ロボカップジュニアジャパン京都ノード運営委員会  設立趣意書

ロボカップとは:
ロボカップとは、ロボットによるサッカーを通じて、今世紀に目覚しく発展するであろうロボット工学の発展に寄与していこうという、世界に広がるロボット競技です。「2050年までに、自律型のヒューマノイド(人間型)ロボットのチームで、ワールドカップのチャンピオンに勝つこと」が目標です。


ロボカップジュニアとは:
ロボカップのジュニア部門であるロボカップジュニア(小学生、中学生、高校生対象)は、次世代のロボット工学の担い手を育てるだけではなく、失われがちなものづくりの心、論理や技術、協調性、パフォーマンス能力などを、子供達が楽しみながら学んでいくことができる競技です。21世紀はロボットの世紀と言われていますが、今の子供達は、研究者・クリエイターとしてだけではなく、生活の中でロボットとどのように付き合うべきか、ということを考え、新しいコンセプトを創造していく主体として期待されています。

ロボカップジュニアは競技の面白さを入口としての教育の場:
そのルールの最後には『大切なのは「勝ち負け」ではなく、ロボカップジュニアの活動や経験を通して「いかに多くのことを学んだか」ということである。』とあるように、ロボカップジュニアは競技の面白さや熱中を入口とする、学習の場であります。また、その学習は、工学的な理科や技術だけではなく、数字や論理は数学に、プレゼンテーションは国語に、国際大会では英語に、さらには音楽・芸術に関連する、教科横断的な総合学習です。

ロボカップジュニアには3部門:
ロボカップジュニアにはサッカー、ダンス、レスキューの3部門があります。サッカーは競技での勝負心、ダンスは音楽や芸術センス、レスキューは人命救助という様々な適性を持つ生徒に適合する部門が用意されています。

今の子供たちに欠けているもの:
今の日本では様々なものが容易く手に入ります。そのような社会では、自ら苦労して何かを作り上げるという忍耐力がつきません。ロボカップジュニアのロボットはなかなか完成にいたりません。作っただけでは動きません。プログラミングが必要です。試してみて再び構造やプログラムの修正をしなければなりません。そうやって長い試行錯誤のプロセスが必要なのです。そのプロセスを通じて、子供たちに企画力、問題解決能力、忍耐力、科学する精神を身に付けさすことができます。

高度技術システム社会への気配り:
ロボカップジュニアのロボットは全て自律型です。ロボットが自分で環境を読み取り、自分で判断し、自分で動くという総合システムです。人間の手を介さずに動くロボットは様々な危険性を持ちます。ロボットに感情移入する生徒達は、ロボット同士が衝突すると、その痛みも感じます。そしてロボットが周りに対して危害を与えないようにするにはどうすればいいか、ということを考えます。ひいては、ますますわかりにくくなる高度技術システムが社会に対して負の作用をすることを回避するための、配慮、技術力、倫理を学ぶことになります。


当委員会の主目的:
・上に述べたように、ロボカップジュニアを競技の面白さを入口とする総合学習の場と捉え、その場を通じ、子供達に、忍耐強く試行錯誤する科学的態度、ものづくりの心を身に付けさせ、さらには高度技術システムと社会との関わりを考えさせ、未来の社会に必要とされる人間形成を図ること。
・ロボカップジュニア京都地区予選を開催すること。
・同予選に出場する生徒達(小学生、中学生、高校生)に対して、ロボット工作とプログラミングの講習会、練習会、また指導者に対して、審判講習会等を開催すること。


これらの趣旨に賛同いただき、競技参加者、指導者、ご支援いただける方々が増えることを願っております。

2004年6月10日 設立者一同




------------------------------------------------------------




■補記■

ロボカップジュニアの利点:
・今世紀にめざましく発展するであろうロボット技術と軌を一にする。
・世界大会まで、また大学生、研究者にまで、ロボカップの場が用意されている。
・あたかもスポーツや音楽のように、競技やパフォーマンスという、対戦相手や観客とのコミュニケーションがある。他者への関心を喚起する。
・つまり子供達が乗れる仕掛けになっている。
・ただし、まともな試合ができるまで、苦労が多い。思い通りにロボットは動いてくれない。長い試行錯誤のプロセスが必要。
・審判は指導者の役割も兼ね、ジャッジしながら教育的な助言も与える。試合が教育的な場となっている(理想的な場合)。
・競技参加は、個人、学校のクラブ、民間の教室から、と自由で、ロボカップジュニアの組織もオープン。

不利な点:
・ロボット教材の値段が高い。
・コンピュータ等のセッティングに手間がかかる。
・結果がなかなか出ないので、子供の忍耐力が続きにくい。
・知名度が少なく、仲間が少ない。