2006年09月18日

【展】国宝 風神雷神図屏風

俵屋宗達の「風神雷神図屏風」といえば、京都・建仁寺所蔵の国宝屏風絵。
京都国立博物館に寄託されているので、建仁寺の書院にはレプリカが置いてある。
その「風神雷神図屏風」は、現在、東京・丸の内の出光美術館にやって来ているのである。
宗達、尾形光琳、酒井抱一……琳派の系統の代名詞ともいえる三人の風神雷神図を揃って展示するという、素晴らしい企画。三者が揃うのは、実に、66年ぶりなのだそうだ。

風神雷神図屏風

宗達を模写したのが光琳で、光琳を模写したのが抱一で……という先入観があるせいか、やっぱり宗達の風神雷神にもっとも目を惹かれてしまう。
輪郭線の太さ、筋肉隆々とした手足の描き方、顔立ちには獣的な荒々しさに満ちており、宗達画の風神雷神にもっとも力を感じる。

昨日まで京都に滞在していたので、養源院で宗達の杉戸絵も見てきたのだが(宗達は1621年の養源院再興の際に杉戸絵を手掛けた)、この杉戸絵を描いた時に、養源院のすぐ隣にある三十三間堂で「風神雷神像」を目にしたのではないか、とも考えられているのだそうだ。
養源院で絵を描く仕事が来たよ→隣の三十三間堂で風神雷神像を目撃!→後に風神雷神を生み出すためのインスピレーションに……と考えてみると、「風神雷神図屏風」を生み出す流れは、とてもスリリングだ。

また、展示全体を通しても、工夫があり、とても興味深いものだった。
三者三様の風神雷神を比較・検証したり、琳派の継承を「梅」「秋草」「燕子花」といった代表的なモチーフから照らしてみたりと、見せ方もとても分かりやすく、はっきりしている。
これはナイスな展覧会だと思う。

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この記事へのコメント
石庭さん、こんばんは。
今回の3泊京都の旅は台風の影響が心配でしたが、
お天気の崩れもなく良かったですね。FC東京はガックシでしたけど^_^;
国宝「風神雷神図屏風」、いま出光美術館にいるんですね。
レプリカ版は7月に建仁寺の書院で一休さんと一緒に見て来ました。
本物の輝きはいかがでしたか?レプリカはなんとなく色調が淡いような気がしたんですけど。それでも、宗達の「風神雷神」の力強さはしっかりと伝わってきました。
石庭さんの、養源院→三十三間堂→「風神雷神図」誕生、の話には
ワクワクしました!もし宗達が養源院での仕事を請けていなかったら
今に伝わるような「風神雷神」は存在しなかったかも。
そんなこんなを考えながら見るのも一つの楽しみ方だと思いました。^^
Posted by 道舟 at 2006年09月19日 22:19
FC東京敗戦には、本当にもう、_| ̄|○ガックリ…でしたけど、京都散策の方は天気もまずまずで満喫できました!
養源院→三十三間堂→建仁寺……そんなテーマを持っての散策も面白いかもですよね。
宗達の風神雷神は、線がいいです、線が。力強くて伸びやかな印象を受けました。
建仁寺に里帰りした風神雷神なんてのも見てみたいですが、うーん、難しいのかなぁ……。
Posted by 石庭 at 2006年09月20日 20:30
なんですと!

風神雷神が三つとも揃って並んでいるって!

出光さんもやるもんですな。

いつまでですか?

(ご挨拶があとになりました、こんばんわ)
Posted by sango at 2006年09月20日 21:13
sangoさん
こんばんは、ごぶさたしております。
出光美術館は、けっこういいのを持ってます。
陶磁器に日本画と、中高年層の女性に人気のありそうなブツを
けっこう所蔵しているんですよ。
ちなみに、風神雷神は10月1日までなんです……。
Posted by 石庭 at 2006年09月20日 23:08