September 2005

September 29, 2005

げん担ぎ

 昨年惜しまれつつ現役引退を表明した阿武教子選手は、大会前にする「げん担ぎ」の項目が100以上あったそうです。試合の1ヶ月前にはこれを食べ、これを行い、試合1週間前は、試合前日は、試合当日は…と事細かに決めていて、その全てを完璧にこなしてからでないと試合に集中できなかったそうです。

 阿武選手ほど事細かにげん担ぎをしている人は珍しいと思いますが、かくいう僕も、試合前にはいくつかげん担ぎをしていました。

・試合日の一週間以内に髪を切る
・柔道衣はできるだけ高いところに吊るす
・下着・靴下は新しいものをはく
・爪は3日前に整える
・試合日は試合の始まる4時間前におきる
・当日の朝はおかゆを食べる

もう少し何かしていた記憶がありますが、ざっと思いつくところでこんな感じです。指導者になった今でも髪を切る、新しい下着をはく、爪を整える、4時間前におきるというのは実践しています。

 当然のことながら、これをしたからといって必ず勝てるというわけではありません。けれども人間不思議なもので、結構多くの人が何かしらこういうげん担ぎ的なことをしているのではないかと思います。

ちょっとまじめに考えてみました。

 げん担ぎというのは、本人の決意の表れなのではないでしょうか。「俺はここまで真剣に頑張っているぞ!」「私は普段の生活から頑張っているから成功できる!」と自分に思い込ませているのでしょう。さすがに僕も全ての試合の前にこういうことをしていたわけではなく、自分の目標としてきた大会の前に前述のようなげん担ぎをしていました。そういう行動をとっていると不思議と気持ちがぴんと張り、私生活から規則正しく過ごすことができていました。

 僕はかなり緊張する方で、試合の1週間くらい前からずっと試合のことが気にかかり、2、3日前くらいからかなり寝付きも悪くなります。そして当日緊張しすぎて力を発揮できず、負けてしまうことも少なからずありました。そんなときに思いついたのが、練習の上にこういうげん担ぎを積み重ねることで、「俺はここまで柔道のことを考え、そして決めたことをやりきることができた。だから負けない!!」という風に思い込ませていました。それからはいくらか取りこぼしは少なくなりました。

 今の子達はそのへんは度胸があるのか、ほとんどの生徒が自然体で試合に臨んでいるように見えます。立志塾では大切な試合の前は練習の空気も変わり、小学生もその雰囲気は十分に感じ取っていると思うのですが、あまりげん担ぎ的なことをしている様子は見当たりません。そのようなことをしなくても、基本的には十分体が動いているので、自分の生徒を褒めるのもなんですが本当たいしたものだと思います。それとも僕が知らないだけで何かしているのかもしれませんね。

 来週、いよいよ中学の新人戦が行われます。そう、僕はいつもの通り、今は試合のことで頭が一杯です(笑)そして今日髪を切り、完全試合モードです!立志塾の生徒からは2名出場するのですが、2名とも好成績を残せるよう、頑張ってほしいものです。

rissi19 at 21:16コメント(0)トラックバック(0)柔道考え・つぶやき 
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