もともとは、平安初期の嵯峨天皇の離宮であった場所で、その後、寺に改められた門跡寺院。鎌倉時代になると、亀山上皇や後宇多上皇が大覚寺に入って院政を行うなど、その後の南北朝時代へとつながる歴史の舞台ともなった。
皇室ゆかりの寺院であるためか、境内全体の伽藍や装飾、障壁画などには、典雅で優美な雰囲気がある。仁和寺の書院などにも似た雰囲気だ。

御影堂から勅使門を眺める。

宸殿は、江戸時代初期に後水尾天皇から下賜されたもの。
前庭は一面に白砂が敷かれ、右近の橘と左近の梅が植樹されている。

宸殿は内部には狩野山楽によるきらびやかな障壁画が描かれ(※複製)、この境内でもっとも豪華で優雅な建物として存在感を放っている。