2005年12月01日

【展】北斎展

先日、東京国立博物館の北斎展を(ようやく)見に行ってきました。



開館と同時に到着したら、すでに門の外まで人が並んでいるという盛況ぶり。この展覧会への注目度の高さが窺われる。それもそのはず、今回の北斎展には世界中に散らばっている北斎の作品約500点が集結、これほどの大きな規模で行われる北斎展はおよそ100年ぶりとのこと(1901年のウィーンまで遡る)。
というわけで、この秋、いちばん楽しみにしていた展覧会とあって、ややテンション高めで会場に入ったのでした…。
葛飾北斎といえば、何はともあれ「冨嶽三十六景」が有名。この日も「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「山下白雨」の人気作の前には人だかりができていた。こうした風景画の数々で切り取られた景色も面白いのだが、そこに描かれた人物の動き、表情、しぐさなどをつぶさに見ていくのも面白い。みんな、どこかユーモラスで、伸びやかだ。

こうした錦絵が北斎の代名詞なのかもしれないが、この展覧会で僕がもっとも楽しみにしていたのは、晩年の肉筆画の数々。
齢八十をとっくに過ぎた老人が、「画狂老人卍」(あるいは「卍」)と名乗り、筆をとってを描く日々を想像してみる。ひとつひとつの絵には、自分の年齢を書き残している。その年齢は、少しずつ繰り上がっていく(北斎が逝ったのは九十歳)。しかし、作品は精巧さを失わないばかりか、ますます迫力を帯びていく。「画狂」とはうまいことを言ったものだ、これは本当に狂気じみた執念なのではないかと、一人の老人の晩年に想いを馳せると、ものすごくゾクゾクするではないか。

というわけで、混雑にもめげずに約3時間半の鑑賞。膝から下が棒になるような思いでした。
会場の外はこんな様子。



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