エヴァンゲリスト・オブ・ロック:洋楽情報館

70年代の洋楽ロックを中心にCD&DVDリリース情報、コンサート情報をお届けします。

11/25にピンク・フロイドのトリビュートバンド、原始神母の神戸公演に行ってきました。
場所は「原始神母の発祥の地」のライヴハウスのチキンジョージ。至近距離で演奏とライティングを目撃できるのがナイスです。
ここ数年間、原始神母は「50周年記念」シリーズをやっていて、今回は「雲の影」特集。しかし、私が着目したのはチラシの「アニマルズからの新たな1曲」という記載です。

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Sheepは彼らの定番となっています。「豚系の曲はプログレ度が薄いのでDogsをやってくれるに違いない」と期待しました。去年12月の大阪公演の物販の際、shakeさんに直訴しましたし。

コンサートは扇田さんがベースをねっとりと鳴らすSaucerful of Secretsからスタート。ドラムがズンドコドンなパートでは扇田さんがエビぞりしながら気合い入れてクラッシュシンバルを叩き、感性のタイミングで銅鑼を叩くシーンが視覚的に面白かったです。
続けてはTimeとGreat Gig。 これまで私が見てきたGreat Gigでは熱唱系の冨田さんとオペラチックな優雅さで歌うレブリーレイナさんのからみが見事でした。しかし、レイナさんは今年8月に急逝。冨田さんの渾身の歌声に聞きほれながら、レイナさんがもういないことを実感し、悲しい思いがしました。
続くHigh Hopesの鐘が鎮魂の意味に聴こえ、続くWish You Were Hereでは「レイナさんがここにいて欲しい」というメッセージを感じました。



しんみりとしたところで、豚の鳴き声が流れました。「ま、まさか」と思ったら大久保さんがチャラリラとオルガンを弾き始めました。私の期待を大きく裏切るPigsの演奏が始まったのです。
「ダメ、これは楽しめない」と思いましたが、すぐに印象が変わりました。原曲よりもやたらよい。扇田さんが必死こいて弾く難しいベースラインと柏原さんのパワフルなドラムで迫力アップ。そして、ケネスさんの力強い歌声がすごくよい。ロジャーの声が曲の魅力を殺していたことを実感しました。私がこの曲で大嫌いな退屈な中盤のインストパートでは、三国さんがキーボードでギターの刻みの音を出すなか、shakeさんがトーキングモジュレーターで演奏するシーンに見ごたえがあり、退屈さはまったくなかったです。これまで40年この曲を聴いてきましたが、人生初で「Pigsってよい」と思いました。
そのまま、Sheepに突入。Shakeさんは「5年後は全曲やる」と宣言されました。原始神母の演奏でDogsがさらに進化すると期待できます。待ち遠しい。

第2部は「雲の影」特集でスタート。 Obsecuredではshakeさんと扇田さんのツインギターが聴けました。Burning Bridgeではデヴィッドのパートをケネスさんが歌い、リックのパートをshakeさんが歌うという意外性がありました。声質的に扇田さんよりもshakeさんの方がリックに近いという判断なのでしょう。



続くThe Goldのイントロが流れた時、「あれっ? Nile Songか?」と一瞬思いました。原曲ではデヴィッドが気の抜けた高めの声で歌っていて迫力ゼロなので気づきませんでしたが、よく聴くと曲調が似ています。ケネスさんのパワフルな歌声でハードさが増したことで好感度アップ。
Wot'sではshakeさんがエレキを抱えながらアコギを弾くというスタイルで開始。ラストではピアノを大久保さん、オルガンを三国さんが弾き、原曲よりも長いキーボードのからみを聴かせてくれました。

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Mudmenではshakeさんの奏でるギターにうっとり。



「このまま全曲演奏なのか?」と思ったら、Free Fourにスキップ。途中でケネスさんと扇田さんがラインダンスを披露しました。去年の「おせっかい」再現の際、女性2名とケネスさんがSan Tropezでラインダンスしたことを思い出しました。

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ラストはまさかのAbsolutely。 キーボードとドラムしか出番がない曲をやるとは思ってもいませんでした。Shakeさん、扇田さん、ケネスさんの出番は原住民コーラスが始まる直前の「イエス、はーい」みたいなセリフを言うだけ。あとはボーっと立っていました。
脱プログレな「雲の影」の再現はイマイチかも、と思っていましたが、演出がよくて結構楽しめました。
ここからは名曲集で、Shine On、Wall pt2、Comfortablyで第2部終了。いつもながらComfのライティングには惚れ惚れしました。

