2008年08月31日

嵐山・法輪寺

松尾大社から嵐山まで歩いて、やって来たのは法輪寺。
炎天下の中を歩くには、ちょっと大変な距離かもしれない。

このお寺は、石段の下から見上げる風景がとても印象深い。
今まで見てきた京都のお寺の中では、指折りの石段の眺めではないかと思う。



本尊は虚空蔵菩薩。この虚空蔵菩薩は、今昔物語にも登場する。

今は昔。比叡山に若い僧がいた。彼は優秀なくせに、煩悩ばかりが先立つ不勉強さだった。それでも真面目な信心もあって、法輪寺の虚空蔵菩薩を篤くお参りしていた。
すると、彼の不勉強を見かねた虚空蔵菩薩は、美女に化けて、若い僧の下心を逆手にとり、勉強をするように促す。すなわち、法華経を暗誦できるようになったらもう一度会いましょう、学問僧になれたら一緒になりましょう……と、どんどん課題のハードルを高くしていったのだった。
もちろん、若い僧はそんなこととは露も知らず、「女に会いたい会いたい」という下心とともに学問に打ち込み始め、美女の課した課題をクリアしていくのだった。やればできるヤツなのだ。



そして、ついに彼は、焦がれつづけた女と添い寝することを許されるのだったが……目を覚ましてみると、そこは嵯峨野の原っぱだった。
僧は恐ろしくなって、法輪寺に駆け込み、本尊である虚空蔵菩薩に助けを請うと、虚空蔵菩薩は「お前を勉強させるために、お前の女好きを利用して学問に励むようにしようと思ったのだ」と本当のことを告げる。
虚空蔵菩薩が自分を救うためにやったことだと知った若い僧は、比叡山に戻るとますます学問に励んで、高僧になった……と。


法輪寺の境内の一角には電電宮という神社が建っており、電機や電波の神様として電電明神が祀られている。
門をくぐって石段を上る手前には、電電塔とともに、エジソン(電気のパイオニア)とヘルツ(電波のパイオニア)の銅彫胸額があり、二人を顕彰している。なんとも不思議な感じがする。



石段を上りきって、本堂へ。



この境内は高台にあり、眺望が良く、晴れた日は気持ちいい(この日は灼熱だったけれど…)。



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