2009年05月17日

【展】水墨画の輝き

水墨画の輝き丸の内の出光美術館にて、ちょっとシブめのの「水墨画の輝き」展。
出光美術館の企画展はきらりと光るシブいものが多いせいか、客層は年配の方が多い。

今回のお目当ては、長谷川等伯の「竹虎図屏風」と「竹鶴図屏風」。
ともに、竹林の中の動物の姿を情感豊かに描いたものだが、動的な「竹虎」と静的な「竹鶴」の対比が目を惹く。
「竹虎図屏風」の左隻には、狩野探幽が“傷んでいたこの絵を修復した”という署名が入っていたりなどするのが(しかも、探幽はこの屏風絵を周文のものだと思い込んでいた)面白くもある。等伯が生涯のライバルと見なしていた狩野派の後継者その人が、等伯の画と知らずに修復を手掛けるというのも、何の因果だろうか。
静謐感あふれる「竹鶴図屏風」の方は、これまた素晴らしい作品。等伯の「松林図屏風」(東京国立博物館・国宝)を見たことがある人ならば、すぐにピンと来るはずだ。
墨の濃淡を生かして描いた、薄く霧がかかった幻想的な竹林の風景。この屏風絵には、「松林図屏風」の萌芽があった。

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この記事へのコメント
水墨画・・・渋いですねえ!
写真のモノクロームと一緒で
表現している色彩感はカラー以上の
感じもします。
Posted by 一休 at 2009年05月17日 22:00
>一休さん
そうなんです!
等伯にしろ永徳にしろ、キラキラの豪快な障壁画より、墨で描いた画の方が、
なんというか、その画家の生々しい格闘の跡があって、好きですね。
Posted by 石庭 at 2009年05月18日 23:37