紬唄-tsumugi uta-

荒咲りゆがプレイしたゲームのレビューをひたすら書いていきます。

2018年11月




よあけまえのキミへ

制作:なんこうふらく(三咲ゆま様)



Story(サイトより引用)

時は幕末。
二月前に父を亡くし、料理茶屋「いずみ屋」の手伝いをしながら居候する少女。
物語は、彼女が川辺で一枚の写真を拾うところからはじまる。
(中略)

このお話は
「幕末に生きる少女が、その時代に生きる志士や組織との交流を経て成長していく」
という内容の乙女ゲームになります。

今作は三章構成の一章目となっており、分岐のない一本道のシナリオです。
この章ではまだあまり恋愛要素はありませんが、攻略対象たちと共に
苦難を乗り越えていくシナリオとなっておりますので窮地に陥った時、または戦いの中でパートナーとの絆を深めたい方向けです。


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プレイ時間:4時間20分



こちらの作品は1章ということで、だれかを攻略したりはできませんが、それでもそれぞれ魅力的なキャラクターが多く、開始早々に世界観に引き込まれていきました。

よく新選組や、坂本龍馬を攻略する乙女ゲーはやってきましたが、陸援隊を舞台とした乙女ゲームはあまり見たことがありません。私も陸援隊、海援隊の知識は殆どなかったためつい調べてしまいました。


スチルはありませんが、エンディングで少しだけ見れたりします。確かスチルは今後増えていくとか作者さんが仰っていたような…気がします。
また登場人物の立ち絵が多く、また各キャラクターそれぞれ魅力的で混乱することなく覚えることができます。



どのキャラクターも魅力的ですが、推しは田中さん。
可愛い要素とイケメン要素がふんだんにあって早く攻略させてくださいお願いします…!と願うばかりです。彼が登場するたびにドキドキしてしまいました。

龍馬さんや中岡さんも気になるなあ…。
本当にどのキャラクターも魅力的だったので、続編が楽しみです。




以下ネタバレ含みます。












幕末の乙女ゲーというと、世界観を壊しがちだったりするのですが、こちらの作品は全然そんなこともなく、細かい単語等までしっかり凝っており違和感等覚えることもありませんでした。
立ち絵の綺麗さはもちろん、話の構成等がとてもうまくこれ本当にフリーゲーム…?と思わせるほど。

歴史をあまり知らない人でもわかりやすく、すんなり世界観に溶け込むことができました。


またシリアスと明るいパートのバランスもとってもよかったです。
虫が大量に出てくる描写では、想像しただけでぞわっと背筋がムズムズしました。笑

中岡さんたちが話す後ろで龍馬さん達が「矢生」の読み方について正しいのを聴いて
「やぎじゃないとは思ってたんだよ…」みたいなやりとりしているのが可愛すぎてニヤニヤしてしまいました。

主人公の美湖ちゃんもまた魅力的。お転婆だけど強くてかっこいい。
浪人相手に怖いと思いつつも自分の思ったことを伝えられるって凄い。ピストルを扱う町娘!可愛い…!!
物語の最中、美湖ちゃんが困ったりピンチだったりするときに誰かに会えるととても安心感が出て、あぁ、もう大丈夫…!みたいな心強さを感じさせてくれました。

りくに最後のほうに命を狙われてるとなってから、わずかな物音すら過敏になってしまうほどの恐怖を覚えた美湖ちゃんにとても胸を打たれました。
今まで普通の町娘だった美湖ちゃん、とってもとっても怖かっただろうなって。
だからこそ、最終的に彼らのもとで暮らすことになれてよかったと思いました。




1章ですので、これから先の物語展開が気になります。
はやく、はやく田中さんを攻略したい…!!!笑

4時間とのボリュームですが、あっという間にプレイし終わりました。


ツールはティラノビルダーということで、少しもったりした動きや細かい点が気になりますが、とても面白い作品でした。
ありがとうございました!



