静岡のおでんは子供の為の食べ物である!!。これは基本中の基本なのです。飲み屋にもあるのですが、基本は駄菓子屋にあるもので、写真のように全て串に刺さっていて、串の先に付けられた色で何の種類を何本食べたか判るようになっているのです。私が子供の頃は1本5円でした。一日の平均おこずかいが20円の頃ですので、つまり子供のおやつだったのです。

汁は結して飲むものではなく、色も真っ黒。これは牛すじを入れてじっくりと煮込んであるからだそうで、適度な油っ気も実にまったり感が良いのです。
そしてタネには「だしこ」と呼ばれる、さばやいわしの削り節の粉をかけ、からしを付けて食べます。あおのりをだしこに混ぜている店や、あおのりを別にしている所などヴァリエーションがちょっとある。そのちょっとした違いがまた楽しいのですよ。

富士山1

独自の文化をもって愛されているものは、ドレミに合っているだの、東京より味がどうのこうのだのと、誰も言いません。それだけ完成された魅力があり、歴史があるからです。そして皆に愛され続けられ今に至り、また今後も継承されて行く。だから伝統として残っているのです。
現行の薩摩琵琶や筑前琵琶は実はせいぜい100年ほどの歴史しかありません。曲はほとんどが対象から昭和初期に作られたもので、軍国の時代を反映したものも結構あります。流派の中には創流数十年という流派もあります。こういう新しい日本音楽は、今後皆に愛され、その歴史をつむいでゆくことが出来るでしょうか。肩書きを並べ、古典だと言い張りながら権威を振りかざしているということは、そうしなければ自分の身を守れないから虚勢を張っているだけだと思うのは私だけでしょうか。
何故伝統邦楽は音楽に純粋に立ち向かわないのだろう。若い人も洗脳されるかのようにこうした思考になって行く様は、さすがに観ていてつらいものを感じます。音楽を忘れ、表面の形ばかりアピールするものが、愛されてゆくとは私は思わないですね。

伝統邦楽よ、足元をもう一度見ろ!!











先生稼業

IMGP0092この所、琵琶法師もいっちょまえに「先生」と呼ばれるようになりました。30代の頃はジャズを教えていたので、まあ先生と呼ばれていたのですが、琵琶を生業としてからは、定期的に来るお弟子さんもなく、「先生」という名前は程遠かったのですが、最近は、定期的に来る人も出来て、一応「先生」となった次第であります。

私の演奏を聞いたことがある人は判っていると思いますが、私のスタイルは何々流というものではないのです。K流とT流を習ったものの、それに捉われる事も無くやっているので、まあ俺流とでも言いましょうか・・。つまり私の演奏スタイルが好き、という人でないと、私に習うということはありえないのです。単に琵琶をやりたいという人には、他を紹介しています。それにもかかわらず私に習いたいという人がいるのだから、ありがたいと言うほか無いですね。

加えて、今年出来た有明教育芸術短期大学の非常勤講師というのも先月からやりだしました。人生初の肩書きというものを頂いたのです。それも教えるのは琵琶ではなくてギター。この学校は幼児教育と音楽コースがメインの学校で、ギターの先生もなるべく日本音楽がわかる人が良いということで選ばれたのですが、お筝や三味線の科があるのに琵琶は無いのがちょっと残念。しかしながら素直な生徒達にも恵まれ何とか続いてます。

今日の写真は有明短大のレッスンで使っている、私め愛用のギター。国内の超マイナーメーカー「JUNO」のピックギターにベネディットのマイク(判る人には判る最高のピックアップだ!)をマウントして、オリジナルで作ってもらったテールピースに自作のピックガードを付けてカスタム化してある俺流スペシャル!

人に教えるというのは、自分が勉強しているようでもあり、面白いし、為になる。そろそろ弟子を取るのもいいな~と思っていた頃なので、これもまた修行のうちと思って、がんばろうと思います。

と言いつつ今日もまた呑ってしまった。









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hakuga

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