2016年12月05日

ピンク・フロイド ボックス・セット 「砂丘」の魅力

ピンク・フロイドのボックス・セット、The Early Years 1965-1972でこれっぽっちも期待していなかったけど意外とよかったのが、ブック4のCDに収録された映画「砂丘」のボツ音源です。

「砂丘」はミケランジェロ・アントニオーニ監督の映画です。アントニオーニは撮影後、映像に被せる曲を探している際に「ウマグマ」を聴いてEugeneが映画のラストにある爆発シーンにピッタリだと考えて、ピンク・フロイドに声をかけました。



ピンク・フロイドは映像を見ながら1969年11〜12月にかけて曲を作ったものの、アントニオーニは彼らが作った曲に満足がいかず、全曲を彼らに任せるという方針を転換して他のバンドの曲も採用し、結局映画で使われたピンク・フロイドの作品は3曲だけでした。1970年3月に発売されたサントラ盤にはその3曲が収録され、1997年にCDで再発された際にはボーナスディスクにはボツ作品から4曲収録されました。

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この話を聞いた時、「アントニオーニのセンスが悪いだけで、ピンク・フロイドのサウンドの素晴らしさには変わりはないはずだ」と思い、かなり期待してCDを買ったのですが、この当時の彼らの魅力だった幻惑感に欠ける曲ばかりで落胆しました。






「音質はイマイチだし、ショボ過ぎて永久に聴くことはないだろうし。存在自体じゃま」と思って、早々にCDを売りさばきました。
今回、ボックス・セットに「砂丘」のサントラ盤に未収録の音源が収録されると聴いた際に「どうせショボいはずなので聴く価値なし」と思いました。しかし、計47分の16曲を実際に聴いてみると短いながらもキラリと光る曲が多くて驚き。サントラ盤の曲と同じように幻惑感には欠けていますが、スカッとさわやかなアコギの曲、ハードな曲、Eugeneの別テイク的な曲などバラエティーに飛んでいて意外と楽しめました。また、ブート盤でよく知られていたFingal's CaveがAeroplane、OenoneがLove Scene ver 1というタイトルで収録されています。



今回のボックス・セットへの収録にあたりリミックス&リマスターしたせいなのか音に透明感と豊かな響きがあり、好印象を抱きました。

こうなると「サントラ盤の聴き込みが甘くて、曲の魅力に気付けなかっただけなのでは?」と思ってしまいます。彼らのファンとしてあるまじき行為だったと反省し、再度サントラ盤を買いました。
やはり、こもった感じでメリハリに欠けていて曲の魅力はイマイチ。「買わんでもよかったかも」という思いが一瞬頭をよぎったものの、「ボックスセットの曲と一緒に聞き込んでいけば味がでてくるはず」と気を取り直して聴いていくことにします。

「砂丘」で大学での暴動を描いたシーンのために録音されたボツ曲がのちにUs and Themに進化するThe Violent Sequenceです。リックのピアノとロジャーのベースで演奏されたシンプルな曲です。「狂気」の豪華ボックスセットにはUs and Them (Richard Wright Demo)というタイトルで5分ちょっと収録されましたが、今回のボックス・セットにはThe Riot Sceneというタイトルで1:40のみ収録されています。何故、フル収録しなかったのか真相はわかりませんが、The Riot Sceneを聴いてこの曲に興味をいだいた者に「フルで聴きたい」という欲望を抱かせて「狂気」の豪華ボックス・セットを買わせようとする魂胆か?








 

rock70s at 21:53│Comments(0)TrackBack(0) ピンク・フロイド 

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リリース情報
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