また逢う日を楽しみに 戒

こちらの作品は、

少女時代編:また逢う日を楽しみに
現人神編:続・また逢う日を楽しみに 忘却のリコリス・エンブリオ


という2部にわかれた作品を1つにまとめた作品になります。


企画:筍lavoratore



プレイ時間:少女時代編2時間、現人神編3時間 番外編含め、合計5時間20分くらい
エンディングは1つの1本道、少女時代編に少しだけ選択肢はありますがあってないようなもの。




Story(ふりーむ様から引用)


(少女時代編)

大好きだった姉が怪死。 そのせいで回ってこないはずの「現人神」(あらひとがみ)という家督を継ぐことになった人間嫌いの主人公・シズ。
人間と妖怪の橋渡しをする現人神になるには、彼女はあまりにも幼すぎた。
そんな未熟なシズの前に現れた一人の妖怪が取引を持ちかける。
「姉貴の死の真相を調べてやる、だから俺の願いを叶えろ現人神」と。



(現人神編)

女学院に謹慎を言い渡された主人公、シズ。
帰ってくるなり、見ず知らずの婚約者の新と出会うことになる。
人間と結婚して、高天原を存続させるのがシズに課せられた使命。

その使命から逃れようとしていたシズだが、現実はそう甘くなく。
拠り所を失った人ならざる者の末路を突きつけられ……

玖礼ひばねと玖礼よしのはどうして夫婦に至ったのか、
向路京士郎が現人神の元を離れていた本当の理由、
様々な新事実が明かされる「また逢う日を楽しみに」第二部。



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こちらの作品、現在少女時代編のフルボイス版を製作されていると知りそちらがリリースされるまでプレイは待とうと思っていたのですが、
製作者の雛田さんとお話をしていて、どうしてもプレイしたくなり始めちゃいました。


もともとビジュアル、設定などから、絶対これ面白いって確信がありました。



まずはシステム面ですが、

チャプター選択できるシステムだったため、オートセーブとしてデータはしっかり保存されるので一般的なセーブ機能がなくとも特に不便さは感じませんでした。
あれ?と思ったらすぐにその章を読み返しができるのもいいですね!

またキャラクターたちがそれぞれ色々な洋服差分があるので、とても良かったです…!!堪能できました。


しいて言えばサウンド音量調整ボタンがほしかったことと、スチルをメッセージウィンドウなしで見たかったので消すボタンがほしかったなぁ…と。






以下ネタバレ含みます。










まず少女時代編から。



実質監禁生活の主人公シズですが、苦に思っておらずむしろ楽園と言い切っておりました。
そして妖怪好き。まあ、待遇を考えたら普通に妖怪好きになりますね。

そして大好きだった姉の死から始まり、姉のポジションであった「現人神」というめっちゃえらい人(意訳)になります。
引きこもりから地主に昇格した感じ。(意訳)



プレイしながら感じたのは「どうしてシズは景明じゃなくて京士郎なんだろう。」って。
確かに傷心して最初に出会い、欲しい言葉をかけてくれたのは京士郎なんだけど、作中で途中から景明のほうが傍にいるし、景明のほうが愛が伝わってきた気がします…笑
京士郎は不器用なのでまっすぐ伝えられなかったしね……そこがいいけど…

ただ、プレイし終わって色々思い返すとシズは彼じゃなきゃダメだったんだなって。
現人神編でも「先に景明が出会っていたらきっと…」といったような描写がありましたが、そのifが起こらず、先に出会ったのは京士郎ですからね。
それに京士郎の願いを知り、彼の弱さに触れることでシズはより彼を愛しく思うようになったんじゃないかなって。


少女時代編は、たくさんの妖怪たちとわちゃわちゃしたやり取りがメインに楽しむことができます。
シズという幼い少女を育てるために頑張る大人たちが面白いです。

ギャグパートは下ネタや腐的な表現過多な面もあるので、そういったノリが苦手な人には合わないかもしれませんが、そんなに嫌悪感を抱くような描写はないと思います。


京士郎と景明どっちが好きか……ううん……少女時代編だけでいったら京士郎かな…
とにかく楽しい描写が多くて、おにロリ最高じゃ~~~~~!!!ってなりました。
姉の死の真相は切ないものだけど、シズの周りの妖怪たちの優しさが伝わってきますね…。



スチルが1枚1枚綺麗で、しばらく眺めてしまいました。







とまあ、ここまでは現人神編に入るまでの肩慣らし程度だと思います。
寧ろ現人神編が本編だと思ってます…。これから始まる本編に備えて、世界観やキャラクターの関係図をプレイヤーにしみこませてくれました。



次に、現人神編。シズがかなり成長し、17歳になっています。
あの幼かったシズは可愛らしい女性に。


妖怪たちは時間の流れが違いますので、容姿はほとんどかわりません。
京士郎達と再会を果たし、また昔のような楽しいひと時を……



過ごせるだけでは、なかった………。



もちろんたくさん楽しいシーンはありました。
相変わらず明るいパートのノリが大好きで、またギャグもしつこくなくて好きでした。

楽しいパートも含めつつ、物語はどんどん深く落ちていきます。




わたし自身、鬱ゲー耐性は結構あると思っています。
過去にプレイした作品で結構容赦ないグロ描写も含めて鬱ゲーのようなゲームを何作か遊んでいましたし、どちらかというとそういった要素があるゲームは好きな類です。


