baseball

2009年01月02日

年明け早々、いきなり長文の私見です。

埼玉西武ライオンズのデザイン全面刷新というニュース(昨年大晦日に発表)が、年明けで突如入ってきました。

(※あくまでも、ニュースを見た直後に思った事を勢いで書いているだけなので、もしかすると後から考えがブレる可能性があるかもしれません。)

率直に言いますと、今回のリニューアルは歓迎していいと思います。ただちょっと突然だったので、少し戸惑いもある…といった感じです。

まず、著者(私)の属性をあらかじめ少し書いておきます。自分はもはや数えきれないほど西武線を何度も利用しております。駅構内や電車の車内、または西武関連の商業施設内とかのライオンズにまつわるポスター等の印刷物なんかもよく目にしております。30代前半男子。幼少期から少年期にかけては、いわゆるライオンズの「黄金時代」を見てきた世代です。

一貫性に欠けていた今までのデザイン

ロゴやエンブレム、書体(フォント)という点からライオンズのデザインを見てみると、かなり昔に作られたものと、ごく最近に作られたものが、ごっちゃになった状態で共存しているという印象を受けておりました。いくつものデザインが独立して作られ、それぞれが一人歩きしているような状態だったのではないかと思います。

所沢時代のライオンズは、これまでホームユニフォームを1回、ビジターユニフォームを複数回リニューアルしてます。

ホームユニフォームを変更したのは伊東監督が就任した2004年。ビジターの方は、2002年に発表された青と明るいグレーの2色の切り替えのものが最新でした。

2004年のホームユニフォームのリニューアルの最大の特徴は、「Lions」のロゴの変更でした。アルファベットの書体がそれまでの筆記体から活字体に変わりました。また頭文字の「L」だけが大文字だったものも、5文字すべてが「LIONS」と大文字で書かれたものに変更されました。

ところがリニューアル後の活字体の「LIONS」が世に出回った後も、以前の筆記体の「Lions」はあらゆる所で使い続けられており、2種類のロゴが共存してごっちゃに使われている状態になっておりました。昨年も、昔からある筆記体の「Lions」の方の書体ロゴは、いくつかの球場のスコアボードや、ライオンズ関連の広告類のポスター等、様々なシーンでよく見かけたような記憶があります。

また、昨年(2008年)までのホームとビジターのユニフォームデザインを見比べてみると、細かいディテールに関して統一性というものがほとんど見当たらなかったと思います。

たとえば、背番号と選手の名前の字体(フォント)のデザインも異なるものが使われております。その当時によかれと思ってデザインしたものを、それぞれ並行して使用し続けているのです。

この他にも、ライオンズのデザインについては色々と思うところがありまして……

ビジターユニフォームに関しては、2002年にリニューアルされた当初から違和感を感じておりました。上半身のユニフォームは、正面から見るとやや白に近い明るいグレーの面積が多く、対戦相手の真っ白なホームチームのユニフォームに対し、コントラストによる区別がちょっと難しいかな、と思う事がありました。そして、真後ろから見ると今度は鮮やかなブルーの面積が目立っております。「前と後ろで色が違う」というのが本当にいいのか、というのはずっと疑問でした。他の球団と比較してもかなり独特なディテールではないかと思いました。

あとキャップ(帽子)については、手塚治虫氏のレオのイラストを伝統的に用いてきました。しかしながら、他の国内11球団やMLBチームの大半がロゴの頭文字をデザイン化したものを用いている現在の風潮と比べると、イラストを用いたキャップは少し浮いているような気がしました。

たとえば、新球団の楽天イーグルスや、近年においてデザインの変更を行ったいくつかの球団とかは、細部においてあらゆる媒体でなるべく同じ体裁のデザインを用いて、ファンに対するイメージの定着(ブランディング?)を図るディレクション(方向付け)がなされているケースが多いです。

それに対すると、ライオンズのデザインポリシーは、よく言えば個性的で独自性の強いものだと言えますが、反面どことなく一貫性・一体感に欠け、バラバラな印象を受けました。

今回発表されたデザインリニューアルは、そういった状況を一気に打開してデザインを再構築する事で、まったく新しい球団のイメージをファンに印象付けさせるという意図があるのかもしれません。(※ユニフォームデザインの発表が現時点ではまだなので、何とも言えない部分も多少あるのですが。)

「福岡時代」と「所沢時代」 … カラーの変更をどう捉えるか

ところが今回のリニューアルの中には、ただデザインの細部を変更するだけではなく、チームカラーの変更も含まれています。

ライオンズは、デザインの細部・ディテールに関しては一貫性に欠ける印象があると先に書きましたが、唯一色に関しては、1979年に所沢に移転してからは一貫して青をチームカラーとして使用してきました。

今まで用いていた青は、明るくて鮮やかな色味が特徴の水色、通称「ライオンズブルー」でした。そこから今度は、少し落ち着いた色彩の紺色、通称「レジェンド・ブルー」に変更されるとの事です。アクセントに赤も追加されます。

球団曰く、「福岡=西鉄ライオンズ時代」の黒と、「所沢時代」の「ライオンズブルー」を合わせたのが、今回の「レジェンド・ブルー」である、との事です。

2009/01/01 新ペットマーク・チームネームロゴについて|ニュース|埼玉西武ライオンズ・オフィシャルサイト

埼玉西武ライオンズは、2009年シーズンより使用する、新ペットマークおよびチームネームロゴについて発表いたしました。チームカラーもこれにあわせ、 30年間の間に変遷を重ねてきたライオンズブルーが、伝説を紡ぐ青「レジェンド・ブルー」へと進化いたします。球団創立60シーズン目にあたる2009 年、西鉄時代の黒、そして西武時代の青が融合し、ライオンズは新たな栄光を築いていくことを目指していきます。

今回の変更に際し、某大手SNSのライオンズのコミュニティを少し拝見したところ、「ライオンズブルー」が突然変わってしまう事に関して不満や違和感を覚えるファンの方々の書き込みをいくつか見ました。

おそらく、そういう批判が出るのは、「所沢時代」に長く使われてきた「ライオンズブルー」に強い思い入れを持っているからなのかもしれません。現在は「福岡時代」を知る人々よりも、「所沢時代」のライオンズを知る人の方が明らかに多いでしょう。「福岡時代」は遥か遠い昔話だという風に捉えているファンが、実際には多数を占めているのではないかと思います。(私もその一人。最初に書いた通り30代そこそこの年齢なので、「所沢時代」の事しかあまりよくわかりません。それも森祇晶監督以降ですね。)

しかしながら、元々は福岡から移転してきた球団なので、西鉄ライオンズ時代の歴史を忘れる事の無いよう、かつてのデザインのエッセンスを取り込む事自体はそんなに悪いものとは思えません。ところが、今回は何の予告も無しにいきなり全面刷新を発表してしまった事で、戸惑いや違和感を覚える人が多いのだろうと思います。何らかの予告や前フリがあればよかったのかな、と思いました。(※どうも事前に新聞報道で変更する予定があるという話があったみたいですが、紙面のみで出た記事のようでWeb上のソースが見つからない…)

昨年の夏に行われた西鉄ライオンズのユニフォームを着て試合をするという企画は、てっきり期間限定で完結する短期の企画だとばかり思ってしまいました。

ライオンズ・クラシック|埼玉西武ライオンズ

参考にした記事のリンク

埼玉西武ライオンズ - Wikipedia

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robert32 at 2009年01月02日 02:01
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