住宅ローン関係の記事の3つ目は「繰り上げ返済」に関するものです。住宅ローンの繰り上げ返済は住宅ローンの月々返済額の減額、あるいは返済期間の短縮ができますので、一般的に住宅ローンの繰り上げ返済を勧める方は多いと思います。
さて本題ですが、私は今現在、住宅ローンを利用していますが繰り上げ返済はあえてしていません。
私の住宅ローンは当初固定型のタイプを利用しています。昨年借り換え (参考 : 住宅ローン借り換え のすすめ )をしましたので、今現在の利率とそう変わりません。自宅を購入してから10年は経過していないので、住宅ローン減税の対象 (参考: 住宅ローン減税について そのメリットは )になっています。ですので、実質的な住宅ローン金利負担は私の場合1%未満です。
参考に三菱UFJ銀行のHPを見てみると(2014年7月1日午前11時現在)、当初5年固定の場合1.05%、10年固定の場合1.4%という利率です。借り換えに関しても同じ金利でした。一方でずっと固定、フラット35の金利は融資率(物件購入における融資額の割合)が90%未満の場合、みずほ銀行では1.958%になっています。ネットで様々な金融機関が住宅ローンを扱っているので参照して頂けたらと思います。今ならば、住宅ローン減税で1%戻ってきますので、差し引き実質金利1%未満になるのはそう難しくないと思います。
私も金利負担は1%未満なので、自分で1%以上の利回りで運用することが可能であるならば、自分で運用した方がよいですし、運用ができなくなった時点で初めて繰り上げ返済を行えばよいことになります。しかしここで、高リスク商品で運用しようとすると逆に大幅なマイナスになってしまう可能性もあります。
では1%以上の利回りをどう安全にたたき出すかですが、私はソフトバンクやSBIの社債を購入しています。いくつか保有していますが、いずれも1.5%以上の利率です。数か月前にソフトバンクが社債を発行しましたがこの時も1.45%の利率です(私はポートフォリオにおけるソフトバンク社債の割合が大きくなりすぎるのを嫌って見送りましたが)。社債ですので元本保証はありません。ソフトバンクが数年以内に倒産する可能性があるとするならば購入は出来ません。私自身保有している社債は2018年が最長ですが、そこまでは大丈夫かな?と思ったので購入しています。他には比較的安全に運用するのであれば、TOBで鞘抜きするという手段もあります。
元本保証のある定期預金でも0.4%くらい(あおぞら銀行)はあります。
他の繰り上げ返済を行わない理由としては生命保険の代わりになること(住宅ローンを組む際に保険に加入しますが、自分が支払い不能になった際には以降の支払いは免除となります)、他の大きな出費に使えること(車の買い替えや家の修繕、太陽光発電の設置など)もあります。私の場合、手元に資金を残してありましたので、ローンを組まないで太陽光発電設備を設置できました。住宅ローンを繰り上げ返済して手元の資金が無くなったところで、車や太陽光発電のために高金利のローンを組むのはかえって損になってしまいます。
低金利の住宅ローンの利用(借り換えも含む)、住宅ローン減税の適応などで実質的な負担金利を軽減したうえで、ある程度の手元資金を残し、その残金をローン金利以上に運用できるかどうかの判断ではないでしょうか。私も住宅ローン減税の適応期間があと数年で切れますので、そこで繰り上げ返済に関しては再考したいと思っています。