2007年09月23日

【展】磯辺行久展/MOTコレクション/岡本太郎《明日の神話》

チケットを安く手に入れたので、東京都現代美術館へ行ってきた。
企画展の「磯辺行久展」のチケットを持っていったのだったが、現代美術に疎い僕には初めて名前を聞くアーチストで、近年は「川の流れを軸とした自然環境の変化とコミュニティの関係を主題とした壮大なスケールのランド・アート」を発表したりしているのだとか。美術館の中に閉じ込められたこうした作品(といっても、下絵の資料とかビデオとか)を鑑賞していても、いまいちピンとこない感じだった。
そんな中にあって、60年代のポップアート時代の作品で、俵屋宗達の「風神雷神図屏風」や「舞楽図屏風」を引用した作品があったのは興味深かった。



というわけで、今回は常設展のMOTコレクションの方が楽しめた。
奈良美智の「White Night」や「サヨン(莎詠)」、大竹伸朗の「ぬりどき日本列島」、会田誠の「戦争画RETURNS」シリーズ……と、僕でも聞き知っているような日本の現代美術を代表する名前が並ぶ。
いちばんインパクトがあったのは加藤美佳の「カナリヤ」(1999)。
展示室に入った途端に現れる巨大な少女の顔。黒い瞳がやけに大きく、かなり美人だ。しかし、何か居心地の悪さを感じる。なぜだろう。たぶん、この少女がどことなく無機質で無生物的な印象だからだ。生きた少女を描いたとは思えないような佇まいで迫ってくる。それでいて、頬に付いた一本のまつ毛やホクロなどのディティールの書き込みがリアルすぎる。少女の目に吸い込まれそうで、僕はカンバスの前を離れられない……
……と、胸にヘンな感触を残したまま家に帰り、気になるので調べてみると、この作家は、まず絵を描くために少女の人形を作り、それを写真に撮影し、それからカンバスに描いていくのだという。少女のコピーである人形、人形のコピーである写真、そして写真のコピーとして描かれる画……この重複されるコピーの末に、リアルを超越したリアル(スーパーリアル)な少女像が完成するのかと思うと、作家の気の遠くなるような作業に執念すら感じてしまう。

そして、現在の東京都現代美術館の最大の見どころは、特別公開中の岡本太郎の壁画「明日の神話」。
タテ5.5m×全長30mの、巨大な壁画だ。
岡本太郎が1968〜69年にメキシコで製作し、その後ずっと行方不明となっていたのだったが、約35年の年月を経た2003年にメキシコシティ郊外の資材置き場で発見。2005年に日本へ移送。大がかりな解体修理を経て2006年に完成。
……と、作品の壮大さと同じくらいに、そのストーリーも壮大でドラマチックです。



写真は携帯電話のカメラで撮ったので、あまりきれいではありませんが……とにかく圧倒的!
次に行くときは一眼レフカメラを持っていこう。(※2008年4月まで常設展示で公開中です)

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