2008年07月13日

【展】ターナー賞の歩み展

7月13日まで森美術館にて開催されていた「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」。金券ショップで150円程度でチケットが出回っていたので、ちょっと時間潰しに足を運んだ。
19世紀の風景画の巨匠・ターナーの名を冠したこの賞は、現代美術において、新進作家に与えられる最も重要な賞とされている。今展覧会には歴代の受賞作やノミネート作品が集まって、作品のかたちも平面作品に限定されず、立体作品やインスタレーションやビデオ作品と多岐に渡る。

こうして集められた作品を眺めていると、作家たちが社会との関わりの中から(あるいは積極的に社会と関わって)作品を生み出そうとしていることが分かる。人種差別や失業問題といったものから、消費や欲望といった現代の都市社会が内在する問題、あるいは生と死といったすべての人間に遍在する問題。
中でもインパクトがあったのは、デミアン・ハーストの「母と子、分断されて」(1993年)。
親子の牛がまっぷたつに切断され、ホルマリン漬けになっている。発表当時にはセンセーショナルな議論を巻き起こしたらしいが、それも納得。
しかし、この作品がただスキャンダラスなものとして終わらず、また、ターナー賞の権威が落ちることもなかったのは、この賞の選考過程でオープンに正当な議論が行われているからなのだろう。

こちらは同名の書籍。
表紙に使われているのが、デミアン・ハーストの「母と子、分断されて」。

日本においては、こうして世間を巻き込んでの美術賞というものがないので、イギリスのターナー賞の在り方が羨ましくも感じられる展覧会だった。


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この記事へのコメント
ターナーの機関車っていう曲がありましたね。
それで、ターナーの絵を見たことがあります。
暑い夏にきりっと冷えた美術館もいいですねえ。
今度、モディリアーニ展に行ってきます。

今週末はサッカーで上洛でしたね!
どんなご予定ですか?
Posted by 一休 at 2008年07月15日 01:50
>一休さん
計画は、まだ立ててないというか……いつも通り、気の向くままにぶらぶらと(;・∀・)
今回は3泊なので、一日は奈良まで足を伸ばそうとか、試合の日はあまり遠くへ行かないようにしようとか、
そのくらいしか考えていないんですよねぇ……
あ、でも、最後の4日目は、桂離宮の拝観予約を取りました!楽しみです!

モディリアーニ展、楽しんできてください!
Posted by 石庭 at 2008年07月16日 00:13