2007年12月15日

【展】所蔵品に見る戦後の日本画

加藤栄三《石庭》・加藤栄三「石庭」(1955年)

さて、この画の「石庭」は、京都のあるお寺の石庭を描いています。どこのお寺でしょうか……って、このブログをご覧いただいている方には、あまりにも簡単なクイズでしたね。
石庭といえば、あそこのお寺の代名詞のようなものですしね。

以上、余談でした。

というわけで、あまりにも天気の良い休日だったので、ふと思い立って鎌倉の方面へカメラを持って出掛けたついでに、神奈川県立近代美術館の鎌倉別館で開催中の「所蔵品に見る戦後の日本画〜片岡球子・荘司福・上村松篁…」を見てまいりました。

所蔵品に見る戦後の日本画

24作家の26作品を紹介する小さな企画展だったが、とても見ごたえがあり、かつ、観覧客も僕のほかに数人と少なく、ゆっくりと見ることができた。
こうやって集められた作品群を俯瞰してみると、「日本画」という一言でまとめてしまうことでは決して伝わらない、多種多様さに溢れているのが分かる。おそらく多くの人が抱く「日本画」のイメージを、いい意味で壊してくれるのではないだろうか。
また、キューレターのセレクトがたまたまこういう傾向になったのかどうかは分からないが、作品の多くが、抽象的あるいはシュールレアリスティック(超現実的)な傾向を持っていて、そして時に、作家の心理を映すように内省的な面を持っていることが分かる。

印象に残ったのは、花鳥画を得意とした上村松篁の「鷭」。六羽の鷭が、余白を大きくとった画面の中に描かれ、花鳥画を超えた不思議な魅力。
そして、砂丘と三本の枯木を背景に、三体の埴輪を描いた山口蓬春の「宴」。キリコの画の世界にでも出てきそうなシュールな作品……でありながら、埴輪たちの姿が微笑ましくもある。
それから、片岡球子のぶっ飛んだ画は、この展示場の中で異色なパワーを発散させていた。

また、入場料250円と手軽ながら、A3版の丁寧な作品解説冊子も用意されており、とても良心的な企画展だった。

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