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アンコールの1曲目はAtom Heart。前日にFacebookで「神戸公演2daysは、原始神母ツアーとしてはレイナさんが歌うAtom Heartが聴ける最後のライヴになる」と案内されていました。なんと去年4月のクラブチッタでやったブラス+コーラス隊つきの演奏がマルチトラックで録音されていて、それからレイナさんの歌唱パートを抜き出したそうです。冨田さんの横にマイクスタンドが立てられたなか、演奏開始。ハモリセクションではレイナさんの声が会場に流れ、冨田さんがそれにからみ幻想的な世界になっていました。

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ラストはRun Likeでド派手に終了。過去、この曲ではレイナさんと冨田さんの踊りが見どころでした。今回はケネスさんがレイナさんの位置に登って踊っていたのは楽しかった。

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以上の内容で計3時間。今回もたっぷりと味わえました。 12/29の大阪公演で再び味わえるのが楽しみです。
12/30には六本木Exで東京公演があります。コーラス隊、ブラス隊、チェロつきのAtom Heartも披露されるのでお見逃しなく。


 

放送用として収録されたライヴ音源をCD化して発売しているAlive the Live。このブログでもよくレビューしてきました。頻繁に発売情報をチェックしてきましたが、ここ最近好みのアーティストのものがなかったので「もうネタ切れか?」と思っていました。
ところが、11月25日にビリー・ジョエルのライヴCDが発売されるという情報がつい先日発表され、色めき立ちました。 たぶん、「ヤンキー・スタジアム」のパワーアップ版の発売に便乗したものだと思います。



AtLの音質は玉石混合なので事前によく確認して注文しないと無駄金使いになってしまうというリスクがあります。そこでいつものように購入意義を検討してみました。

【ニューヨーク1977】

New York 1977
Billy Joel
Alive The Live
2022-11-25


商品の説明には公演日の情報は記載されていません。「ストレンジャー」発売前ということのみ。
収録曲は、
Miami 2017
Somewhere Along the Line
Summer, Highland Falls
Piano Man
Scenes From an Italian Restaurant
James
Prelude / Angry Young Man
New York State of Mind
Traveling Prayer
Just the Way You Are
The Entertainer
You Are My Home
Root Beer Rag
She's Got a Way
The Ballad of Billy The Kid
I've Loved These Days
Captain Jack
Worse Comes to Worse
Ain't No Crime
Say Goodbye to Hollywood
Weekend Song
Souvenir

ブートの情報を調べたら、1977年5月6日のロングアイランドにある大学での公演を収録したCDと曲目が一致しました。多分、これだと思いYouTubeで検索したら出てきました。



ちょっともやけていますが、音のバランスはよく、十分聴けるレベルだと感じました。
商品説明にAtLお得意の「マスター音源を発掘」「リマスター」という記載がなく、「YouTubeとさほど音質が変わらないのでは?」という疑念はあるものの、購入しても損した気持ちにはならないという可能性があると思いました。

ビリーの1977年のライヴ音源としては6月3日のカーネギー・ホールでの音源を収録したCDが「ストレンジャー」の30周年記念箱に入っています。

ストレンジャー(30周年記念盤)(DVD付)
ビリー・ジョエル
SMJ(SME)(M)
2008-07-23


しかし、こちらはフルセトリではなく12曲限定。AtLは全曲収録なので存在意義はあると思います。
ということで注文。

【ウェンブリー・スタジアム 1990】


Live Wembley Stadium 1990
Billy Joel
Alive The Live
2022-11-25


こちらも公演日の情報は記載ありませんが、ロンドンのウェンブリーで公演を収録したという情報で調べたら5月26日の公演を収録したブートCDがあったので、この日で間違いないでしょう。
AtLの収録曲はこれ。
Storm Front
Allentown
Prelude / Angry Young Man
Scenes From an Italian Restaurant
The Downeaster Alexa
Goodnight Saigon
I Go to Extremes
Pressure
Leningrad
My Life
Innocent Man
Shameless
We Didn't Start Fire
Shout
Uptown Girl
It's Still Rock and Roll to Me
You May Be Right
Only the Good Die
Young Matter of Trust
Big Shot
That's Not Her Style
Piano Man

6月22、23日の公演を収録した「ヤンキー・スタジアム」とほぼ同じ曲目です(ヤンキーに収録されていたMiamiがなく、代わりにLeningradを収録)。
AtLの存在意義を感じないのでパス。

★2022/11/29追記
New York 1977を聴きました。音質は良好。楽器はセンターにかたまっているものの(モノラル?)、分離がよくて、細かい演奏を聴きとることができます。リヴァティー・デヴィートのドラムとビリーの熱唱にパワフルさを感じます。
ビリーのファンなら買って損な気持ちにはならないと思います。



 

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