2008年09月24日

夏の夜の記憶・醒ヶ井の梅花藻

寝苦しい夜のこと。
あまりの蒸し暑さに我慢できなくて、涼を求めて醒ヶ井にやってきた。



地蔵川に架かる橋の上に立つと、水面を渡る夜風が涼しく、さながら天然のクーラーなのだった。
透き通った水の中に手を入れると、かじかんでしまうくらいの冷たさ。
梅花藻の可憐な花が、ライトに照らされて闇の中に浮かび上がり、幻想的に揺らめいていた。
あれは、うつつか、幻だったか。ほんのひと時の涼を得て、帰路に着く。



駅のホームの向こうでは、漆黒の夜が大きく口を開けて待っていた。
何も見えない。恐ろしいまでに、何も見えない。ホームを見渡しても、僕以外には誰もいない。
そこへ、ちょうど電車が到着した。僕は、夜の闇に恐怖を感じながら、電車に飛び乗った。
けれども、車窓の向こうの夜の闇は、どこまでも僕を追いかけてくるのだった。



……というわけで、8月のある夜、醒ヶ井の梅花藻のライトアップの写真でした。
夏のあいだに撮り溜めた写真のストックが溜まってしまったので、これからしばらくのあいだ、旅行記風味でアップしていきたいと思います。

※写真をクリックするとちょっと大きな画像を表示します。

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