2007年08月24日

東福寺の重森三玲(6)龍吟庵

写真で綴る「東福寺の重森三玲」。最後は龍吟庵です。
こちらは常時公開されていないので、写真は今年(2007年)2月の冬の特別拝観のときのもの。
冬枯れた木々を背景に、何とも淋しい感じですが……こうして写真を見返してみると、冬の庭もまた、なかなかいいものだ。余計な装飾を排して、石と砂だけの庭そのものの姿を見せてくれる。

龍吟庵の方丈は室町時代の建立で、方丈建築としては現存する最古の建物として国宝指定されている。
重森三玲は、昭和39年・68歳の時に、ここに庭園を造った。



方丈南庭(前庭)は白砂を敷いただけのシンプルな庭。
そして、いちばんの見どころが、この西庭。寺名にちなんで「龍吟庭」と呼ばれる。
白砂と黒砂で雲の姿を表し、昇天する龍の頭と2本の角が雲の隙間から出現する場面を、3つの立石で表現している。そして、この立石を中心にして、周囲にめぐらされた平石を目で追っていくと、龍がとぐろを巻くように、細長いからだをうねらせているのが分かるだろう。



また、龍吟庵は紅葉の時期に見せる姿もまた、素晴らしい。
(2005年晩秋の龍吟庵:その1その2
白と黒の世界に鮮やかな赤が加わり、龍吟庭はより猛々しい様相を見せる。


そして東庭は「不離の庭」。鞍馬の赤石を砕いて敷いた、珍しい色合いの庭。
龍吟庵の開創・大明国師が、幼少の頃に熱病を患って山の中に捨てられた時、六匹の狼に襲われそうになった国師を二頭の犬が守った、という故事に由来している。
中央のやや小さい平石が国師。その両隣りが二頭の犬。手前と最奥に置かれた3つずつの石が、国師を襲おうとする狼。
国師から離れなかった二頭の犬。文字通りの不離。



※写真をクリックするとちょっと大きな画像を表示します。

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この記事へのコメント
ここ、ぜひ行ってみたいんですよ!
ツートンの枯山水・・・視覚的にも
すごく面白そうで。
普段公開されていないのが残念です。
大混雑の紅葉シーズンまで待つしかないのかな?
Posted by 一休 at 2007年08月25日 09:05
秋か、冬か、はたまた来年の春か…。
僕は、秋→冬と見たので、今度は春に見てみたいです!
青々した木々の姿を背景に、この庭はどんな表情を見せてくれるのかな。
Posted by 石庭 at 2007年08月25日 16:01
重森三玲の庭めぐり。
暑いけれど、京都三昧、
庭の風情がすごくいいですね。
行ってみたいな。
Posted by tako at 2007年08月25日 16:04
takoさん、暑い夏こそ、汗まみれになりながらお寺めぐりですよ!
まぁ、春秋と比べると、比較的、空いてますからね。
というわけで、来月は、またもや京都に行ってくるかもしれんです!
Posted by 石庭 at 2007年08月26日 00:59