こちらの作品、決してグロくないんです。惨い描写はありません。
なんなら基本的に作中のメインキャラクターは死んだりもしてない…のに、

のに。


だんだん崩れていくあの日常があまりにも辛くて、頼むから報われてほしい。あああああああああ!!!!!ってプレイしながら思っておりました。



ひばねちゃんとよしのの過去も面白かったし、
新しく登場するキャラクターたちも個性的で大好き。
ももかと銀ちゃんが可愛すぎます。「たたりもっけ」って響き可愛いですよね。



そしてまさか、シズの初めてのアレが3人だなんて思わなかったよ
景明、さすがにお前はいれてないよな???な????(


そしてこの日を境に、崩れていきました。

新も、最初プレイしながら「あれ……結構いいやつ…?」みたいになってたのですが、
次の日の初夜、最後の最後に綺麗なゲス顔をありがとう……おまえ……。

京士郎と駆け落ちした際、あぁ良かったまだ新と一線は超える寸前だったんだ!って安心しきってた。
その後の展開でわたしが悪かったから……悪かった…謝るから……新ァァ!!って思いました。笑



ひばねちゃんが、よしのちゃんと実質離縁した瞬間が、とてもつらかった。
心のよりどころをなくしたら正気じゃいられなくなると、描写があって。
よしのちゃんはひばねちゃん以外に心の拠り所を見つけることができた。でも、現人神も、いつの間にか拠り所になっていたよしのも失ったひばねちゃんは。なんて考えていたし、
100年後くらいのシーンで縁とよしのの会話の最中に「ああ…よしの、よしの…」って”夫”が探す描写があったので、壊れてしまうことは容易に想像がつきました。

そして、壊れてしまったひばねちゃんを見るのがとても苦しかったです。


大事な人たちを守るために、シズは自分を殺します。
全部捨てて、シズは現人神として生きる選択を最終的に余儀なくされるのです。
周りの妖怪からしたら、さんざん迷惑をかけてノコノコ戻ってきた迷惑な存在かもしれないけど、それでもその妖怪たちも守るための選択。

誰だって間違いはあるし、望んでいない結婚や出産は嫌です。
好きな人と両想いなのに結ばれないなんて悲しすぎる…。



そして、「われもこう」を討伐する決心をしたシズ。
最終章が2019年冬に公開、ということなので楽しみで仕方ないです。


ここからどういう終わり方をするのか。
多分、全員がハッピーエンドにならないとはわかります。むしろ完全にご都合大団円!なんてされたらちょっと嫌かも、って感じてしまうほど。





BGMやキャラクターの表情、そして合間合間に本編とは別の視点から語る「本編」などが入ることにより、とても良く表現されており素晴らしいシナリオだと感じました。
かなり久しぶりに没頭しました。途中でPC画面のデスクトップ画面すら邪魔にかんじ、珍しくフルスクリーンにしてゲームに夢中になりました。

辛い。けど、めちゃくちゃ面白かったです。
プレイした直後は辛くて番外編の明るいパートすら読めなかったのですが一夜明けて読みました。良かった………でもやっぱりそのあと「ウッ」という辛さが……



色々まだ語り足りないような気がしますが、同人ゲームだからこそ出来るノリがあったりしてあぁ…同人ゲームはやっぱり良い…と思わせてくれる作品でした。
ありがとうございました。




ちいさなたんてい

企画:箱庭S


Story(サイトより引用)
 ある日静かな町で起こった殺人事件。それは、川戸貴生という男性が刺殺体で発見されたものだった。
容疑者は妻の川戸薫。しかし、彼女には犯行は不可能であった。とすれば、誰が犯人なのか?

偶然事件現場のそばを通りかかった、主人公・空と愛犬・わさびは捜査のため訪れていた、
鷲尾悠臣、成宮黒之介、田浦圭太、清水茉莉花の四人と出会う。

そして雑談をした後、空はいつも通りわさびと散歩へ向かい、大人たち四人は捜査を始める。
凶器はなく、犯人を示す証拠もないゼロからの捜査に、鷲尾たち三人は聞き込みを中心に犯人へと迫っていく。
そんななか、無関係そうな空とわさびは知らぬ間にこの事件に巻き込まれ……。

事件を追う中で浮上する様々な事実、その先にある真実とは?

