2021年04月04日

原始神母 圧巻のAtom Heart完全再現に大感動

昨夜、ピンク・フロイドのトリビュートバンド、原始神母のクラブチッタ公演に行ってきました。
今回の目玉は、原子心母50周年を記念したアルバム完全再現です。それもブラス、コーラス、チェロも加えた編成で。

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この編成で再現を試みたいという話は、2019年12月21日のEXシアター公演のラストでShakeさんが言われました。この日はウマグマの完全再現(ほぼ)をやった日なので「原始神母の実行力なら、夢物語ではないかも」と思いました。
しかし、2020年はコロナ禍。コンサート開催のアナウンスがなかなか出ず、「夢物語で終わったか」と完全諦めモードに入っていたら、11月13日に渋谷公演が開催されました。バンドのみでの1970年ピンク・フロイド特集でした。そこでShakeさんが「2021年春に原子心母完全再現をやる」と再度宣言されました。
それ以来、この日を待ちわびました。

会場に入りステージを見てもさほどいつものセットと変わりないように見えました。
3部構成の第1部はTimeでスタート。 演奏がバッチリなうえに、ライティングが超見事。去年の渋谷公演ではステージが狭くてこじんまりにせざるを得なかった鬱憤を晴らしたいというライティング担当の雷神テリーさんの意気込みを感じました。私が見た過去のコンサートでは後方にバリライトを楕円形に並べていましたが、今回は後方には8個を半円に並べて、ステージ前方に4個配置。この配置になった(というか、せざるを得なかった)理由は後で分かりましたが、これが大正解。すごく豪華さと幻想さがアップしていました。

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Great Gigで8本の白いスポットライトがボーカルのラブリー・レイナさんに集中した時は、後光を背負った観音様のように感じ、すごく美しさと荘厳さが表現されていて曲の雰囲気にあっていました。
High Hopes、Have a Cigarと続いて、Pigs on the Wingを前奏としたSheepに突入。原始神母のSheepは絶品で第2部に向けてテンションアップしました。

休憩に入った途端、ステージの照明が全点灯し、セットが明らかになりました。何と後方にコーラス部隊用のマイクがズラッと並んでいました。これがあるために半円形にバリライトを設置せざるを得なかったのだと分かりました。
そしてミュージシャンが登場。ブラス10名、コーラス9名、チェロ1名、指揮1名がバンドに加わり総勢約30名がステージに上がりました。

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バンドだけでやるAtom Heartも素晴らしいのですが、生ブラスは音の鮮烈さとキレが全く違います。迫力と煌びやかがアップして心に響きます。チェロも素晴らしい。キーボードでは表現が難しい細かい抑揚にしんみりさがアップしていました。そして、コーラス。もうたまらなく美しい。
バンドのみの場合はカットされる「よくわからんパート」も再現して、ラストはグワっと盛り上がって終了。観客は立ち上がって大拍手。なかなか鳴り止みませんでした。

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コーラス部隊が退席するなかブラス部隊は残って、Summerで再び迫力のある演奏をしてくれました。
Alan朝食では生活音を録音で流すなかでの演奏。「完全再現なら、料理部隊が登場して生活音を生で出すかも」と思っていましたが、さすがにそこまでの余力はなかったようで…

大感動の第2部の余韻に浸る暇なく、第3部ではShine、Wish、Another Brick 2、Comfortably、Run Like Hellが演奏されました。Wishではマスクの下で小声でサビを合唱し、「ヘイティーチャー」や「ランランラン」では拳を振りながら小声で合唱しました。コロナが終息し会場全体で合唱できる日が待ち遠しい。
Comfortablyでのミラーボールはいつもながら圧巻。バリライトがミラーボールに全集中して会場中を光で満たしました。去年は小ぶりだったので、「やはりこの大きさがなければ」と改めて思いました。

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これだけでもお腹いっぱいなのに、アンコールではブラス部隊がまさかの再登場のNile Songで大盛り上がり。ライティングもガンガンに炸裂。

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 3時間40分という至極の幸福時間を過ごせました。私は2017年からコンサートに行っています。満足感はこれまでで最強でした。昨年末に埼玉から兵庫に引っ越したので、今回は交通費と宿泊費を払っての参加でした。その甲斐はありました。
Shakeさんはこの編成でまたやってみたいと言われていたので、大阪か神戸での再演を期待。 
今年秋には、おせっかいの完全再現をするそうです。こちらも楽しみ。Fearlessのラストの合唱を練習しておこうっと。 



 

rock70s at 09:23|PermalinkComments(0) プログレ | ピンク・フロイド

2021年03月28日

ピンク・フロイド Alive the Live ライヴCD 3作を聴く

過去にラジオやテレビで放送されたライヴ音源を発掘してCDを発売しているAlive the Liveから3月28日にピンク・フロイドの音源が発売されました。
Alive the LiveのCDは当たり外れが激しいのですが、過去発売されたピンク・フロイド関連は比較的良好でした。特にピンク・フロイドの「イン・ザ・フレッシュ・ツアー 1977」とロジャー・ウォーターズの「シカゴ 1984」は音質&内容ともに絶品。
ということで多少の期待を持って購入しました。

【ライヴ・イン・モントルー 1970】
1970年11月21日にスイスで開催されたフェスティバルSuper Pop '70 VIIでの演奏を収録(一部は22日の演奏)。

