2008年05月18日

【展】村田朋泰展

ちょっと足を伸ばして、平塚市美術館の「村田朋泰展〜夢がしゃがんでいる」を観覧。
村田朋泰は立体アニメーション/アニメーション作家として知られる人だが、この展覧会では、展示会場に「昭和」のひなびた雰囲気を感じさせるセットを作り、「三ノ函半島一泊ツアー」という架空の旅が設定され、観覧客はこのセットの中で映像世界を体験する…という、とてもユニークな趣向となっていた。

村田朋泰展

舞台はある男のアパートから始まる。そして、電車の車窓を眺め、「百色旅館」の一室に泊まり、最後は喫茶店らしき場所で旅は終わる。
電車の車窓、あるいは旅館の窓から眺める景色は、実際の風景を模しているのではなく、男の追憶の日々を断片的にアニメーション化して映す。そこにあるのは、孤独で物哀しく、喪失感にあふれる世界だ。手のひらにつかみかけたものが、指のあいだからサラサラと音も立てずにこぼれ落ちていくような…。
「旅」を終えて展示会場をあとにする頃には、見ているこちらまでが心の中にぽっかりと穴があいたような気分になっている。
他にも、三ノ函半島を紹介する60種のアニメーションが見られる『百色旅館ジュークボックス』といったセットも楽しい。

(↓展示会場の写真撮影用セットより)
村田朋泰展

また、「三ノ函映画館」と名付けられた館内ホールでは、新旧のアニメーション作品が上映されていて(こちらは無料!)、いつの間にか、静謐な映像世界に引き込まれていくのだった…。

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