月の裏庭

- 或る、人生のメモ書き。 - since 2005/07/19

「食べることは好きじゃない」

そう言ったのはこの夏に入った新人。
彼女はイタリアンのシェフとして独立したい、らしい。

そういう夢があって、その礎にするにこの店を選んだのはある意味で大正解だ。

何が間違いだったかというと、
この店に俺がいた。という事実、もしくは不運。




はぁ。
どうしたらよいのだろう。

たとえば、先述の言葉が “たくさんは食べられない” であるならば大いに歓迎する。無作為に食らう才能とは比べ物にならない好条件だ。

加えて自分の口に合わない事物に対する評価が極端に利己的だ。職人としての客観的判断というフィルターがまったく通されていない。

はぁ、どうしよ。

どうやって、広げたらよいのか。

広げようとすること自体がおこがましいのか。

はてさて。。。

穿たれても、貫かれても、砕かれても。

牙を向け。

お前を知らぬモノたちへ。

超越的な圧力で。

圧倒せよ。

お前が本当に強いなら、
既存の枠などベニヤ板だ。

ぶっ潰す。

この世界の秩序をぶっ潰す。

お前たちがいかにつまらないかを示してやろう。

この全ての世界で、唯、我は尊い。

それに目覚めれば誰も自ら死なずとて、殺さずとてよかろうものを。

悟りの枝葉末節しか拾えぬ者が鬼になってしまうのだろうか。

どうしたら、この独り善がりな世界を繋げられるのか。

その志は。

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