2015年06月01日

イエス 1972年ライヴ 新発売音源を聴く 

先日、イエスの1972年の「危機」ツアーの北米での7公演(10/31、11/1、11、12、14、15、20)を完全収録したボックスセット「Progeny: Seven Shows from Seventy-Two」(CD14枚組)が発売されました。
英語版wikipediaによると現在進行中のイエス作品のリマスターに入れるボーナス音源を探している過程で、マルチトラックで収録されたオープンリールテープをたまたま発見したそうです。

私は資金的な理由でこの14枚組から抜粋して2CDにまとめた「Progeny: Highlights from Seventy-Two」を買いました。




曲目は、
Opening (Excerpt From 'Firebird Suite') (11/20)
Siberian Khatru (11/20)
I've Seen All Good People (11/20)
Heart of the Sunrise (11/15)
Clap/Mood for a Day (11/12)
And You and I (11/11)
Close to the Edge (11/11)
Excerpts from 'The Six Wives Of Henry VIII'  (11/12)
Roundabout (10/31)
Yours Is No Disgrace (11/12)
です( )は収録日。

Firebirdは雰囲気たっぷりに始まり期待感が高まってきますが、後半で急に音が小さくなり、メンバーがチューニングをしている音が入ってきてビックリしました。多分、会場のPAにはこのチューニングの音は流れておらず、今回のCD化にあたり当時のステージの様子がわかるように収録したと推測しています。貴重な音源かもしれませんが、私はFirebirdを普通に聴きたかったので邪魔くさく感じました。
そして、Siberian Khatru。音はクリアでよいです。クリスのベースもブリバリっています。しかし、ボーカルが入ったところでがっかり。この曲はハモリが魅力の一つなのに、クリスの声の音量が小さくジョンの声だけが目立ちハーモニーになっていません。
続くI've Seen All Good Peopleもハモリが肝心要の曲ですが、こちらはジョンとクリスの声のバランスがよくとれていました。これ以降の曲も音のバランスがとれていて聴きやすかったです。まあ、可もなく不可もなくという感じ。
Yours Is No Disgraceではスタジオ版とは違ったハウさんの激しいギターソロが聴け、面白かったです。

cs












収録から43年ぶりにたまたま発見されたわりには音質がよかったです。物置の片隅に放置されていたのではなく、温度・湿度管理がしっかりとした場所で保管されていたのでしょう。さらに現代の技術を活用してクリアな音に補正したのでしょうね。よい仕事です。

こうなると気になるのは、イエスの歴史に残る名盤イエスソングスとの比較。
Progenyを聴いた直後に、HDCDをデコードした音源(44.1kHz/24bit)を聴いてみましたが、勝負はあっさりとつきました。イエスソングスの方が音が太くパワフルです。残響成分が多いというか、こちらの方がライブ感が強い気がしました。私はこっちの方が好みです。



今回のボックスセットの発売によって、これまで明らかでなかったイエスソングスの各曲の収録日が推測できたと英語版wikipediaに書かれてありました。

Opening (Excerpt From 'Firebird Suite')  (11/20)
Siberian Khatru (11/15)
Heart Of The Sunrise (11/12)

Perpetual Change (2/19 or 23)
And You And I (11/12)
Mood For A Day (11/20)

Excerpts From 'The Six Wives Of Henry VIII' (前半は11/14、後半は11/20)
Roundabout (前半は11/1。後半は不明)
I've Seen All Good People (不明)
Long Distance Runaround-The Fish (2/19 or 23)
Close To The Edge (12/15 or 16)
Yours Is No Disgrace (11/15)
Starship Trooper (12/15 or 16)

赤字がProgenyのボックスセットに収録されたものです。Progenyの2CD版とイエスソングスの収録日が一致したものはありません。この情報から、私は以下のような推測をたてました。
・Progenyの7公演の音源はもともとイエスソングス作成のためにマルチトラック録音されたもの。
・7公演から各曲のベストテイクを集めると「ほぼイエスソングス」になってしまうため、2CD版のProgenyを作るにあたっては「2番目の出来」の曲を中心に集めざると得なかった。

ということで私の結論は・・・
イエスソングスをまだ聴いたことがない方は、イエスソングスを聴くべし。
「イエスソングスを十分に聴きこんだので、お口直しにちょっとでも違った音で聴いてみたい」という方はProgeny 2CDを。
「イエスソングスの元音源を徹底的に分析したい! Wikiの推測を検証したい!」という方は14CDをどうぞ。


rock70s at 20:56│Comments(0)TrackBack(0) イエス 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