2008年10月24日

東福寺界隈〜仲恭天皇陵

不運の天皇。



歴代の天皇の中で、もっとも在位が短かったのが、この陵墓に葬られているとされる仲恭天皇(別の場所に葬られたという伝承も)。
在位は1221年5月13日〜同年7月29日。わずか81日。
仲恭天皇の祖父・後鳥羽上皇と父・順徳上皇が、鎌倉幕府に対して挙兵した承久の乱の直前にわずか2歳で即位。しかし祖父らが承久の乱に敗れると、後鳥羽上皇と順徳上皇はともに配流され、その筋である仲恭天皇も強制的に廃位させられてしまう。
そして、1234年6月18日に病死。
政治と権力闘争に翻弄された、わずか16年足らずの悲運な人生だった。



仲恭天皇は、長いこと「廃帝」として公式的に即位が認められていなかったが、明治時代になると政府によって85代天皇と認められ、仲恭天皇の名が与えられた。
日本の歴史において、廃帝とされてきたのは、この仲恭天皇の他に、39代弘文天皇、47代淳仁天皇の3人だけ。



東福寺の六波羅門を出て東へ行くと、小高い丘の上にこの仲恭天皇陵があります。
振り返ると、京都タワーが目に入り、京都の街を見ることができる。
静かで見晴らしのいい場所に立つ墓所は、掃き清められ、なかなか立派なもの。これは、短い人生を不遇のうちに終えた天皇を悼む、せめてもの気持ちの表れなのだろうか。

※写真をクリックするとちょっと大きな画像を表示します。

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この記事へのコメント
ご無沙汰しております。 お元気なようで何よりですね。

実は元々居た関西ドットComが同系列のeoBlogに吸収されまして、古いページは全部引き継いでくれはしたのですが、アドレス等が変わってしまいました。
旧 http://blog.kansai.com/sango から

新 http://sango-kc.blog.eonet.jp/

ブログ名はBlog:ノルマ!!からブログ:ノルマ!!に、名前はsangoがsango-kcになっています。
今までも貴ブログからは相当な数の方がご来訪になり、また例えば”大徳寺聚光院”というキイワードでは従来私のブログが1ページ目トップにいて石庭さんが側に居られたりした関係上検索の方も往来して居られたようで、特にご縁が深いので、リンクの記載方の変更宜しくお願いしたいと存じます。
尚検索エンジン側も大混乱で、新アドレスに書き換えられたものも有りますが、消えてしまったものもあり、旧アドレスのままですと新しいトップページ迄は来ますが、ブログ内検索機能を持たないブログなのでその先目的ページが見つからないと言った惨状です。
Posted by sango-kc at 2008年10月26日 20:01
>sangoさん、
こちらこそ、お久しぶりです。
リンク変更の件、わざわざのご報告ありがとうございます。
さっそく変更しておきました。
今後ともよろしくお願いします!
Posted by 石庭 at 2008年10月26日 21:58