2015年06月28日

生まれ変わっていた ジェネシス「セカンズ・アウト」

ジェネシスの名ライヴ・アルバムとして評価が高い「セカンズ・アウト」。実は私は好きじゃなかったです。音にベールが一枚かかったようなスッキリしない音質で、演奏がおとなしく感じ、スタジオアルバムにあった緊張感があまりないように感じたからです。LPレコードの頃から、2〜3年おきに聴いてみては「やっぱり、イマイチだよなー」と思うことの繰り返し。



そんな中2009年に発売されたのが、全ライヴ・アルバムをリマスターしたボックスセット「Live 1973-2007」。 セットに入っていたのは、「ライヴ」「セカンズ・アウト」「スリー・サイド・ライヴ」「ザ・ウェイ・ウィー・ウォーク」。
私は「ポップ化ジェネシスの2作品はいらん。ライヴとセカンズさえ買えば十分。待っていればSACDがバラ売りされるに違いない」と思いパスしました。

_SL1500_











それから6年が流れ、日本版ではCDがバラ売りされましたがSACDのバラ売りはありませんでした。
最近になってプログレのライヴ作品をいろいろと聴きたいと思い、「そろそろセカンズを日本版リマスターCDに買い換えようか」と思ったものの、プレミアがついてアマゾンで8000円の値がついていてビックリ。さすがに手が出ませんでした。
そんな時、ツタヤで「スリー・サイド・ライヴ 」があるのを見つけました。このアルバムは30年前にFMラジオで聴いて「こんな脱プログレは買う価値なし」と思い、それ以降存在を無視してきましたが、今回は暇つぶしに聴いてみました。



聴いてみたら意外と楽しめました。この30年間で「アバカブ」もポップ作品と割り切れば悪くないなと印象が変わったからでしょう。
そうなると、3対1で「Live 1973-2007」の存在が私の中で高まりました。アマゾンで見たら中古で7000円ちょっとで出ていたので思い切って買いました。

届くと早速「セカンズ・アウト」を再生。
よいです。ベールが剥がれ、クッキリとクリアな音になりました。低音も重みが増した気がします。 一曲目のSquankは、以前のバージョンでは「すこんく」という感じでしたがリマスター版は「スコーンクッ」という感じです。今まではライヴがなかなか盛り上がらずに「もうちょい気合を入れんかい!」とイライラしたことがありましたが、今回は素直に楽しめました。このアルバムの評判の高さにようやく合意できました。

ただ一つ納得できないのが、曲順。Afterglowが4曲目に入っていて唐突感があります。この曲は「静寂の嵐」では組曲のラストの曲で、通して聴くと組曲を締めるにふさわしい荘厳感がありますが、単独では存在意義が薄いです。「もしかしたら、実際のライブでは後半のおいしい位置にあるのでは?」と思い、Setlist.fmで調べてみました。

このアルバムが収録された1977年6月11〜14日のセットリストは以下のとおり(Cinema showは1976年の公演)。赤字は「セカンズ・アウト」に未収録。

Squonk 
One for the Vine 
Robbery, Assault and Battery 
Inside and Out 
Firth of Fifth 
The Carpet Crawlers 
...In That Quiet Earth 
Afterglow 
I Know What I Like (In Your Wardrobe) 
Eleventh Earl of Mar 
Supper's Ready 
Dance on a Volcano
Drum Duet 
Los Endos
The Lamb Lies Down on Broadway
The Musical Box (ending only)

はい、案の定、Afterglowの前にQuietが入っていて組曲形式でした。これならばまあ納得できます(演奏順が早い気がしますが・・・)。 LPレコードの収録時間の都合でQuietをカットせざるを得なかったのでしょうね。
セットリストを見てふと思ったのが「Inside and outって何だ?」ということ。スタジオアルバムに入っていないのでYouTubeで調べたら出てきました。地味な曲です。なじみのない曲に会場は盛り下がったかも。



 
もし、オリジナルマルチトラックテープが残っていたらこのコンサートを完全版で聴きたいです。あと2年経ったら、発売40周年なので、何か出るかも!?

