琵琶一人旅

琵琶奏者 塩高和之の徒然日記 日々の想いを綴ります。

2010年01月

蔵元龍馬オープニングパーティー

昨夜、杉並区の浜田山にオープンした蔵元龍馬のオープニングパーティーでちょっとだけ弾いてきました。
このお店は龍馬108女人会という会のリーダーがオーナーのお店で、この日も横浜や茨城の龍馬会の方々が集まってきました。折りしも大河ドラマで龍馬をやっているので、タイミングとしてはドンピシャということで、この日は坂本家9代目の坂本登さんが来てお話をしてくれるという企画でもありました。皆さん熱く語っていました。


蔵元龍馬HP  http://kuraryou.jp/event.php

sakamoto manabuハイ、この方が坂本登さん。坂本家は龍馬が北海道の開拓をしたいという想いを持っていたこともあって、明治の頃に一家で北海道に移ったということです。
登さんのおとうさんはあの六華亭のお菓子の包みのデザインをした方だそうで、龍馬とは一線を置いて自分の道を進んだ方だったそうです。登さんも「皆さんの方が、龍馬については詳しいですよ」とおっしゃっていました。

私は昼間、来月川崎能楽堂でやる「まろばし」のリハーサルだったので、尺八の田中君を誘って参加しました

演奏した曲は「城山」。この曲は勝海舟が作った薩摩琵琶の曲で、西南戦争の時の西郷隆盛のことを唄っています。現在では正派薩摩琵琶でよく演奏されています。私が弾いている錦琵琶ではまずやる人はいないのですが、私は個人的にこの「城山」を良く弾いている須田誠舟先生のファンなので、須田先生の演奏を参考に私なりに作調して演奏してみました。
もちろん田中君にも尺八を吹いてもらいました。城山は結構いい感じで、薩摩琵琶の本来の意味合いが見えてくるような雰囲気をもっているので、これからのレパートリーになりそうです。

会場に行ってみたら、古い知人もいたりして、意外なつながりもあり、良い出会いがいっぱいありました。こういう賑々しいのもたまにはいいもんですね。

さて今日はこれから南阿佐ヶ谷のお蕎麦屋さん道心で、琵琶三人会です。

roubai

外ではろうばいの花が咲いていました。


ではでは、行ってきます。














上田正樹live at 赤阪カンティーナ

昨日赤阪のカンティーナというライブハウスで上田正樹さんのライブを聞いてきました。カンツォーネ歌手の佐藤重雄さんのお誘いだったんですが、これが最高にいかしていて、これぞ歌、これぞライブという久しぶりに腹の底が踊るライブでした。

uedamasaki&me2ライブ後にちょっとお話させていただきました。もう私はただの酔っ払いでしたが・・・。

上田さんは格好良いおっさんやった!!

上田さんの伴奏は私も以前共演したことがあるピアニスト堺敦生さん。堺さんのピアノは本当に気が効いていて、実に気持ちが良いし、ベースはベテランの樋沢逹彦さんだったので、上田さんとのコミュニケーションもばっちりでした。たった二人だけの伴奏なのに音の厚みもしっかりしていて、ダンスミュージックではコルグのトライトンから出るオルガンサウンドとラリーグラハム風チョッパーがズバズバっと決まり、こちらを乗せまくります。

曲は60年代後半のものから70年代の名曲と上田さんのオリジナル。お客様も40代以上の人が多かったので、ホテルカルフォルニア、朝日の当たる家、イマジンetc.盛り上がらない訳は無い!しかしカバーもこれだけ自分のものにして歌われると、どれもが上田正樹の曲のように聞こえてきます。もちろん「悲しい色やね」も歌ってくれましたが、とにかくそのソウルフルな歌いっぷりが最高。上田正樹という人間の生き様がそのまま聞こえてきました。これが歌というもんですよ!!

このところお行儀の良い、上手な歌や演奏が周りに多かったので、ちょっと辟易していたんですが、やっぱり上手いとか下手とか、技術や理論が見えるような音楽はまだ音楽以前だな、とつくづく思いました。演奏でも作曲でも音楽の中に自分の身を、人生を全部投げ入れて、本人の生き様がそのまま音になるくらいまでいって初めて音楽になるのだ!!

思えば私の好きな音楽家は皆そうでした。マイルスもジミヘンもコルトレーンもエバンスもジェフベックもマクラフリンも鶴田錦史も武満徹も・・・皆生き様がそのまま音楽だった。
私もそうでありたい。なぞったような上っ面の音楽じゃ満足は出来ないですよ!!!。












琵琶樂人倶楽部「薩摩琵琶三流派 敦盛 対決」

昨日、毎月開催している琵琶樂人倶楽部で「薩摩琵琶三流派 敦盛 対決」をやってきました。お客様はちょっと少な目でしたが、若い世代の方が何人も来てくれました。琵琶の会はどうしても先輩格の方々が多いので、若い世代にもっと聞いて欲しいですね。

ヴィオロンお客1ヴィオロンお客2

こちらは今回のお客様。携帯カメラなので、あまりはっきり写っていません、あしからず・・。他のお客様も撮ったのですが、残念ながらぶれてしまっていました。


今回は私の琵琶を作ってくれている石田克佳さんを演奏家として迎え、薩摩正派の「小敦盛」を演奏していただきました。

            石田ヴィオロン2

私の琵琶は塩高スペシャル仕様になっていて、ボディーサイズからちょっとした構造まで全てが私専用に作られています。石田さんが時々私の演奏を聴きに来てくれて、私の求める音や弾き方などしっかりとデータを取って作ってくれるという訳です。楽器の制作者と演奏家がコミュニケーションを取って音楽を作ってゆくというのは、理想的な形だと思います。こういうパートナーシップがないと良い音楽は生まれませんね。これからもよろしく!!

