2008年05月06日

【展】ルオーとマティス

松下電工汐留ミュージアムで開催の「ルオーとマティス」展
とくにマティスはずっと前から好きな画家なので、とても楽しみにしていた展覧会でありました。

ルオーとマティス

この展覧会では、ルオーとマティスの交遊に焦点を当て、二人の画家の作品を年代ごとに比較していく(松下電工ミュージアムはルオーのコレクションで知られる美術館なので、ルオー作品の方が充実していましたが)。
二人のキャリアの最初期、1900年代の作品(裸婦)を並べて見ると、その画風は意外にも似ていることに、まずは驚かされる。単純化された輪郭、重たいブルーを基調とした憂いを帯びた色彩…。
その後、年代を下ると、ルオーとマティスは画風や題材を異にしながらも、ともに明快な色遣いとよりシンプルなフォルムを獲得して、キャンバスの中に独自の世界を得ていく。

ところで、ルオーといえば、キリストなどを描いた宗教的題材や、あるいはピエロや娼婦といった人物像を独特の厚塗りで描いた画家という印象が強いが、こうして並べられた数々の作品を眺めていると、ルオーがキリストもピエロも娼婦も、等しい視線から眺めていたことが分かる。
聖も俗も…いや、もしかしたら、画家にとっては場末の「俗」に生きる人々の姿こそ、「聖」なるものとして映ったのかもしれない。
ルオーの作品を目の前にしていると、そこには、画家の視線がヒューマニズムに溢れているのを感じないではいられなかった。

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