2008年11月27日

【展】オン・ユア・ボディ

オン・ユア・ボディ東京都写真美術館の「日本の新進作家展vol.7〜オン・ユア・ボディ」は、女性作家6人の写真やビデオ作品が集められた新進作家展。新進作家とはいえ、作家たちの年齢は1950年代生まれから1980年代生まれと幅広い。

これは偶然なのだろうが、6人のうち2人の作家が「老い」をテーマにしていることに興味を惹かれた。
塩崎由美子「Una」シリーズは、老女とその身辺の事物を被写体にしたドキュメンタリータッチの連作。
横溝静のビデオ作品「Forever(and again)」は、一方のスクリーンにピアノを奏でる老女を、もう一方のスクリーンには彼女たちの身辺の日常の景色を延々と映し出す。鍵盤を弾きつづける、皺の刻まれた手をクローズアップしているのが印象深い。彼女たちの手の皺は、人生という堆積した時間を、見るものにはっきりと意識させる。

他には、朝海陽子の連作がすごく面白かった。
それぞれの写真には、「バンビ」「エデンの東」「酔拳2」「Always 三丁目の夕日」…と、古今東西を問わず映画のタイトルが冠せられているのだが、これだけでは何のことなのか分からない。
写真の被写体となった人物たちは、実は、それぞれの映画を部屋でくつろぎながら観ているのであって、彼らの表情をカメラに撮ることで作品は成り立っている。
映画を見ながらにして、カメラに見られているという、そのあたりの「見る」⇔「見られる」の関係性がごちゃごちゃになっている空気が独特だ。
それにしても、映画を見ている彼らの表情が、なんと無防備なことか。

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