ちなみに私の大型スペシャルはエディーヴァンヘイレンのうねる低音を琵琶で出すべく作ってもらいました。

白雲13
こちらは中型スペシャル

琵琶は確かに題材のほとんどが古典だし、曲は長いので、現代のエンタテイメント音楽とは程遠い所にあると思います。しかしそこにはとっても味わい深い魅力もあるのですよ。ショウビジネスとしては難しいかもしれませんが、演奏する側も、どうやって聞かせるべきか、しっかり考えないといけません。先ずは面白がってでもいいから体験してもらうことから始めようと思って、こんな企画をやっています。聞くのはもちろん、手にとってみるのはとても良い体験だと思いますよ!。
私は演奏の終わった後は必ずお客様に琵琶を触ってもらいます。実際に手で触り、膝上に抱えてみるとその印象は、聞いただけよりもずっと豊かになって、コミュニケーションも弾むんです。この体験からお付き合いが始まった方も数多くいます。

新しい曲を初演する時には、作曲家の方には私の家に来てもらって、実際に自分で音を出してもらってから曲を作るように常にお願いしています。本だけ読んで、実体験も無く琵琶の曲を作ろうとする作曲家がいかに多いか・・・。これでは琵琶の音色は響きません。作曲家と演奏かもよきパートナーシップが大切です。余談ですが、有名な先生が書いた和楽器について書いた本があるのですが、残念ながら琵琶の所はそのチューニングからして???。全然勘違いなのです。残念ですね。

私は常日頃、洋楽の色眼鏡で邦楽を見るな!!と何時も叫んでいるのですが、皆さん自分のテリトリーは微塵も崩そうとせず、しっかりと保ったまま、邦楽を分析しようとする。先ず洋楽の知識や理論をはずして、作曲家とか先生とかいう肩書きも下ろして、自分の身を投げ出して、まっさらな感性になってレッスンを受けて、体験して、作曲して欲しい。ドレミで琵琶唄を書き取ったりしているようでは何時まで経っても聞こえてきません。まずは体験し、それから、自分の学んだものを、ドレミで現代の人に判りやすく記譜してゆくのは良いと思います。五線譜の方が色々な情報が書き込めるのは確かですから。しかし音楽を文化として捉え、洋楽の亜流ではなく、日本の最先端を行くようなつもりで取り組んで欲しいものです。

IMGP8405琵琶樂人倶楽部の会場として使わせてもらっている阿佐ヶ谷の名曲喫茶ヴィオロン
また演奏する方も、演目やプログラムなど、得意曲をただ並べるのではなく、舞台全体を見据えた視野を持たなくてはいけません。作曲もどんどんしてゆくべきだと思います。古典を継承するには創造が必要です。現代という時間の中で、古典が持つ意味を常に確認する為にも創造という感性が無くてはやっていけません。
継承すべきは形式なのか、書かれた音符や歌詞なのか、それとも形ではなく精神なのか。そして何を創造してゆくべきなのか。琵琶人はもっともっと考えてゆかなければなりません。

やる事はいっぱいだ!!









松庵舎講座「琵琶を知ろう」始まりました

今日から全6回に渡って「琵琶を知ろう」という講座が杉並区西荻窪の松庵舎にて始まりました。第一回目は「琵琶の起源~ペルシャよりアジアへ」

shoansha

松庵舎こじんまりとしたとても良い感じの空間です。
私の講座の他、写真やいけばな、文章教室などもやっています。

いつもやっている琵琶樂人倶楽部でもレクチャーはやっているのですが、こちらはキャパが10名程度の空間ですので、もう少し楽しみながらCDをかけたりして、もっと身近な雰囲気で受講している方々の質問に答えながらやって行こうと思っています。今日はちょっと雑学風にお話ししました。

ルバーブ

これがウイグルのルバーブという楽器。今日はこれを持ち込んで音を聞いていただきました。鉄弦で乾いた感じのシルクロードの音が出ます。


私は民族楽器を演奏しているので、どうしてもその楽器が背負っている歴史や背景などを知らぬまま演奏は出来無いのです。邦楽器を全く新しい素材として、オリジナルな音楽をやる事もいいかもしれませんが、私は元々古典文学や歴史が好きなせいもあって、新しい曲を生み出すにも、どこかに「継承」ということも考えずには居られないのです。