『ちいさなたんてい』

これは、愛情と友情が織りなす、ひとつのちいさな物語。
――僕は、君の友達だよ。


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全部13話+キャストコメントトラック 1話10分~20分くらい。




既に何度かレビューさせていただいている箱庭Sさんの過去作品です。
2016年秋の作品なのでちょうど2年前の作品になります。

「僕から君へ」というCDに収録されている中編。
3つのお話が収録されているうちの1つになります。


私が好きな松永みとせさんが出ている作品で聞きたい!と思っていたので、
過去作もこうしてM3に毎回持ってきていただけるのはうれしい…!!



なんとなくですが、会場で手に入れたい派なのです。
素敵な作品をありがとうって伝えられるしね!



みとせさんを知ったとき、TwitterアイコンがこのCDのキャラクターだったので印象がずっと残っていて聴いてみたいと思っていました。


「ちいさなたんてい」とタイトルやひらがなの羅列をみて、
コメディの強い、ジャケットで大きく映っている少年がわちゃわちゃ何か探したりするのかな?とか思っていたら……
想像以上にハードというかダーク。もちろん箱庭Sさんらしい明るさもたくさんあり、笑いあり涙あり…ハートフルなお話でした!




犬の名前が「わさび」っていうのも最高にかわいい。
こういうネーミングセンス大好き。




以下ネタバレ含みます。



最初わさびの声って「え?SE?」と思ってしまうほどリアルで、ボイスコさんすげえ…!!ってなりました。
たまにSEでしょこの動物の声!!?って思うような作品・ボイスコさんに出会える。楽しい。


まりかが「事件に巻き込まれるのは2回目」といっていたので、何か過去作と関連しているのかなってちょっと気になった。
はるるんとの関係性がとても好き…。




先ほども述べましたが、思ったより重い話でした。
殺人事件とかいきなり物騒なワードが…!って。

わさびの心情として、それぞれのキャラクターの「匂い」がたくさん出てきたのはいい伏線でした。
ゆきちゃんの匂いの理由が分かった瞬間は「あー!!あーー!!」ってなりましたね。
最初あんなに警戒してたのに、気づいたらゆきのことが大好きになってるわさびが犬っぽくて、というか単純で可愛い。


警察組のやりとりも可愛くてたまらないですね。
はるるんは声やイメージから怖そうなのに、まりかには頭が上がらない感じとか、犬が苦手だとかそういうギャップがいい。
でも大事な時、クロのストッパーになってくれたりと、クロの相棒!って感じがあってとってもかっこよかった……

クロの正義感が強く、悪は許さない精神で〇〇組に乗り込んでいくところも好き。
敵の本拠地で殴らせろおおお!とかよく叫べるな、強い。
真面目なときはしゅっときめて、ふざけたり明るいところとのオンオフがしっかりしていてめっちゃかっこいいしかわいいし……
あと、普通の人が聞いたら何言ってるの?と思うようなことも親身になって聞いてくれる優しいお兄さん。タマラナイ


たうらんは一番常識人というか、堅物な感じでしたね。
トロピカルあきらさんのお声を久しぶりに聴けてうれしかったです…!!
そして今、改めてレビューを書きながら登場人物のプロフィールを見ていたら「成宮が好きすぎて鉱物から生活パターンも全部把握している」って!!??ええええ!!!めっちゃびっくりした!!!!!www



色々と情報が出てきて、死亡推定時刻とかまでしっかり説明があったので「これはメモってリスナーも推理するべきか?」とか思ってしまった。笑

事件の真実は、なんというか……誰も悪くないというか…いや悪いんだけど……クロもいってたけど「憎しみの連鎖」って悲しいね。


佐奈の台詞を聴いている最中ずっと「このボイスコさんこんなすごいワードとかいろいろ叫びまくってるけど収録中大丈夫だったのかな!?えええ!!ご近所に変な勘違いされてない!!!???」とかどうでもよい心配を始めてしまった。
それだけ迫真の演技でしたし、しかもキャストみて九十九さんだったことにびっくり。普段九十九さんは少年声が多いイメージだったので、おぉおおおすごい…!と感動してました。



少し長めのお話でしたが、続きが気になる上手な作りであっという間に聴き終わってしまいました。
でもゆきちゃん、身体が薄れはじめてから消えるまでけっこう長(ry


キャストコメントもトラックわけしてあったので、好きなキャラから聴けるようになっていて良かったです。(上から順番に全部聴いたけど)


箱庭Sさんは編集が上手で、BGMやSE等の間や大きさ等も聴きやすいから物語に没頭できるので大好きです('ω')!
面白かったです、ありがとうございました!

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