重森三玲が43歳の時(昭和14年)に手掛け、実質上のデビュー作ともされ、同時にまた、重森三玲の代表作ともされている。

まずは南庭。巨大な立石群で「蓬莱」「方丈」「瀛洲(えいじゅう)」「壺梁(こりょう)」の四仙島を表現し(写真手前)、さらに西方には五山が築山として表現されている(写真奥)……と、お寺からいただいた栞を読むと、何だかよく分からない説明が書いてあったりするのですが、ここではビジュアル的に楽しんでしまうのが良い。
難しい話は抜きにして、庭と面と向かい、目で楽しみ、心で感じたままを楽しむのが良い。


庫裡で拝観の受付を済ませ、廊下を歩いて視界が開けると、まず目に飛び込んでくるのが、この険しい石群だ。視覚的な効果は、とにかく抜群だと思う。「おっ…すごい…」と、思わず口をついて出てしまうような。