2008年10月07日

彦根・龍潭寺(2)二つの庭

龍潭寺には二つの庭があります。

方丈南庭は「ふだらくの庭」と名付けられた枯山水庭園。



書院の東庭には、池泉式庭園。



どちらの庭も江戸初期に作庭されたと伝わる。
表情をまったく異にする二つの庭。たとえば京都にも名庭は数多くあれど、それと比べても、この龍潭寺の庭はまったく引けをとらない。
何よりも、心静かに落ち着くことができるのが良い。寺の周囲は木々に囲まれて喧騒とは無縁、また、誰かに気兼ねすることもない、大らかさのあるお寺でした。


「ふだらくの庭」は、大小48個の石を配し、観音菩薩の浄土である補陀落山にまつわる故事を表している。



また、方丈には、松尾芭蕉門下の俳人、森川許六の手による襖絵56面が残されている。
どれもこれも、軽妙な躍動感のある画で、目に楽しい。許六には、こんな画才もあったのですね。



そして、書院の池泉式の庭園は、佐和山の峰を借景にした緑の濃い庭園。



江戸幕府で大老職を務めた井伊直弼は、この庭について「世間にすむとにごるのあともなく、この池水のいさぎよきかな」と詠んだ。



珍しいのが、庭の左手にある「龍門瀑」という枯滝。石組によって、激しく水の落ちる様子を表現する。
なるほど、轟々ととどろく音が聞こえてきそうな雰囲気だ。



また、かつて龍潭寺で多くの学僧が学んでいた頃には、修養課程として「造園」という科目があり、造園技術を身に付けた学僧たちが日本各地に庭を造ったという。

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