rock70s at 09:21│Comments(4)TrackBack(0) ジェネシス 

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この記事へのコメント

1. Posted by 眩惑のすーぱー名無し   2015年07月14日 00:48
inside & outは「静寂の嵐」の後に出た3曲入りEPの収録曲です。Shig Sak さんは地味に感じたようですね ……この時期までのジェネシスの集大成といってよい完成度の高い曲だと思いますよ。実際ファンには人気の高い曲ですし。
前半のバラード調がちょっとトリック・オブ・ザ・テイルに入ってる「さざなみ」に似てなくもないですが、後半の目眩く展開が素晴らしい。前半と後半でガラリと曲調が変わるところが、どことなくクイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」を彷彿とさせますね。
ライヴ・ヴァージョンはこれより数段迫力があります(特に後半!) ので、あまり大っぴらにお薦め出来ませんがサウンドボード録音のブートレッグが存在しますので探してみては如何でしょうか?
なおセカンズ・アウトに関してはたしかに現行リマスターが決定版と言えますが、以前の「ベールを被った」音像もあれはあれでジェネシスらしくて嫌いではなかったです。あと現行盤ではラストの「ロス・エンドス」の後に入っていた終演アナウンス?的な古いボードビルソングみたいなのが流れるのが権利関係の問題?からかオミットされちゃってるのが旧盤に慣れ親しんだ耳からすれば少し残念ですね…!
2. Posted by shig-sak   2015年07月14日 13:08
コメントありがとうございます。
Inside and OutがEPとして発売されていたのなら、会場に来たファンには馴染みがある曲だったのでしょうね。「あの新曲をやってくれた!」と盛り上がったかも。
3. Posted by 眩惑のすーぱー名無し   2015年07月15日 01:32
ジェネシス77年ツアーのデータ面としては「Inside & Out 」はツアー後半からセットリストに加えられています (ツアー中にEPが発売された為) 。それまでは4曲目のポジションは静寂の嵐収録の「ユア・オウン・スペシャル・ウェイ」を演っていました。
またオープニングで定着していると思われた「スコンク」はツアー初日はセットの中盤に演奏、オープニングは76年ツアーを引き継ぐ形で「ダンス・オン・ア・ヴォルケーノ」「眩惑のブロードウェイ」で始まり、「ブロードウェイ」収録の「リリーホワイト・リリス〜ウェイティング・ルーム」から静寂の嵐の「ウォット・ゴリラ?」へのメドレーが演奏されるなどセットが固定していない故のユニークな曲目が面白いです。
終盤からアンコールは序盤〜中盤まで「ヴォルケーノ〜ドラムデュエット〜ロス・エンドス」、「ブロードウェイ〜ミュージカル・ボックス」の流れですが、終盤になると更に「ザ・ナイフ」が演奏される日もあったようです。
尚76年のビル・ブルフォード参加ツアーでは「ロス・エンドス」の後に「イット〜ウォッチャー・オブ・ザ・スカイズ」(これはスリーサイズライヴの英盤に収録されていますね) でクロージングというのが定番でしたが、「トレスパス」収録の「ホワイト・マウンテン」といった古い曲も引っ張り出すなど、ピーガブ脱退後の初ツアーということでレパートリーに苦心した跡が窺えるセットリストになっているのが面白いです。
「Inside & Out 」は後にも先にもこの77年ツアーでしか演奏されておらず、また回数も少ないですがメンバーにとってはシングル曲の「スペシャル・ウェイ」を外してまでも演奏したい演りがいのある曲なのは間違いなかったようですね。
4. Posted by shig-sak   2015年07月16日 22:50
なるほど。眩惑のすーぱー名無しさんは、情報宝庫ですね。
ありがとうございました。

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チープ・トリック新作「ウィア・オール・オーライト」

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マリリオン「Misplaced Childhood」 スティーヴン・ウィルソンによるリミックス(5.1chあり)

【8月18日】
スティーヴン・ウィルソン新作「To The Bone」

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