仏教でも仏のはからいに身を任せてこそ、成仏すると説かれていますが、自分が考えて作り出したオリジナルな作品も、一度何千年という人類の辿ってきた歴史の中に身を投げ入れて、そこからもう一度この現代に戻ってくるような過程がある方が、より深いものが出てくるような気がしています。

我々現世を生きる人間は勉強すればするほど、知識も経験も多くなってくるのですが、いつしか自分が得た知識・経験だけを土台にしてものを観てしまう。実はしっかりと勉強したつもりでも、自分の得た知識や経験などたかだか数十年のほんのわずかなものに過ぎないのに、勉強してきた事に満足して(言い方を変えればおごって)自分が基本になってしまいがちです。

私は歴史を辿ることで、その奥深さを何時も感じていたいと思ってます。

ぜひこんな講座をきっかけに素晴らしい文化を育んできた日本に、歴史に興味を持ってくれると嬉しいです。魅力的なものがいっぱいあって楽しいですよ。

「松庵舎講座~琵琶を知ろう全6回」
 第一回 1月17日(日) 琵琶の起源 ~ ペルシャよりアジアへ ~
 第二回 2月14日(日) 雅楽の琵琶の世界
 第三回 3月28日(日) 中世の琵琶楽 ~ 薩摩琵琶誕生とその周辺 ~ 盲僧琵琶と平家琵琶との関わり
 第四回 4月25日(日) 近代の琵琶楽 ~ 薩摩琵琶と筑前琵琶
 第五回 5月30日(日) 現代の琵琶楽 (ゲスト:尺八 田中黎山)
 第六回 6月27日(日) 平家物語を語る ~ 壇ノ浦

■ 時  間: 13:00-15:00 
■ 参加料: 2,500円 (各回) *第5回は3,000円となります。
■ 定  員: 25名

■ ご予約/お問合せ: 松庵舎 10:00-19:00 月曜定休
               ℡ 03-5356-6606 fax 03-5941-6166
              E-mail: shoan-sha@nifty.com 













アドック新年会!

昨日は劇団アドックの新年会でした。
昨年、劇団アドックが横浜赤レンガ倉庫ホールで上演した、芥川龍之介作 神尾哲人脚本の「雛」に参加したのですが、今回はその時の仲間達との半年振りの再会。

私は何時も一人で演奏会をやる事が多く、仲間と作り上げてゆくという作業は年に数えるほどしかないので、アドックの稽古にお邪魔して、劇団員達が一つ一つ作品を作り上げてゆく姿に大いに刺激されました。
チームをまとめて行くこと、それを作品として練り上げ、上演までもって行く事等々、アドックからは色々と教わりました。

IMGP0642こちらがアドックを主催する伊藤豪さん。映画やTVドラマにも多数出ているので御存知の方も多いかと思います。
伊藤さんと話をしていると本当に色々と勉強になります。アドックへの参加に当たっては、わざわざ私の家までお越しいただきました。お世話になりっぱなしです。


ちらはアドックの看板女優 三園ゆう子さんIMGP0645
伊藤さんと共にアドックを引っ張るベテラン女優です(ばりばりの薩摩おごじょ)。
昨年は主役として素晴らしい演技を見せてくれました。いつか三園さんの一人芝居と琵琶でやってみたいですね。その為には私の方がしっかりと精進しないといけません・・・。
お隣は某大学の名誉教授でもある経済学者島岡先生。どうみても大学教授というより役者にしか見えないユニークな方。「雛」上演の時には上演前のプロローグをやってくれて、ついに舞台デビューを果たしました。島岡先生は経済の授業に演劇を持ち込んで教えてきた方で、着流しで大学に現れる名物教授だったそうです。


IMGP0640こちらはアドックの若手俳優3人。
左の関根秀直君はいわば性格俳優という感じの独特の雰囲気を持っている期待の若手。「俺は役者で食って行くぞ」宣言を聞かせてくれました。がんばれ!!
真ん中のイケメンは大門拓君。モデルとしても活動しているだけあって、姿良し、性格良し、声良しの3拍子揃った二枚目です。色々な可能性を秘めているので、これからがとても楽しみ。
そして右の女性は三園さんと共にアドックにはなくてはならない若手女優 直江美樹さん。「雛」ではお母さん役をやってくれました。息子役の大門君をピシャっと鯨尺で打つシーンで、私が音をはずしてしまい申し訳なかったです。反省・・・・・。

3人共これからが楽しみな逸材です。今年は劇団結成10周年。こんなメンバー達が次にどんな作品が上演するのか大変楽しみです。私も何か参加できないかと虎視眈々と狙っている所です。


やっぱり芸術家の集まりは楽しい!!前向きで元気があって、夢を語る。こういう空間が何と言っても好きです。この日は「雛」を観て劇団に参加を決意したという方もいて、話も大いに盛り上がりました。ショウビジネスもいいのだけれど、やっぱり芸術舞台は素晴らしい。色々な才能や個性が織りなすアドックの舞台をぜひご覧あれ。


劇団アドックHP   http://gekidan.ad-hoc.jp/index.html

















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