Live In Montreux 1970
Pink Floyd
Alive The Live
2021-03-28


Astronomy Domineでスタート。音はセンターに集まっているものの、そこそこクリア(ウマグマのCD1には及ばないが)でイイ感じです。曲の展開はウマグマとほぼ同じで、デヴィッドの激しいギターに続いて鳴るリックの幻想的なオルガンが心地よし。
続くFat Old Sunではリックのオルガンソロが追加され14分に拡大されています。初期ピンク・フロイドではリックの存在感が大きかったことを改めて実感。Cymbalineでは中盤にいったん演奏が途切れ、人の足音が入ったりドアを開くような音が入ります。いったい何をしているのか謎。演奏が再開した直後、断線したようなブチッ、ビーンというノイズが入ります。デヴィッドが笑っているので演奏中になにかやらかしたのかも。

そしてバンドのみでのAtom Heart Mother。なぜか11月22日の演奏が収録されています。11月21日の演奏は、以前発売されたEarly Years箱に収録されているので権利的な問題で収録できなかったとか?
次のEmbryoの演奏もバッチリ。この2曲はどっぷりと幻惑感に浸れます。
CD1は文句なし。彼らの魅力が凝縮されています。これを聴くために買う価値があります。

一方、CD2では冒頭からヒスノイズが目立ち、演奏のクリアさがなくなります。Green Is、Set the Control、Saucerfulという耳タコ曲が続き、感動は今ひとつ。続くJust Another 12 Bar、More Bluesはプログレ感やサイケ感がないブルース的なインスト曲です。聞き取れたMCによるとSaucerfulで本編終了し、アンコールで時間が延長されたのでインプロビゼーション大会でこれらの曲をやったぽいです。

CDのラストは22日のコンサートのアンコール曲Interstellarを収録。原曲の面影がないインプロビゼーション大会となっていて面白いですが、音のクリアさに欠けるのは残念。


【モントルー 1971】
1971年9月18日、19日にスイスで開催されたFestival de Musique Classiqueでの演奏を収録。「おせっかい」発売の直前です。

Montreux 1971
Pink Floyd
Alive The Live
2021-03-28


Echoesでスタート。冒頭のピーンとそれに続くエレピの音はクリアで期待が高まりますが、ベースやドラムにさほどのクリアさはなく、全体的な音質はもうちょい。中盤でベースがグイグイと鳴るパートが迫力不足です。ボーカルが深いエコーのかなたで鳴っている感じがするのが残念。
その後、Eugene、Set the Control、Cymbalineが流れます。もう聞き飽きた感じがあって面白みに欠けます。
そしてAtom Heart。こちらはブラス、チェロ、コーラスが入った完全体です。冒頭のブラスセクションはクリアに鳴って、つかみはOK。しかし、ドラムとベースが入ったとたんに音のクリアさがなくなり不鮮明ななか演奏が進みます。
ラストはSaucerful。これまた耳タコ曲で魅力は感じません。

このCDの目玉はEchoesと完全体Atom Heart。音はイマイチながらこれを聴けるという価値はあります。Early Yearsにはもっと音がよいライヴ音源が収録されているので、これを持っている方はあえて今回のCDを買うまでもないでしょう。


【ライヴ・イン・ロンドン 1972】
1972年2月20日のロンドン公演を収録。

Live In London 1972
Pink Floyd
Alive The Live
2021-03-28


このCDの目玉は、レコーディング開始前の狂気のプロトタイプが演奏されていることです。On the Runはなく代わりにThe Travel Sequence というギターメインの軽快なインスト曲が入っています。また、Great Gigはなく代わりにThe Mortality Sequenceが収録されています。リックのオルガンをバックにセリフが延々と流れ、途中セリフだけになります。すごく奇妙で不思議な世界になっています。
これらは以外はほぼ完成形に近いです(歌詞の違いはある)。

Speak to Meは不鮮明で薄っぺら、ノイズはあるは、センターに音がかたまっているはで「このCDはハズレか…」とガッカリします。しかし、Breatheになると急に音に左右が広がりイマイチ感が薄れます。しかし、ベースとドラムが小さめで迫力不足なのはもうちょい。Timeはやたら軽くてガッカリします。TimeではAメロでリックがデヴィッドとハモッていて、彼の声質のためにソフトな印象になっています。
Moneyはイイ感じなのですが、Us and Themでは途中で急に音質が悪くなり遥か遠くで鳴る感じになります。名曲だけにかなりガッカリです。なぜかラスト数秒で音質が戻り、Any Colourはイイ感じに始まります。ギターがメインで、完成形で聴けるシンセのグルグルはありません。

狂気プロトタイプは、全体的にイマイチ感が漂います。「The Travel Sequence とThe Mortality Sequenceをどうしても聴きたい!」という方はどうぞ。
でも、これらの高音質バージョン(6月のブライトン公演)が以前発売された狂気豪華ボックスセットに入っているのでそちらを聴くほうが断然よいです(値段は張るが)。

The Dark Side of the Moon
Pink Floyd
Parlophone (Wea)
2011-09-26



狂気プロトタイプに続けてOne of These Daysが入っていますが、音が悪く、遠くで鳴っている感じです。嵐も風も吹いていない微風状態。
あとは耳タコ曲とEchoes。音質イマイチで聴く気になれません。


 

rock70s at 15:49|PermalinkComments(0) ピンク・フロイド 
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