2008年01月06日

【展】ムンク展

会期終了間近の国立西洋美術館ムンク展に行ってきた。
この展覧会は、ムンクが取り組んだ装飾プロジェクトに沿って、会場を7つに章立てて構成し、ムンクの装飾性について見直そう、というもの。

ムンク展.jpg

ムンクというと、「叫び」のイメージが強いせいか(今展覧会には「叫び」は出品されず……)生きることの不安や絶望や憂鬱といったテーマばかりを取り上げているという印象があったけれど、それぞれの装飾プロジェクトを通してみると、世紀末を脱して20世紀に入ってからの作品は、画面の色づかいも明るくなり、生命感のある画も多く残しているのだった。

それから、ムンクの画では、女性の存在が大きな要素を占めているのだな、とも感じる。
たとえば、ムンクが幼い頃に亡くなった姉であり、鬱に病んだ妹であり、若い頃に想いを寄せた年上の人妻(不倫愛だった)であり、彼女たちがムンクの追想に立ち現れて、画として繰り返し描かれる。
おそらく、彼女たちの存在は、ムンクにとっては恐れるべきものだったのではなかろうか。死であり、病であり、愛憎であり……そうしたものを身近に感じさせるのが、ムンクにとっての女性ではなかったろうか。

ムンクの作品をこうしてまとめて見るのは初めてのことだったので、いろいろと知ることや発見も多く、楽しめました。

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