2006年03月21日

三時知恩寺

もう春が近いのですが、先日まで行われていた「京の冬の旅」の特別拝観の写真のストックです…。2月の写真なので、寒々しい様子なのはスルーしてくださいよ。
三時知恩寺は入江御所とも呼ばれ、皇女や摂関家息女によって相承されてきた浄土宗の尼門跡寺院。応永年間(1394〜1428)に後光厳天皇の皇女である俔子内親王(入江内親王)が創建…云々というわけで、三時知恩寺の縁起についてはこちら。こういうお寺があるとは、今回の特別拝観で初めて知りました。



浄土宗は一日に6回の勤行があるのだが、浄土宗に篤く帰依していた後柏原天皇は、宮中での一日6回の勤行のうち、昼の3回(8時、12時、16時)をこの寺で勤めるように定めたことに由来して、寺号を三時知恩寺を改めたと伝えられている。



庭の撮影はかまわないですよ、ということだったので、せっかくなので何枚か撮影。


また、三時知恩寺では貴重な文化財も展示。
絵画では京都博物館から里帰りした狩野永納「花鳥図屏風」、円山応挙の最初の師である石田幽汀の「松島橋立図屏風」、そして円山応挙の「魞漁図(えりぎょず※)」は琵琶湖での魞を使った漁の風景を描いたのどかな雰囲気のある作品。もっと大きい絵なのかと思っていたけど、意外に小さかった。
その他には、江戸時代の御所人形、源氏物語の扇絵を貼りめぐらせた襖、太平記絵巻、蒔絵の調度一式などを展示。なかなか見どころの多いお寺だった。

※「えり」は"魚"に"入"。

※写真をクリックするとちょっと大きな画像を表示します。

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